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自殺転生〜死そして生へ〜  作者: 月山
竜そして戦争へ
38/69

〜魔王は悪モノ〜

「それで、こんな大勢で一体何のようなんだ?」

取っ組み合いになって、10分ぐらい放っておいたら息を切らして三者三様にぐったりとしていた。そしてそれを無視してルウンはガインとディータそれとディオスで四角い机をを囲って、ソファに座っていた。このソファはガインが家を建てた際に一緒に作ったものだったが、大本はルウンが作った蜘蛛糸の生地であり、その触り心地は絹よりも細くなめらかだ。ちなみに色は白に近いクリーム色で2本の焦げ茶色のラインが横に入っている実にシンプルなデザインだ。ルウン自身そこまでインテイリアに詳しくはなく、これといったこだわりもないために、これくらいのデザインの方が落ち着くのである。

「そうだった、あまりのことに本題を忘れるところであった。だが、話すにはその二人のことを教えてくれないか?」

答えたガインの視線は、足を組んで優雅にコーヒーもどきをすする、ディオスの姿と、地面に身を投げ出し腕で顔を覆いつつ荒い息を立てるたびに、豊満な山が上下に動いているリリナを交互にみて、ルウンい尋ねた。明らかにガインの視線はリリナのそれをガン見しているが、ここは黙っておく方が彼のためだろうとルウンは考えていた。


「こいつらは、俺の中にいた元デスラインとトラクアだ」

「な!!まさか、人化か…通りでこいつらからルウン君と同じエネルギの波動を感じるわけだ。」

「そうだね、でも彼ら自身の自我も完全に独立してるみたいだし…どういうことなんだろうね…」

ぞわっとするようなディータ博士の目つきに、ルウンだけでなくディオスやリリナまでも身震いしていた。

「さすがの俺も今のはキモいって思ったぞ」

ディオスがたまらず声を上げ、素早く二人は頷いて同意すると、そっか、残念といって表情も心底残念そうなものをみせた。

「完全に俺の支配下になってるから、特に心配する必要はないと思う」

「そうか、なら話そう。先日、創造の竜…ディベルバン様がおっしゃっていたことが気になりまして、ハーチラス王国の諜報部隊とディータにこの世界、主にアルスヴェルグのことについて調べてもらったところ。アルスヴェルグの最北端、ルウン君には北極といった方が伝たわりやすいかな?」

ルウンは一つ頷き、話の続きを促すよう合図する

「そこに直径500キロの街が突如として生まれていた。当然最北端であるため、極寒のはずなのだが、侵入に成功したものからの証言では、人間が生活することができる環境に適している、ということだった。それは一体魔王のためなのか、配下のためなのかはわからないが、確実に魔王が生まれたと言える」

「一応その写真もあるよ」

ディータ博士は、いつも通り白衣のポケットから数枚の写真を取り出してみせた。どう考えてもこの世界の技術レベルじゃ成し得ない写真という物に、興味を示すのは異世界人以外の4名だけだが、ルウンは1枚の写真をみて別の疑問を抱く

「この写真随分上空から取られてるみたいだけど…この辺にそう言った大木とかあったのか?影をみた限りじゃ、森の中ってわけでもなさそうだし。」

「あぁ、それは衛生写真だよ、もっともその魔王らしきやつが手を上に挙げた途端に、ちょうど真上を飛んでた衛生をぶっ壊されたんだがな…」

んなバカな!専門的な知識もこの世界の物理学も知らないが大体高度600キロくらいの高さにあるはずで、いくら力に特化したルウンであってもその高さまで拳撃を飛ばせるか、問われればNOと即答できるだろう。しかし…

「ベル、お前は600キロ離れた金属の塊をその場で壊すことはできるか?」

世界に3体しかいない竜ならば…と思ったが、答えはルウンと同じようで首を振った

「無理と言わざるをえないですね、前もって準備をしていたのならば、可能でしょうけど、すぐその場でってなりますと…」

「だよな…ところでなんで魔王を倒さないといけないんだ?」

「そりゃ、魔王だからじゃないのか?」

ディオスがさも当然のように答えるが、ルウンの質問に対して真剣に悩んだのはガインとディータ博士…そして意外にもアリスだった。

「たしかに、この世界の住民は魔王が出現したというだけで、何もしていない段階で恐怖に怯えている気がするな…なにかしらの思考誘導か?」

「ルウン君に言われるまで考えたこともなかったな。だがたしかに、なぜなんだろう」

ディータ博士は、自分の知識に問いかけ、ガインは自分では答えを導き出せないと考えルウンと同様の質問を繰り返す形となった。

「魔王という存在は、世界中の魔物を統率する力を有しております。本来それだけでも脅威であり、見事討伐できれば約100年は新たな魔王が現れず、平和な世になります。しかし今回出現した魔王は、統率力だけでなく魔王自体が持つ力も強力です。ゆえに私たち竜が力を蓄えようと考えたのです」

ベルの言葉にひっかりを覚えたルウンであり

「なるほどな、いるだけで害悪と判断されるのか…だがそれもしょうがないのか…?」

周りの目を気にせずルウンはブツブツと考えていた。しかし物事は緩やかながらも確実に世界の平和を蝕んでおり、こうしてルウンが魔王の善悪について問いている間にも、


 

2 つ の 街 が 消 滅 し て い た

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