56話
ちょっと変更
都合上、後書き通りに行けない時があるんですよね・・・
ドゴォォォン‼︎
何かが叩きつけられた音がしたその場で、土煙がおさまりそこからイノシシを引きずるルナの姿があった。
「ふう、ちょっとすばしっこかったですわね」
「木を倒しすぎ」
やっとイノシシを仕留めたルナに、リンは木を倒しすぎだと文句を言った。
ルナの武器はガントレットだから直接イノシシを殴って仕留めるのだが、三頭目のはかなりすばしっこく動き回ったために、木々が巻き添えを食らって倒れたのである。
「これ以上狩りをすると木が無くなる。ルナは三頭も仕留めたし、今日はもう十分」
ちなみに、カレンは鳥を数匹撃ち落としていた。
適正者の武器は、本来モンスター相手のみに使用を限定されてはいるが、一応村に行く前に全員許可をもらって狩りでも使用できるようにしていた。
「しかし、山奥に来てしまったのですけれども、村までの帰路はわかりますの?」
「問題ない。わかりやすいから」
ルナは首を傾げたが、カレンが自信満々に言い切ったので信用することにした。
・・・実は、ルナが倒しまくった木々があるので、それをたどっていけばかなり簡単にたどり着けるのだ。
しかも、木々を倒すほどなので周辺の獣たちが警戒して近寄ってこないから安全である。
なお、倒した木々は後で回収して薪に使用される予定。
村にルナたちが戻ってきたのは昼ごろだった。
「あらあら、大量ね」
カレンの母はルナがイノシシ三頭を縛ってまとめて持っている姿と、カレンが何羽かの鳥を同様に持ってきた姿を見て微笑んだ。
「泊まらせてもらっていますので、これぐらい当然ですわ」
「ありがとう、だったらついでに手を洗ってらっしゃい。昼ご飯ですよ」
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一方、ロイスの方では。
「ピヨ‼︎」
「あー‼︎シラタマに5匹負けたー‼︎」
シラタマがえっへんと胸を張るようにしていて、ロイスは悔しがっていた。
「がっはっはっはっ、情けないなロイス‼︎こっちはさらに4匹上だ‼︎」
ロイス父が笑うが、
「あらあらうふふ、私はさらに10匹上よ」
ロイス母のその言葉で全員落ち込んだ。
ロイスの方ではシラタマを加えて、コンゴウチュウをジャックの所と同様に集めていた。
集めた数はロイスが家の中で最下位だったそうな。
ちなみに、シラタマがどうやって捕まえていたかというと、防御魔法で檻を作って捕らえたり、持ち前の三本の足でつかんだりしていた。
結構器用になってきているのである。
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・・・夜中になり、寝静まった頃だった。
村までの山道にて、村に向けて歩いていた男がいた。
彼は博打とかが好きで、つい身ぐるみをはがされてしまうまでやってしまい、金が無い状態だった。
そのため、村にある自宅に何か売るもんでもなかったかなと思って歩いてきていたのだ。
「女房には怒られるだろうけど、下手すりゃ借金がなぁ」
と、歩いていた時だった。
ガサ ガサ ガサ
「ん?なんだ?」
近くの茂みが風も無いのに揺れたので、男は不思議に思った。
熊などの可能性もあったが、今は深夜。
月明かりで明るいとはいえ、熊ならばでかいはず。
茂みに男が近づいてみた時だった。
「グォオォォォォ‼︎」
茂みから何かが飛び出してきた。
どこにどうやって茂みに隠れることができたんだと言いたくなる巨体で、ギラリと光る一つの目。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
不意打ちな現れ方に、男は腰を抜かした。
湿ったものが地面に広がり、動けない。
しかも、よく見ると他にもいくつかの目が見える。
それが、男が見た最後の光景であった。
次の瞬間には、男はその化け物のようなものが持っていた棍棒のようなものをくらい、頭が弾けとび、命が失われた。
化け物たちは他にいた者たちも集まり、男の死体をちぎりながら分け合って食べた。
そして、まだ足りないとばかりに人の匂いがする方へとゆっくり歩んでいったのであった・・・。
単眼、棍棒、巨体、人食う
イメージ的にはドラク○のギガンテスかな?
名前違うけど




