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286話

本日2話目

たまには2話ほど一日に出る。

 前の冬の時期は寮が消失するという珍事件が起きたが、今年は特にそのような兆しは見られなかった。


 冬休みへと近づき、雪が毎日のように降り積もっていく。


 雪かきを生徒全員でしたり、たまに出てくるモンスターたちを足場が悪い中討伐と大変なことが多いが、面倒事と言えるほどではない。



「とはいっても、雪降り過ぎだよな・・・・」

「大雪ですものね」


 毎日のように雪が降り積もるので、雪かきをいくらしようが置き場所が無くなるのである。


 溶かして水にしたり、魔法でぶっ飛ばしたりなどという対策はされているが、焼け石に水のような状態で、なかなか意味がない感じがした。



 今年はどうも豪雪の年となったようで、雪祭りが行われる計画もされているという話があるのをジャックは聞いた。


「これだけ雪が積もっていけば、そりゃいろいろと雪で作りたくはなるけどね」

「雪像のレベルが高い人がいたりと意外性に驚くこともあるですのん」



 雪祭り開催予定の話題が出たところで、雪像を校庭のあちこちに作り出す人も出てきた。


 様々な動植物やモンスターをモチーフにしたり、誰かの人物像を作製する人など様々である。


 ・・・中には、まあいろいろと規制がかかりそうなものを作製しようとして、女子達にぼっこぼこにされて雪像も破壊される人がいたが。


 破壊されはしたが、再現具合を考えるとその才能は別方面に活かせばいいだろうと思える代物でった。


「ジャック?わたくしたちというものがありながら、見とれては綺麗に『ゴキッ』とするですわよ?」

「見とれていませんし見てもいません!!」


 背後からのルナたちの怒気を感じ、慌ててジャックは弁解した。


 ジャックとて健全な男子。そこはまぁ、なんというべきか、弁解を一生懸命行う姿は年相応の青年のようにも見えたのであった。


 そして「ゴキッ」という表現は、他の弁解していた男子たちの数人ほどに、内容不十分とされて女子達に実行されていたのであった・・・・・・。



「骨が逝くか、命が逝くか・・・・どっちにしろ恐ろしい気迫だった」

「ふほぉふぇはひゅこひぃひれいなはわをわあっていひぃきゃけぇたけぇとな(俺は少しきれいな川を渡って逝きかけたけどな)」


 ジャックのつぶやきに対し、顔面をついでに殴打されて腫れてしゃべりにくくなっているイロイスも同意を示す。


 ミニトマトサイズが普通のトマトサイズになるぐらいの腫れっぷりは、殴打だけではなく雪を使用されてしもやけになったというモノも大きいであろう。







 そのうちどんどん時間も過ぎていき、冬休みの前に終業式の日となった。


 冬のこの時期、雪が深い中わざわざ馬車などを利用して帰郷させるには酷すぎると学園長は考えたのであろう。


 各生徒の故郷へ向けて、アンド学園長は自らの魔法で皆を送迎していくようであった。


 皆この時期になると魔法でぶっ飛ばされても着地をきれいにできるようになっており、問題は特にない。




 ジャックの場合は、もうそろそろ学園卒業という時期に近づいてきているのと同時に・・・・


「今年は帰郷無理ね。王城の方で少々話が込み合うでしょうし・・・・」

「そうなりますか」


 学園長室で、ジャックはその説明を受けていた。



 ジャックは来年、卒業と同時に貴族位「子爵」として貴族の生活を送ることになる。


 そして、領地経営をしていくことになるのだが、この冬にその最終調整がもうそろそろ終わる時期なのである。


 その最終調整の結果確認と、領地の位置の再確認、あとラン王女との婚約等でもあるので互いに中を深め合うようにと、王城でこの冬過ごすようにと王命が下っていたのであった。



 なので、この冬の帰郷は無理であり、王城で過ごすことにジャックは決めていた。


 ついでに、ルナ、カレン、ミツ、ヨナの4人も帰郷を止めて、ジャックと一緒にこの冬を過ごすことに決めている。


・・・そのせいで、(ルナ)の帰国を楽しみにしていた皇帝から血文字のような手紙が来たが、まあそのあたりは自己判断故にしかたがないと結論づけられていた。


 スカーレットはジャックが保護者代わりのようになっているので一緒に来るのは確定であるが、アンド学園長も一緒に王城で会議に参加するようであった。



 なお、ロイスとリンは帰郷するので、この冬はわかれることになる。


「まあ、どうせ村に戻っても雪かきを手伝わされるだろうが・・・」

「山中だし、余計に積もって居そうで憂鬱よね・・・」

「雪は積もれど、リンには上には積もらず下にはつもげぶぉべぇ!?」

「脂肪の話はしていないわよ!!」


 このやり取りが冬の間見られないと思えると、ロイスとリンを除く全員はどことなく残念に思えた。


 


 とにもかくにも、この冬休みジャックは、王城での暮らしが待ち受けているのである・・・・・・・

・・・温泉ネタも少々考え中。

冬の季節という時期設定の間に、なんとか書いてみたい。

でも、そう言うお色気ネタってどこまでがセーフで、どこからノクターンもしくはR18になるのかいまいちわかりにくいんですよね。

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