251話
大砲で向かうよりも飛行船とかあったほうがよかったかな?
学園長の魔法でジャックたちは天空都市ピュターラへと墜落・・・・もとい到着していた。
先行していたのか、その時他の二人の適正者の姿がその場にいた。
片方はお久しぶりのナーキゾレムと言うナンバー2の適正者。
武器である黒日記をわきに抱えて皆に手を振って微笑む
そして、もう一人は・・・・今回全員が初めてその姿を見る、王国のナンバー1の強さを誇るという適正者だという・・・・・。
「ふぉっふぉっふぉ。始めましてじゃのう。儂の名はザバル=フラン。今年で78歳のピッチピチな年寄りじゃ」
((((どこからツッコミを入れろと!?)))))
この時、全員の心が一つになった。
その場にいたのは、まるで好々爺のような雰囲気を漂わせる背の小さなお爺さんである。
立派な白いひげを蓄え、なんとなく仙人とかいうような言葉が似あいそうである。
ただ、腰が曲がっておらず、シャキンとしており、年齢の割には肌もつやつやしているようであった。
しかも、持っている武器が・・・・
「・・・なんだろう、あの好々爺な印象とは似合わないようなでっかい大鎌が背中に見えるんだけど」
「身長よりでかいだろ・・・」
「大剣よりも大きく見えるんだけど」
その背中に背負っているのは、自身の身長よりもはるかに大きく、凶悪そうな大鎌であった。
手入れはきちんとされているようで刃の部分がきれいに磨き上げらていて、その刃の輝きが余計凶悪そうに見せる。
好々爺な見た目で、お茶目っぽい自己紹介の仕方で、持っている武器がものすごく凶悪な大鎌。
・・・ツッコミをする側にとっては多すぎてどこからツッコミを入れればいいのかわからなかった。
「ザバルさんって呼べばいいのですかね?」
ツッコミを入れるべきか悩んでいた一人が、話を取りあえず進めようかと思って手を上げて尋ねた。
「別になんでもいいぞ!誰が儂の事をどのように呼ぼうとも、それは愛着ある言い方だと思って受け入れるからのぅ、ふぉっふぉっふぉ」
結構気さくなお爺さんのようであったが・・・・・どことなくジャックは気を抜けなかった。
何か違和感を感じるのだが、何なのかが今一つわからない。
つかみどころがないようなそんな感じである。
「さてと、それにしても今年の3年生の生徒は実力者ぞろいじゃのぅ。・・・ほう」
「ひゃぁっ!?」
「「「「!?」」」」
いきなりザバルの姿が消えたかと思うと、次の瞬間学園長の後ろに立っており、学園長にしてはどことなくかわいらしような悲鳴が聞こえて皆驚く。
「ふぉっふぉっふぉっ、相変わらずいい感じに育っておるのぅ」
「何をするのかしらねぇ!!~~~~~~『火炎乱舞』!!」
顔を赤らめて、学園長が素早く魔法を詠唱して火炎の渦がザバルの元へ襲い掛かるが・・・・
「ふむ、ちょっとケツを触れらただけでずいぶんとひどいのぅ」
ひょいっと軽く魔法をザバルはかわした。
もちろん、学園長が手加減したわけではないのはその場にいた全員が分かった。
けれども、学園長の魔法を爺さんが避けたのを皆目を疑ったのである。
「相変わらずひょいひょい避けれるわね」
「ふぉっふぉっふぉっ、まだまだじゃな。それにしても今年は・・・・・」
キラン!!とザバルの目が光ったかと思うと、素早くまたその姿が消えて・・・
「ひゃぁっ!?」
「ふぇっ!?」
「みやっ!?」
「きゃぁぁぁっ!?」
・・・・・女子達の悲鳴があたりに聞こえた。
「ふぉっふぉっふぉっ!!今年は生きが良いのが多いのぅ」
「「「「「何をするんですかこのジジィがぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」
女性陣、超激怒。
男性陣、あっけにとられる。
・・・けれども、ここでジャックは気がついた。
この場にいる全員は、かなりの実力を身に着けてきている。
だが、ザバルはそんな皆(特に女子)に反応される前に素早く攻撃をしていて、誰も防げていなかったのだ。
ただのスケベ爺の可能性も否定できないが、ザバルが只者ではないということを理解したのであった。
「とりあえず、このスケベ爺にまずは成敗をくらわしたいのだけれども・・・・ジャック!!あなたがやってみて頂戴!!」
「・・・わかりました」
女性陣の攻撃がだれ一人当たらず、怒りで学園長が震えながらジャックにそう言った。
ジャックとしても、ルナたちにセクハラが及んだのは許せなかったので、この際本気で挑んでみるかと思った。
・・・・合宿初日にして、いきなり激闘が始まる。
この爺さんのモデルは某亀の人と日本の総大将と言われる妖怪を足して割った感じ。。大鎌はとりあえずオプションみたいなものです。
亀の甲より年の劫、人は見かけによらず、つかみどころがないといったもので出来ております。
・・・滅びの呪文だっけ?こういうところだと唱えたくなる人が出そう。
でも何か足りないな。ゴーレム、天空・・・・・・あと何か必要なのですが何だろうか。
ご意見がたくさん出ており、ありがとうございます。




