74話
本日2話目
ようやく新章開始
長かった夏休みも終わり、今日からついに新学期へとエーラン学園は入った。
校庭に全員集合し、始業式が行われているのだが・・・・
「・・・生徒の皆さん、夏休みはどうでしたか」
どんよりとした声を出しているのは、アンド=レアス学園長。
入学式の時は元気はつらつだったが、夏休み明けに姿を現すと恐ろしく周囲がどんよりとしていた。
「なにがあったんだろうか・・・」
「恐ろしく落ち込んでいるような」
「そういえば、学園長はこの夏ずっと知り合いの結婚式とかに連続して出席していたらしい」
「それで未婚の身が悲しくなってか?」
あまりにもひどい落ち込み様に、皆ざわめいていた。
他の教師の方々はどう声をかけていいかわからない様子である。
「結婚なんて、人生の墓場デスヨ・・・」
時折そう混ぜて言っているところを見ると、相当精神的にきているようである。呪詛の様な感じがして、恐ろしく怖い。
一言一言混ぜるたびに、全員の背が冷たくなる。
ジャックとルナとロイス、学園長の訓練を受けている組からすれば怖い。
下手するとそのフラストレーションが訓練に出てくる可能性があるのだ。
「あそこまでいくと・・」
「八つ当たりされそうですわね」
「確実に・・・死ねるよな・・」
ロイスだけは眠そうな様子であった。
実は、昨日1日つぶして山のような宿題をこなしていて、徹夜してまでやっと今朝全部終わらせたそうだ。
夏休み中に出ていた宿題をまじめにやらなかったロイスが悪いので、ジャックたちは手伝わなかったが。
というか、手伝おうにもできなかった。
なぜなら、ロイスは寮に宿題を全部置きっぱなしにしていて、村から帰ってきて寮に戻ったのが昨日の昼頃。
学園の夏休みの宿題は膨大な量であり、見た者すべてが手伝う気力を失せるほどあったのであった。
そのため、ジャックたちは手伝う前から戦意喪失して手伝うことができなくなったのである。
ロイスの頭の上にいるシラタマが今いないのもその理由が原因。
けなげなシラタマが回復魔法をロイスにかけてあげたりして、眠くなったら爪でひっかいて、そしてくたくたになって今はロイスの部屋で寝ているのであった。
「~~・・・というわけで、皆さん夏休みボケもないように、適正者として規則正しく健全に過ごしましょう・・・」
(学園長がすでに健全ではなくなっているのですが)
(廃人みたいな感じになっているんですけど)
というツッコミは皆の心の中に封印された。言ったら最後、地獄を見そうだからである。
とにもかくにも、学園長がこれで始業式を終えたと思った時であった。
「・・・あ、そういえば、一つお知らせがあります。夏休み中に決定したことなのですが、他国の適正者が通う学園から2人ほど新たにこちらに転入を希望する生徒が出ましたので、教室に戻った後、先生の説明を受けてください」
・・・・このタイミングで転入生?
ちょっと全員疑問に思った。
適正者が学園に通い始めるのはどの国でも春ごろからである。
そして、留学生とかはあるのだが、転入生というのはほとんどないのである。
「ルナ以来の新しい適正者か」
「そういえば、あれから結構経ってますわよね・・」
とにもかくにも、2人来るとなるとどういった人物なのかは気になるところであった。
「それと、今私の訓練を受けている生徒たちは、今日から再開することもお知らせいたします」
・・・・ジャック、ルナ、ロイスはその最後の学園長の言葉に言いようのない不安が増したが。
2人の転入生が入ってくることが決まった学園。
だが、その二人はそれぞれ同じような目的を持っていた。
果たして、どのような目的なのか・・・
次回に続く!!
・・・・まあ、読者の皆様ならわかりますよね。




