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48話

基準が分からないからそこまでできなかったよ!!

閑話とかそういう日常回の時にサービスシーン出す!!


「・・・さすがに7体ものクラーケンって」


 クラーケンに囲まれ、ジャックたちは窮地に陥っていた。


 1体だけならまだしも、それが7体。


 それぞれが触手をうねうねさせながら一斉に襲い掛かってきた。


「「「「「「「イゲカァァァァァァソ!!」」」」」」」


 大剣など切れる武器を持つ適正者たちなら触手が到達する前に切り落とせている。


 だが、それら以外の武器の適正者たちは苦戦しているようだ。


「でぇい!!」


 向こう側のクラーケンのところでルナたちの姿を見つけた。


 ガントレットで触手をたたいては弾いているようだが、決定的な一撃とならない。



「ふぅおうりゃぁぁ!!」


 ロイスが大剣を振り回すが、いまいち効果が薄いように思われる。


 よく見ると、触手は切っても切ってもすぐ再生するようできりがない。


「ちっ、逃げられないのかよ結局!!」


 ジャックは聖剣・魔剣を扱いながらそう叫ぶ。


「増援が来るまであと20分ほどのようだ!!」

「全員何とか持ちこたえてくれ!!」



 今回の合宿の引率の先生方も武器をふるうが、あと20分って・・・。




「イゲカァァァァァァソ!!」

「きゃぁぁっつ!!」

「ルナ!?」


 悲鳴が聞こえたので見ると、ルナがクラーケンの触手に巻き付かれてしまっていた。


 ガントレットはほぼ接近戦の武器。触手に攻撃を繰り返すうちに隙をつかれたようである。


「く、ぬめぬめして・・」


 ルナが苦悶の声を上げる。ガントレットをたたきつけたくとも両手まで巻き付けられていてはあつかえない。



「今行くぞ!!」


 ジャックは素早くその巻き付いている触手を切り落とす。


「ジャック!!助かったですわ!!」


 ルナが触手の拘束から外れて・・・あ。


ゴキィィィィン!!


 ルナのちょうど真下にジャックがいた状態になり、彼女の両手のガントレットの方が下に先に落ちてジャックの頭上に直撃した。


「いててて・・・」

「ジャック、ごめんなさいですわ!!」


 でかいたんこぶができた。涙が出るぐらい痛い。


「みゃぁぁぁっ!!」

「今度はリンかよ!!」


 こちらも触手が巻き付き、


ストン


「・・・へ?」


 するっとリンの身体が触手の巻き付きから勝手に落ちた。


 触手が巻き付くのは女性は胸から下のあたり。男性は足首。


・・・・さっきのルナは胸元が引っ掛かって落ちなくて、リンの場合は・・。


 そして、触手が慌てて足首に巻き付こうとした。


「・・・・私が男みたいだって思ったのかよこのクソ触手がぁぁぁぁぁ!!」

「イゲカァソ!?」


 リンがぶちぎれた。その豹変ぶりにクラーケンも一瞬ひるむ。


 要は・・・・リンの胸が薄くてストッパーにならずに、そのまま落ちたということである。


 そして、クラーケンが「あ、こいつ男だ」みたいな判断を下したのであろう。


 メイスをリンがぶんぶん振り回し、触手に捕らえられた女子生徒の救出を物凄く行っていた。まさに鬼神のごとし怒涛の勢いである。


 カレンの時は半場涙目でその触手によって強調されてしまった部分を見て憎悪の眼で触手を袋叩きにしていた・・・。


(((((・・・・クラーケンよりもこっちのほうが怖ろしいような気がする)))))


この場にいた大半の人がそう思ったようだ。いや、クラーケン側もそう思ったのかリン以外の人の方に攻撃をするようになり、リンへの攻撃が減った。






 そのうちに、だんだん体力がなくなってきたのか、触手につかまる人の数が増える。


 ジャックたちは切り下ろしてはいくが、だんだん捕まっていく。というか、女性陣に巻き付くのはまずいって!!


 何せ、急な襲撃だったので、寝ていた時の格好で戦闘しているから薄着だったりしていたりして、巻き付かれるたびに服が破けたり・・・・。


 目のやり場に困るんだよ!!男子の何人かは見ているけど後で殺されるぞ!!


「くっそ!!このままだと全滅してしまう!!」


 はよ来いよ他の適正者の人たち!!精神的な面でもかなりきついよ!!








 周囲を囲むクラーケンたちの動きがより素早くなっていく。


 どうやら全員の体力の限界を見極めているようだ。


「どわぁぁぁっつ!!」


 クラーケンが体を斜め上に傾けたかと思うと、巨大な牙を持つ口が見えた。


「せいやっさ!!」


 捕食されかけている人が捕まっている触手を切り落としていくが、このままでは犠牲者が出てしまう。



「あと何分ほどかかるんだよ!!」

「大体あと10分ほどですわ!!」

「まだ半分かよ!」


 さすがに触手の再生力が落ちてきているのか、少しづつ生えるのが遅くなっているのが分かるのだが、このままじゃもう持たないような気がする。


 聖剣・魔剣ともに切れ味はほとんど落ちてきていないが、他の武器の皆のは落ちてきているようである。


ぐにょん


「うわっと!!もう切れなくなっちゃったぜ!!」


 ロイスの大剣も切れ味が落ちてしまっているようだ。


 何度も何度も触手を切りつけているうちに、体液が付着してきて切れ味が悪化したようである。たたきつけてという手段へと徐々にシフトしていっている。


 聖剣・魔剣はなんか発光している部分がそれを防いでいるようだが・・・。


「まずいな・・・もう触手に巻き付かれても助けきれなくなる」


 一人や二人ならまだいいが、全員一斉に捕食されてしまったら助けようがない。





 どうやらクラーケン側はすぐに食べる気がないようで、なんかいたぶっているようにも感じ取れてきた。


 回復魔法をかけて飛び回っていたシラタマも、魔力切れなのかダウンしてロイスの頭の上に乗って休んでいた。ロイスはその状況でも大剣を振るえている。学園長の訓練のたまものか。



 ジャックもだいぶ疲れが出て、さらに朝食前だったので腹が減って力が抜けてきた。



「マスター後ろ!!」


ドガッツ!!


「がっ・・・!?」


 シロの警告に反応が送れ、ジャックは触手に背後から突き飛ばされた。


 そのまま地面にたたきつけられる。


「くっそ・・・」


 かなりの衝撃がジャックの全身を襲う。デュラハン以来の感じだが、ちょっとこの状況じゃかなりまずい。


 何とか立ち上がるも、ふらふらである。


「マスター、このままでは全滅です」

「触手ばっかで、本体に攻撃しにくいのじゃ」


 攻撃したくとも、触手の壁に阻まれて決定的な攻撃ができない。


 逃げ出したくとも、こちらはこちらで退路を触手によって阻まれている。


 どうする・・・他の適正者の応援が来るまであと少しなのだが・・・・。


 というかここで倒れでもしたら、生き残っても学園長の訓練が増加されて結局死ぬようなことになるか・・・・


 ジャックは疲労により、思考がまとまりにくくなっていた。


 そのすきに、さらに触手の追撃が走る。


 判断が送れ、切ろうとした時にはすでに目の前にまで迫られていた。


どがぁぁぁん!!


「がはっ・・」


 重い触手の一撃がジャックに襲い掛かり、そのまま弾き飛ばされて地面に背中から打ち付けられた。


 危うく聖剣・魔剣を手元から離しそうになったので手に力を入れて握っていたが、打ち付けられてもはや力が・・・。


 ジャックはそのまま意識を手放した。


 シロとクロが叫ぶが、聞こえなくなる。


 意識が消える直前に、触手がジャックをとらえようと迫ってくる様子が見えた・・・。


(・・・・ああもう、なんでもいいから何とかしてくれ・・)

(・・・$%&’)

(’$&&’$・・・)


 ジャックがそう思うのと同時に、誰かの声が聞こえたような気がしたがなんといったのか聞き取れなかった・・・。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「マスターしっかりして下さい!!」

「迫ってきておるのじゃ!!」


 シロとクロが声を張り上げてジャックに叫ぶが、ジャックは完全に気絶していた。


 剣の姿から人の姿になってジャックを手で叩いたりして起こそうとしたのだが、剣をしっかりと気絶しながらもジャックに握られていて、離れられない。


「どうしたらいいんですかねクロ!!」

「わかるか!!こっちじゃって身動きできないんじゃぞ!?」


 聖剣・魔剣とは言えども、扱う人がいなければ意味がない。


「マスター!!本当に危険ですって!!」

 

 ジャックは完全に気絶しているようでなかなか目を覚まさない。


「ぬぅっ、もはやこれまでか!!」


 触手がジャックの足に絡みつきはじめ、吊り上げようととしているのがわかり、もはや無理なのかと思った瞬間であった。


ドクン



「・・・・なんじゃ?」

「・・・なんですかね?」



 何かが剣の体中に一気に流れたような気がした。


 



周りの人たちが次々ととらえられる中、気絶したジャックにクラーケンの魔の手(触手)が迫る!!

シロとクロの呼びかけにも目を覚ませない。

そんな中、起きたのは・・・・・

次回に続く!!


・・・触手サービスシーンなどを期待していた方々、私にはそこまで知識がなかったのであまり書けなかったことをここに深くお詫び申し上げます。

基準以前の問題だった・・・・。

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