〜国内最強の本気というモノ〜
デスラとの戦闘から1週間が経過した。壊れてしまった建物なんかは魔法の力ですぐに直っていた。それよりもルウンは劇的に変化していた。
デスラとの戦闘経験をプラスしてルウンの実力は大幅に上昇したと言える。
なにせ、門下生では数十人束になっても全スキルオフにしているルウンにダメージを与えられずそれを3時間、10分の休憩を取って再開を4回繰り返しても息の乱れはなくなっていた。
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現在のルウンのステータス()内はスキル使用時
筋力 1200(99999CS)
防御力800(3400)
魔法関連0
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スキルを使用していなければ高い方だが逸脱していない、しかしそれでもルウンの動きは非常識だった。
「うーん、そろそろ俺が本気でやらなきゃだめかなぁ?でも勝てる気しないんだよな…」
ガインが門下生をボコボコにするルウンを見ながら呟く。
横にいるアリスは、キラキラした目でルウンを見つめている。あのデスラという悪魔との一戦以来ルウンへの興味が増しているらしい…すなわち恋心を抱いていると
しかし、ルウンに伝えるわけもなく、それに今のルウンにそれを伝えたとしても重荷になってしまうのではないかとアリスは考え深い溜息を途中で挟む
客観的…というわけではないが、父親的に気付いているガインは、ルウンになら任せられるという頼りたい想いとまだ子を手放したくないという想いが合わさり、とてつもなく複雑な表情をしており
「よし、ルウン君!完璧だ、それなら魔物程度1万体が軍勢組んで来てもどうにかなるだろ。」
「そんな微妙そうな顔で言われても説得力が…ガインさん、手合わせお願いします。武器も全部装備して、俺はスキルは使いませんので」
戦慄
ルウンの強くなりたいという欲望がガインへの依頼へとなったのだが
それはあまりにも国内最強の戦士に対する侮辱、冒涜であった
訓練所を完全に満たす殺気
異空間管理収納庫から出されるのは以前ルウンが破壊した手甲と同じ材質で作られた深緑色の剣であった。
以前は国内最硬の鉱石という情報しかなかったが、色々聞いていくうちに判明した、ハーチラス国近辺でのみとれる翠硬砕石という石らしく、硬度もさることながら剣などの刃物として利用した際の切断力は他の鉱石の追随を許さない。
また、ガインが扱う剣は片手で扱っているものの大きさはガインの体より一回り小さいくらいで、以前アリスが言っていた下級クラスの兵士には持つことすら敵わない質量を有してるようだった。
「ルウン君…君が強くなったのはわかる。だが俺にも戦士としてのプライドがあるんだ。悪く思うな、そして、死んでも文句は言うなよ」
鋭い眼光がルウンを刺す。この時初めてルウンは自分の言葉に失敗があったことを悟る。しかし、吐いた言葉は飲み込めない。ルウンは覚悟を決めガインと対峙すふ
「文句は言いません、これは試合じゃない。」
「やめっ「それでも素手ってのはさすがに舐めすぎだと思うよルウン」ディータ博士!?」
止めに入ったアリスの言葉を遮り現れたのは、なぜか妙にしっかりとした格好をしているディータ博士だった。
「これ良かったら使ってくれ」
そう言って放り投げた布袋には、指の根元部分でカットされた、黒い皮のような素材の手袋だった。
「一応俺が作れる最硬の素材で作った魔法構築破壊属性付与の力を持った手袋だ、当然魔力はいらない。因みに名前は黒装魔壊」
ルウンはすぐに両手にはめて、ジャージの上だけを脱ぎ捨てる。
中に着ていた黒いシャツ、下はそのまま真紅のジャージといった格好で、ガインへ拳を向ける。
拳に力を込めると、グローブが擦れギチギチと音を鳴らす
開始の合図もなしに目の前に接近してきた剣先を左手の甲でいなし、ガインの顔面へと拳を向ける、が、ガインも体を捻り右手で拳を受け止める。その威力は凄まじかったはずだが、本来聞こえるパァァンッという乾いた音ではなく、キュウイいいイィィィィン!!という何かを吸収する音が聞こえた
「バ、バカな!!?『収集家』の上限はそこまでないはずだろ!」
「久々に発動させるよ俺のチートクラスのユニークスキルを
『青天井』
君だけが
転生者じゃないってことだ」




