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75話

本日3話目

さてさて・・・新キャラ登場

 教室に戻ると、転入生の話でもちきりだった。


「新しい転入生ってどんな人かな?」

「適正者だろうけど、どんな武器かな?」

「男?女?」

「職員室での話が聞こえたけど2人いて、両方とも女の子らしいで」

「マジか!」

「これ以上の情報は金が欲しいで~」

「買う買う!!」


 すでに情報通な生徒が仕入れて、金で情報を売ったりしていた。


 確かハリセンが武器の適正者・・・・。



「どんな子が来るんだろうな」

「やっぱルナさんみたいな美人だといいなぁ。そこのスライムよりないむ、」


ごぐしゃっ!!


「・・それにしても、夏休み明けにいきなりの転入生なんて珍しいわね」

「同感」

「わたくしの時もこのように皆騒いでいたのかしら?」


 約一名が久しぶりの惨状になったのを無視して、とりあえず新しい転入生の話でもちきりになった。


 リンは先ほど使用して血が付いたメイスをふき取り、とどめとばかりにもう一回くらわしているが、まあ今回のロイスの復活は5分と言ったところか?シラタマも成長して回復魔法の熟練度が増しているし。


 ジャックは久しぶりの悲惨なロイスの姿に、いつも通りだなと安心感があった。


「ほれ!!みんな静まれ!!」


 と、教室に先生が入ってきた。




「さて、先ほど学園長の話にも合った通り、今回この学年に2人新たな転入生が入ってくる。一人は人間、もう一人は魔族だからな」

「魔族!?」

「まじで!」


 その言葉にみんな驚く。


 人間と魔族、互いに友好的になっているとはいえ、こういった学園での交わりとかは交流試合の時ぐらいしかないらしいからな・・・・。


 あ、学園長もハイエルフだから魔族か。


 そこまで珍しいことでもなかったな。


「それでは、入ってきなさい」


 ガララと扉が開き、2人入ってきた。


 両方とも女子らしいけど・・・。


「拙者、このたび『ジポン』という東の島国から参ってきたミナモト=ミツぜよ。ミツが名前なので、こちらで呼んでくれるのがうれしいぜよ」


 片方は、長い黒髪を束ねてポニーテールにした、腰に「日本刀」と呼ばれるような剣を指した女子。こちらは人間のようである。というか、女子にしては男子並みに背が高いな・・・・。清廉潔白って印象だな。



「私は『パーヨロップ』という西の方にある国から来たヨナ=キュラスなのん。魔族の『夢妖精族』出身なのん。これからどうぞよろしくねなのん」


 もう片方は魔族の中でも、精神系の魔法などの扱いに長けている「夢妖精族」の女子らしい。腰には何やら長い鞭のようなものが。


 ミツとは対照的に小柄だが、胸がやや大きく、髪は金髪のどことなく幼げな顔である。


 というか、物凄い対極的だな。


 一方は東、もう一方は西。


 清廉潔白、妖艶。


・・・・すごい正反対な容姿だなと、この時クラス全員の心が一つになった。


「ジポンですか・・・」

「パーヨロップのぅ・・・」

「ん?」


 それぞれの自己紹介を聞いたときに、シロとクロの二人が何か思うかのようにぽつりとつぶやいた。


 何か気になったのだろうか?


 ジャックがシロとクロの二人の事を気にした時に、ミツとヨナはジャックの方を確認するかのように見たのをジャックは気が付かなかった・・・。









「なあ、シロとクロ、お前ら二人ともさっき何か気になったのか?」


 昼休み学園の食堂にて、午後の訓練授業が行われる前の昼食時に、ジャックは先ほどのシロとクロの反応が気になったので尋ねた。


「ああ、別に大したことではないですよ」

「そうじゃな。別にマスターが気にすることでもなかろうて」


 どちらも剣の姿のまま返事したけど、やっぱ何か怪しい。・・・まあ、今は無理して聞くこともないかな?


「それにしても、ルナ以来の盛況さだな」

「わたくしの時もあのように人が集まりましたもんね」


 自己紹介の後、休み時間の際にあの二人はルナの時のようにクラスメイトに質問攻めにあっていた。


「対極的な二人だけど、中々どちらもかわいいこじゃん」


 ロイス・・・・おまえ女の子ならだれでもいい感じのやつだろ。


「リンよりは確実にあるって」

「へー、誰の何よりはあるのかしら」


 ロイスが言った時、その背後から地の底から響くような声が聞こえたかと思うと、そのままロイスを蹴り上げた。



「まだ・・・・何も・・・・」


 蹴り上げられたひょうしにロイスは天井に突き刺さった。


「でも、何か言うつもりだったわよね?」


 心では笑っていない笑顔を見せるリン。・・・怖っ。



「ロイスのあほさは今日も絶好調」


 カレンがなにもなかったかのように平然と昼食をとる。まあ、もはやこの学園の名物に数えられているみたいだしな。


「にしても、ジポンの方は興味がありますわね」

「なんで?」


 転入生についてルナが何やら興味を持ったようである。


 話によると、帝国のルナの父親である、あの皇帝が昔まだ帝位についていなかったときに、ジポンを訪れたことがあるらしい。



「その時にジポンの風土が気に入って、ブシドーとかそういう物がしっくりくるとか言って、珍しく戦争も起こさずに友好条約を結んだ国らしいですわ」


 あの親バカな一面を持つ皇帝がね・・・・。


 なお、そのことは皇帝とジャックの間での秘密である。友人(ロイスを除く)の秘密を漏らさないのがジャックの信条でもあるのだ。


 ま、ロイスは常日頃ダダ漏れだから秘密がないだけなんだけどな。


 とにもかくにも、午後の訓練を知らせるチャイムが鳴ったので、昼食を終えたジャックたちは訓練を行う校庭へと向かうのであった。





対照的な二人をイメージして出来上がったのが、ミツとヨナです。

性格もキビキビとゆるゆるみたいな感じ。

新たなヒロイン枠、ここに誕生。

・・・・若干、ヨナがクロと被りそうな感じもするが・・・。

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― 新着の感想 ―
[一言] …これって、「日本」と「ヨーロッパ」をちょい変えた…感じ?でも、ヨーロッパって国名じゃなかったよーな…
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