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288話

短めですかね

SIDEジャック



 ルナたちとの冬の小旅行の話は後にして、ジャックは今、会議室へと呼ばれて自身の席へと着席していた。


 その会議室にいるのは、国王、アンド学園長、議長、その他重臣の方たちである。



「では、ジャック=ラルゼ殿に、いや、子爵殿として来年度治めてもらう領地の発表をいたしましょう」


 会議室の議長がそう告げ、ジャックの手元に分厚い書類の束が渡された。



 この書類にかかれているのは、来年ジャックが学園卒業後、貴族として治めるべき領地の詳細と、そこから見積もることができるであろう予定の税金などがあるのだ。



「治めてもらうことに決まったのは、ちょうどこのアールスライド王国と、その隣国であり友好条約を締結しているギアス帝国との国境沿いにある領地・・・・つい最近、潰された貴族家が治めていた『イーゼル地方』である」


「そして、ギアス帝国側からも、貴殿に第3皇女が嫁入りすることを考慮してその地方に隣接する『バールターナ地方』を治めてもらうようにと親書が届いた」



・・・・どうやら、ジャックはこの王国の第2王女であるランと、ギアス帝国の第3皇女であるルナとの結婚を考慮に入れられて、ちょうど王国と帝国の間の地域を統括するように決められたようである。


 バールターナ地方は帝国側の方の領土でもあるので問題が起きそうな気もしたが、説明によると帝国側の方でもジャックのこれまでの功績を考えられて貴族位代わりに与えられるような物であり、王国の領土になるわけでもない。


 

 つまり、王国と帝国の両国の架け橋・・・・要石、重要人物、要点として、ジャックはその両地域とも治めることになったようなのである。


 このため、両国としてはその地域の改名及び統合の話が進んでいるようで、言うなれば新たなる領土としてそこを治めるようにとジャックに告げられたのであった。





 2国の王女と皇女がジャックの嫁になるというのもその領地が与えられた要因でもある。


 だが、最も大きな要因としてはジャックの存在という影響力がある。


 適正者として高い実力を持ち、権力としても両国と深い関係を持つ。



 そのため、欲望によって利用される可能性を考慮し、いつでもすぐに両国が動き出せるようにするために、監視を分担しているという目的もあった。


 巨大な力を一国で見るのではなく、分担して抑え込む・・・・ある意味、王国と帝国の絆を深めるための事でもあっただろう。



 とにもかくにも、細かい作業はまだ残っているとはいえ、現段階でその会議は終了するのであった。




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 ジャックがこの両国の中心にあたる地域を統括して、その領主となって治めるという知らせは直ぐに各国の権力者たちの下へと知れ渡る。


 聖剣・魔剣という勇者と魔王が使用していた剣を扱い、実力もそれに見合うだけの人物。



 そのことだけでも注目はすでに集めていただろう。


 ただ、こうやって貴族社会に、権力闘争の渦に巻き込まれるのは目に見えていることでもあり、この機会に友好的にしておこうかと考える者や、まだまだ若造と思って恩を売っておこうと考える者、自身の欲望を果たすために交流してみようかと思う者などと、様々な思惑が絡んでいく。



でも、将来的に害になりそうなものは、何処ぞやの優れたメイドがいつのまにか選別し、徹底的に主のために取り除こうと、害になる者たちは策略によって全て無力化されていくのであった・・・・・・







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SIDE女性陣



 ジャックが会議室にて領地の事などを聞いていたその頃、ルナたちはルナたちですでに冬の小旅行の予定を立て終えていた。


 あとは、ジャックたちが戻ってくればその意見で修正し、実行するだけである。



 互いの親睦を深めるためでもあり、ジャックとの一緒の旅行。


 それぞれその旅行での予定を思いながら、楽しみにして決行を待つのであった・・・・・・

冬の小旅行へとジャックたちは向かう。

それぞれの思惑はあるのだが、全員の最終的な思いは一致している。

穏やかな冬の日々は、穏やかに終わることができるのだろうか。

次回に続く!


・・・まあ、以前学園長が企んだことに近いと言えば近いです。結婚後の事を待ちきれないというか、愛情120%突破ですかね。甘いことになるとそれはそれで作者的にしんどいので控えめになりそうですが。

うん、某ピンクの悪魔のコピー能力で最終兵器とされる奴みたいに爆発しろこの幸せ野郎ども(*^^*)。

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― 新着の感想 ―
[一言] クラッシュのコピー能力はやめたげてw
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