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44話

鼻水ってどこからきて、どうすれば止まるのだろうか・・・・。

「海だーーーー!!」



 馬車で6時間ほどかかり、やっとジャックたちは合宿地の海にまでたどりついた。


 道中はルナの膝枕で寝たり、シロの膝枕で寝たり、クロの膝枕・・・・寝てばかり?


 とにもかくにも、目的地に着いたのでまずはここでの注意事項などをしっかり聞くことになり、荷物を各自の部屋に置くことになった。


 

 学園の寮とは違い、ここでは完全に男女別の部屋分けになっている。


 理由としては、海の開放感で開放的になってしまうようなやつがいるそうだからである。


 シロとクロは見た目が少女なのだが、聖剣・魔剣とれっきとした俺の武器である。


 二人の扱いをどうするかは少しもめたらしいが、一応武器扱いなので人の姿を部屋の中でとらなければ一緒で良いらしい。


 シロとクロの二人は喜んではいたが、もしいかがわしいような行為などをした場合は、直ちに分けられるという説明があった。


 ま、剣である二人にはそんな扱いはしないよ。




 馬車で体力がそぎ取られている人が多かったが、この合宿で遊べるのは初日の今日と、最終日だけである。


 全員すぐに水着に着替えて海へ飛び込んだ。



 ジャックとロイスは、それぞれ普通のトランクスタイプの黒の海パンをはき、いつもの女性陣を待った。


 シロとクロも水着に着替えるため離れたし。ついでに、シラタマは泳げるのかと不安にはなったが、海水の上で水鳥の様に浮いたし問題はないようである。その姿がかわいらしくて、周囲の女子の目線を集めていたが。


 少し待つと、全員来た。


「おっまたせーーーー!」

「着替えた」

「似合いますですの?」

「マスター、似合っていますか?」

「ふふん、どうじゃ妾の水着は」


 リンは暗黙の了解なのか胸元が目立たないワンピースタイプの水着を。


 カレンとルナとシロは青と赤と黒のビキニの水着を。


 クロは白いセパレートの水着を着ていた。


 全員良く似合っていたのだが・・・・・



「おー、やっぱ胸囲のかくさが目立、」

「ここでもいうのか!」


 ロイスが言い終わる前に、リンがいつの間にか手にしていたメイスでロイスを青空にかっ飛ばした。


 きれいな放物線を描き、見事に海に着水し、しばらくあぶくが出ていた後浮いてこなかった。



・・・・ま、ロイスだしな!



 この場にいた全員の心がそう納得したのであった。


 一応、この後ロイスは周りを監視していたゴリアン教官によって人命救助されたが、その光景を見た者たちは絶対におぼれないようにしようと固く心に誓ったのであった。


 本人の人としての尊厳を守るためにも、何があったのかは語るまい。墓場まで黙っておこうとジャックは思ったのである。





 とにかく青空の下、せっかくの海を楽しむことにした。


 明日から最終日まで訓練の日々となるので皆一生懸命に遊んでいる。


 普通なら海水浴の光景だが、全員適正者だから武器を持っているんだよな・・・。


 

「ねえ、スイカ割りしましょう!!」


 リンのその言葉に全員が賛成した。


 スイカは学園側が用意してくれたものがあるのでそれを使う。無駄なところで適正者を優遇しているような気がするが・・・。


「マスター、私とクロとどっちを使いますか?」

「斬ってみたほうが面白いのじゃ」

「いや、棒でたたくからね?」


 かつて勇者と魔王が使っていた聖剣と魔剣が、スイカを割るために使われたがるのはどうなんだろう・・・。いや、「割る」と言うより「切る」になるか。



 まずはジャックからスイカを割ることに。


 しっかりと目隠しをして、その場をぐるぐる回った後にスイカに向かう。


「マスター、左斜め40度ですよ!!」

「ちょっとずれているのじゃ!!」

「右よ右!!」

「左後ろですわ!!」

「右」

「いや!!後ろの方に全速前進だ!!」


 ・・・・どれが本当だろうか?


 とりあえず、この中で一番信用ができるシロとクロの指示に従ってみる。途中でロイスの悲鳴が一瞬聞こえ、何かを埋める音がしたような・・・。


「そこを真っ直ぐ4歩ですよ!!」

「そのタイミングで振りかぶるのじゃ!!」

「ここか!」


 思いっきり棒を振り落とす。


ドスン!!


 どうやらずれてしまったようである。


「あ~、外し・・」


 目隠しを外すと、確かにスイカから外れた場所に棒を下していたことが分かった。


 だが・・・・


「むーっ!!むーっ!!」

「・・・何やっているんだロイス?」


 あと右にもう少しのところに、ロイスが頭だけ出した状態で埋められていた。口はタオルで防がれており、声がほとんど出ていない状態である。


 ロイスを守ろうとするシラタマの姿が見えなかったので、ちょっと見渡すと他の女子たちに囲まれている姿を確認。


 


 この後の番はリンであり、ロイスの死刑宣告は決まったようなものであった。


 骨は拾っておいてやるからな・・・・。




 一命の犠牲者が出たものの、スイカ割りを終えた後は海に入る。


 シロたちが人の姿になっているので、身がかるく、泳ぎを楽しめた。


 ほかの生徒たちとともに競争したり、ビーチバレーを二人一組でしたりなどして皆で楽しんだのである。



 なお、ビーチバレーの優勝者はクロ&リンであった。


 わかりやすい格差が目立ち、そのことでロイスはこの日、何度も倒され、復活し、倒され、シラタマの回復魔法で復活しの繰り返しをしていたのであった・・・・。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 その夜中である。


ジャックたちが合宿で泊まっている建物の近くに数人の人影が集まってきた。


 彼らのそれぞれの手には何やら粉のようなものが入った袋があり、それを海岸から海へと流していた。


 その粉のようなものは海水に溶け、波によって攫われ沖の方へと流れてゆく。


 そして、それを感じたのか、はるか沖の彼方にいたとあるモンスターは引き寄せられるかのように・・・・・・・。


不思議な薬で何かおびき寄せるのか?誰がそんなものを?

そして、それにつられてやってくるものとはいったい?

合宿の訓練内容とは?

次回もお楽しみに!!


・・・まあ、この引き寄せられてくる奴は到達までに時間がかかるけどね。


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