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55話

一応今回注意

人によっては想像ができてしまい、恐怖と感じるかもしれないシーンがあります。


虫嫌いな方はより一層想像なさらぬようにお願いいたします。

翌日、ジャックたちはそれぞれの家の手伝いをすることにした。


ジャックの場合、畑の害虫捕獲(、、)である。


夏のこの時期、害虫がうようよ出てきて作物に害を及ぼすのだ。


母、父ともにジャックも手伝う。



「シロ、クロも手伝ってくれ」

「わかりました」

「捕獲していくのじゃ‼︎」


それぞれ害虫捕獲用の虫取り網を持って畑の中に散開する。



捕獲対象害虫は「コンゴウチュウ」という芋虫である。


畑の作物に取り付いて葉をかじっていくのだ。



なぜ害虫駆除(、、)ではないのか?


実は、コンゴウチュウは成虫まで育つと、綺麗な羽を生やした蝶となる。


その蝶の羽は様々な色が入り混じっているのだが、なぜか汚い色合いにならず、綺麗な感じに見えるのだ。


その羽は装飾品として加工できて、なかなか高く売れる。


餌は、作物のなかでも出荷できないような出来損ないをあげればいいのである。


そのため、全く売れないような作物を餌にして高く売れるものを作れるので捕獲ということになるのだ。



捕まえて一か所に集めていく。


昼頃には捕獲したコンゴウチュウがぎっしりとなった。


見た目が明らかにものすごく気持ち悪いが・・・。


夏の暑い中なので、ちょっと暑いのかむわっとした感じである。


何はともあれ、大収穫となった。


「今年はなんか数が多いな」

「ぎっちぎちだな」

「ふふふ、餌たりるかしら?」

「まるで蒸し風呂みたいな感じですね」

「虫だけにかのぅ?」


あははは、と全員で笑う。


ちなみに、ロイスやリンのところも同様である。



カレンのところは畑の仕事ではなく、山の中にて狩りを行っている。


時折山から銃声や木々が倒れる音がしている。


ルナはカレンのところを手伝っているようでガントレットを使っているんだなぁ。


できればもう少し穏やかにして欲しいが。


倒れゆく木々の音を聞きながら、ジャックはそう思った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「娘の様子はどうだ?」


帝国の城で、皇帝はルナの様子について定期的に知らせるように命令していた。


表向きは護衛のための監視だが、本音は娘の様子をものすごく知りたいだけである。


「今のところ異常は見られません。本日はご友人と共に山にて狩りを行っているらしく、イノシシ三頭を撲殺して仕留めていたそうです」


その知らせを聞いた皇帝は、娘が元気そうなのに安心した反面、狩りなんて危なくないかと心配になっていた。


「なるほど・・・しかし、イノシシ三頭は少ないな。熊ぐらい仕留めるかと思っていたが」


だが、皇帝としての立場からか厳しい言葉が出てしまった。




報告を聞き終えた後、皇帝は自室の隠し部屋で今の自分の言葉に対して、飾ってある娘の絵の前で謝った。


「しかし、娘の姿が見られるのは表彰式のときだとわかってはいるが、やはり待ちきれぬな・・・」


今すぐにでも見に行く方法がないかと、皇帝は模索し始めるのであった。










娘に (ルナ)に今すぐにでも会いに行きたい皇帝。

何かいい方法がないかと模索し始める。

一方、ジャックの母ランもいろいろ企んでいるようで・・・。


次回に続く‼︎


臣下の前で、内心を見せない皇帝ってある意味すごいかも。

親バカだけど、常識とかはしっかりしていたはずだし。

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