93話
学園に戻れるのはいつぐらいかな
とりあえずは、今日のところはこの村の適当な家を借りて宿泊しようとしたジャックたちであったが・・。
「まともに寝られる部屋がありそうなのはこの家か」
村の奥の方にあった家で寝ることにした。
やや大きめで、他の家よりもきれいなことからおそらくこの村の村長辺りが使用していた家だとジャックたちは推測した。
中に入ってみると、それなりにはいい感じである。
「寝室はこの一部屋だけだ・・・」
でかいサイズのベッドが置かれていたのは一部屋だけで、他にはなかった。
「しかし、でかいわね・・・」
「キングサイズ」
でも、この貧しそうな村でこんなでっかいベッドを手に入れられるのであろうか?
「多分、ここで搾取していた貴族とか領主の援助をしていたのではないかのぅ?」
「そうだと考えるならば、納得がいきますよ」
と、クロが仮説を立てた。
この村が、領主とかに税を絞り取られていて夜逃げした村だとすると・・・。
「ここの村長も、もしかしたら一枚かんでいたかもな」
「国に報告されるべき非道なことを、ここの責任者、まとめ役である村長が賄賂みたいなもので黙っている・・・ありえない話ではないようですわね」
「拙者の国で言うところの悪徳大名とそのお代官みたいな関係ぜよな」
ミツの国についてはいまいち知らないけど、たぶんそんな感じであっていると思うジャックたちである。
「とりあえず、ルナたちはここで寝ればいいよ。俺は別の部屋の床とかで寝ているからな」
と、ジャックが部屋から出ようとしたらがしっと掴まれた。
「男女別に寝るつもりですわよね?」
「別にジャックだったら間違いないだろうし」
「問題ない」
「大丈夫だぜよ」
「風邪引かれても困るですしのん」
さすがにまあ間違って襲うとかしないけどさ、女子5人と男子1人は・・・
シロとクロ?剣の姿で寝るので問題無し。
「どうしてこうなった」
ベットにて、ジャックは頭を抱えた。
結局、いざって時に全員まとまっていた方が良いと言われ、反論できず押し切られる形で全員ベットで寝ることになった。
こうなっては仕方がないので、ジャックはさっさと意識を落として寝るのであった。
(別に我慢できなくなったら)
(いつでもぜよ)
(来ていいですのん)
約三名、いつジャックの理性が耐えきれなくなってもいいように身構えていたが・・。
一夜過ぎ、廃村から出ようとするジャックたち。
だが、廃村になった本当の真実を知ることになる。
果たして、一体なんなのか?
次回に続く‼︎
・・・ちなみに、家の鍵とかは物理的になんとかしました。




