〜存在意義というモノ〜
ついに10万文字を超えました!PV数も伸びてきてとっても嬉しいです!!ありがとうございます。
「それで…これはあいつがやったってことなのか?」
グガルディンが逃走したことを知った全員は、周囲を見回して、本当になにもかもが消し飛んでいることを確認し、ルウンがつぶやいた。特に誰かに対しての問いかけではなかったが、
「そうでしょうね、おそらく奴は核の全てを喰らい尽くしたうえで街や森を破壊したのでしょう。私、創造の竜と対をなす破壊の竜彼のスキルに存在する『破壊』は、ディオスが昔使っていたと言われたハンマーに付与されていた破壊属性の本家大元とも言えるスキルです。生物の場合はそのものの総エネルギー量などによる抵抗力によって差はありますが。無機物の場合は触れただけで物質の根本から破壊し消滅させることが出来ます。正直ディオスもあの蹴りで消滅しててもおかしくなかったんですよ。」
その言葉にディオスは蹴られた場所を撫でているけれども、わずかにもダメージは残っておらず、無機物だと思っていたルウン製の服も抵抗力を持っていたのか全くの無傷だった。全員の無事を確かめたところで、すぐに帰ろうと言い出したルウンだったが、ここで調査をしたいといったディータ博士を一人で残すわけにもいかず、ここで野宿をすることにした。
「ベル、これで全員分の食料と大きめのテントを2つ買ってきてくれないか?割と荷物も重いモノばかりだから、ディオスも付いて行ってもらえると助かる」
そういって差し出した、お金はルウンが憂さ晴らしに受けた任務で得ていた金貨で、その数は1000枚にも届いており、7人の1泊だけの野宿であれば多少の贅沢をしても10枚を超えるかどうかというぐらいだが、物価に慣れていないルウンやディオス、リリナは仕方ないとしても、ガインやディータ博士までもそれぐらいあれば足りるだろう程度にしか思っておらず、当然今まで買い物をするという行為をしてこなかったベルにとっては、お金の価値すらも曖昧なレベルであり、唯一正常に判断できるアリスは、疲労困憊という感じで話し合いに参加できずにいた。
ベルとディオスが買い物にでたあと、せめて火を焚こうということでガインとリリナは木材などを求めて、適当な方面へと散らばって行った。ディータ博士はいつの間にかよく分からないアンテナ付きの機械を手にグガルディンが潜んでいた穴の中に入って行った。
「っとまぁ、俺は必然的にアリスの護衛ってなるわけだが、そんながっしり腕を掴んでたら、いざって時闘えないんだが。」
ルウンはアリスと一緒にクレータから少し離れた海岸で、海風に当たっていた。わずかに風が強かったため、アリスの身を案じて別の場所にするかと尋ねたが、海を見ていたいと言われ、その場に土で適当に作ったベンチに、蜘蛛糸で作り出したシートを敷きそれに座っていた。
「ごめんなさい。でもルウンを離したくないの、せめて今だけこうさせて」
「女の子にこうしてもらえるのはやっぱり嬉しいものなんだな」
ルウンは照れながら、つぶやくと、アリスは嬉しそうにくすくすと笑っていた。ルウンにとって初めて落ち着いた時間かもしれない。波の音がリズムよく響く、心に余裕が生まれ、まどろみが生まれるが、今眠ってしまってはアリスを守るという役目を達せられなくなってしまうと考え無理やり意識を覚醒させる。
すでにルウンが転生してから5ヶ月くらいは経過していたが、ここまで落ち着いて物事を考えたことはなかった。転生前では考えられないことだ、あんなに毎日思い悩み、目の前に出される問題を解いて解いて解きまくっていた。頭を使わなかった日が無いと思えるほどめまぐるしかった。でも今はどうだろうか、もう二度と本当の親に会えることはないだろうが、まわりには個人差はあれど慕ってくれる者もいる、勘違いではないと思うが好いてくれる者もいる。守りたい者もできた。
「アリスが強くなったことはとても嬉しい…でも俺の我儘を言ってしまえば、無茶はし無いでほしい。アリスがいなくなったら俺は悲しいから」
「でも、私もルウンのために役に立ちたい、力になりたいの。ルウンみたいに強くなりたいって思ってたら、いつの間にかルウンと同じような光を纏えたり、想像以上の力が発揮できたりしたの。きっと神様からの恩恵なんだと思った。私も戦えるって嬉しかった、今まで守られてばかりで、無力だったから」
アリスの瞳に涙が溜まる。
「そんなことない、アリスがいたから俺はこれまで生きてこれたんだ。たしかに俺には力がある、でもここまでまっすぐ何かに挑むなんてことこれまでにしたことがなかった、アリスのことになって初めて熱くなれた、初めて失いたくないって思ったんだ。」
「…」
アリスはルウンに抱きつく。それはとても弱々しくて、でも力強かった。それに対して、ルウンは心から抱きしめ返す。
「俺が、アリスを必ず守るから、何人たりとも君を傷つけさせ無い!」
「あり…がとう…」
涙ぐんだアリスから、途切れ途切れに感謝の言葉を何度も繰り返し紡がれた。
少し経つとアリスは、小さく可愛らしい寝息を立てて眠り込んだ、蜘蛛糸で右手だけを器用に動かして作った薄手の毛布をかけてやる。まるで天使のような寝顔にルウンは自然と笑みを浮かべてしまうが、万が一誰かに見られてしまえば、変態扱いされてしまう可能性を考え、すぐにいつもの顔に戻す。
この世界について考えなければならない。最初に生まれたアルビオスはハーチラス王国から割と離れたところにあるがここ、イグニエ王国に比べれば5分の1もないだろう、そしてここは世界に3体いるとされる竜の内の1体、破壊の竜グガルディンの手によって破壊されたそうだ。おそらくだが戦ってみた感じ、俺に力を与える前のベルよりも3割増しの強さといったところか、だがあの程度であれば問題無しといったところか、そうなれば魔王というのもたかがしれているというものだ。
俺は一体何を目標にしてこの先、生きていけばいいのだろう。
アリスを守ること?それは必須事項だがそれだけを目標というには弱い気がする。
俺の存在意義を考える必要があるだろう…
《思考に異常が発生しました。称号『脳筋』を用いいて記憶を改変します。代理の思考を導入しました。》
「世界で一番強くなろう」
突然ルウンは言いだした。それからしばらくして、全員が…正確にはあまりたたずに1名以外揃ったのだが、機械を持ったおじさんが帰ってきた頃には日がほとんど沈んでいたということだけは覚えておこう。
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