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閑話 領地選定+α

プラスは後半の方です

SIDEアールスライド王国



・・・・アールスライド王国首都アールスライドにある城内の会議室にて、とある会議が開かれていた。


「・・・では、彼に任せる領地候補としては最終的にこの5つがあるのか」

「厳重に審議を重ね、ふさわしい場所としてはこれらがあると」


 国王の下、その他重臣たちもその会議で神妙な顔で考え抜く。


 会議の題は・・・「ジャックに任せる領地をどこにするのか」ということである。



 平民出身、適正者で聖剣・魔剣、そして神剣を所持し、その上他の適正者の娘や帝国の第3皇女、さらにはこのアールスライド王国の第2王女も嫁ぐ相手で、来年の学園卒業時には貴族の子爵として領地を治めてもらう予定なのだが、その領地の裁定を現在議論中であった。


 何せ、ジャックの立場は現在、非常に重要な位置にある。



 平民出身とはいえ、適正者・・・それもナンバー1の者とほぼ同格の力でこれから先に超えるのは目にも見えている。


 勇者や魔王が扱っていた聖剣・魔剣を所持し、さらには同格の神剣という物まで武器として所持をしている。


 国内にいる他の適正者の少女たちとも交際しており、そのうえ現在王国との友好関係にあるギアス帝国の皇女との交際及び王国の第2王女の嫁ぎ先。


・・・・第2王女がジャックに嫁ぐに行くことに関しては、未だに文句を言うような貴族たちがいるものの、表立って言わないので警戒を一応している。



 それらの理由上、王国と帝国との友好の象徴のような者でもあり、国の力を示す適正者としても代表格のような者でもあるため、ジャックに与える領地は中途半端なものではまずいのである。


 そして、領地を探し求めた結果、候補はだいぶ絞られたのであった。


 なお、その領地は元々は何処かの貴族が所有していた物で、没落や貴族籍剥奪によって領主代行によって管理されている土地でもあったりする。




「ふむ・・・・・帝国の皇女もいることだし、出来るだけ帝国の方と隣接できる場所の方がいいだろう」

「それでいて、なおかつジャックという者は貴族に入るのは初めてであるため、領地経営がしやすそうな場所でもあることを考慮せねば・・・」


 ジャックは子爵の貴族の位をもらっているのだが、領地経営は今までしたことがない。


 今のところ、他のところから補助をするような人を呼んだりなどという案も出ていたのだが、それでも出来るだけ経営しやすいような場所にするという配慮もしているのであった。



「そういえば、帝国の方からも同様の連絡が来たようです」


 ギアス帝国からも連絡が来て、近々皇帝が国王との会談を望んでいるのだとか。


「十中八九、ジャックに関することだと思われます」

「第3皇女の相手でもあるので、帝国側としてもこちらとの間に関係をより濃厚に築き上げたいのだという意図があります」



 ・・・・そのことも考慮されて、帝国の方に隣接をする土地が選ばれていく。


 厳選に厳選を重ね、どの土地がジャックの領地として任命されるのか。


 皇帝との会談でもその話がなされて、その場所の裁定は進んでいくのであった・・・・・・・・。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

SIDEバルビモル王国



「・・・・え?」


 ・・・バルビモル王国の女王、エリザベート=バルビモルは自分の息子である王子たちの言葉に驚いた。


「ですから」

「私たちは」

「この人たちと結婚いたします!!」


 王子たちの背後には、数人・・・いや、数十人ほどの女性がずらりといた。


「「「「「どうぞ、ふっつかものですがよろしくお願いいたします」」」」」」

「・・・ええと、よろしくでいいのかしら」


 全員の礼儀正しさと人数に圧倒されて、エリザベートはどうすればいいのか頭を悩ませた。



 王子たちが結婚すると言っている相手は・・・・帰国する前に偶然(・・)遭遇してしまって、そのまま枯れ果てるまで相手をさせられたアマゾネスとラミアたちであった。


 ひどい目に遭った・・・とは王子たちは思わない。


 むしろ、彼女たちの野性的な強さに彼らは惚れてしまい、彼女達もまた王子たちに心から惚れてしまったのである。


 運命のいたずらか、互いに相思相愛となり、王子たちは彼女たちを引き連れて国へと戻ってきたのだ。


・・・・この国は女王制であり、王子たちの妻である彼女達の誰かが女王の後を継ぐことになる。


 ここまで人数が多いと、その跡継ぎの方が大変そうだとエリザベートは頭を痛くさせるのであった。


 とはいえ、ギアス帝国の皇女であるミヤゲのことをあきらめたようだし、無理やりにでも妻にしようとして帝国との関係悪化をさせかねないと思っていた女王にとっては、その心配が消えたのはいいことなのであろう。


 其の何十倍も重そうな問題が増えたが・・・・・・しかも、全員王子たちにべったりである。


 



「ミッションコンプリート」


 その瞬間に、女王はどこかで誰かがそのようにつぶやくような声を幻聴したのであった。

次回は新章、秋へと季節は移り変わる。

学園祭も開催されることになるが、今年もまた去年に比べて人が増えた。

神剣のメゾンに、第2王女であるラン王女とにぎやかである。

果たして、今年は問題なく学園祭が行えるのであろうか?

次回に続く!!


・・・そういえば、ミツ、ヨナの二人の影が薄いような気がするので出番強化してみようかと思います。

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