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238話

本日2話目

一つの決着が今まさにつく。

神剣の力が聖剣・魔剣と融合し、神へと対峙する。

・・・メゾンが自称「神」を倒す唯一の方法として提案したのは、「神剣」の力全てを「聖剣」「魔剣」へ吸収させ、一時的にだが力を増大させて一気に攻め込むという単純な方法である。


 自称「神」や半透明の化け物たちは再生能力所有しているらしく、ほとんどの攻撃は直ぐに再生されて意味をなさない。


 だが、無限の再生というものはそう行えるはずもなく、何かしらの代償がかかるはずである。


 現に半透明の化け物たちの再生速度は常に一定であり、物凄く速く再生するというわけでもないし、自称「神」の場合はこちらは回避行動を取ったりする点から再生能力の乱用はできないことを示しているようだった。


 そこで、その能力をはるかに凌駕するような力で連続で攻撃をすれば勝機をつかめるのではないかという考えがあった。


 ただ、この考えを実行するためには、神剣の力を聖剣・魔剣へ吸収させる必要がある。

 

 しかし、ただ剣同士を触れ合わせるとかいう単純な方法では意味がない。


 神剣を砕き、その力を降り注がせることによってしかできないようなのだ。


・・・そして、神剣が砕けることは、それが自身でもあるメゾンのこの世からの存在を消すことにもなる。


 主がいない武器は、この世にもう顕現はできない。






 だが、ジャックの言葉によってメゾンはジャックを主として認め、己自身である神剣を砕いて後を託した。


 この戦いが終われば、水晶にジャックが手をかざせばメゾンはこの世に再び顕現できるはずである、


 主のいない哀れで悲しき武器としてではなく、主を持つことができる武器として。




 再びのその出会いを心に近い、ジャックは神剣の力を得た状態で自称「神」へと攻撃を開始する。



「でやぁぁぁ!!」



 ザシュッツと走る際に近くにいた半透明の化け物を斬りつけると、再生することなく一瞬で化け物は消滅した。


「なんだと!?」


 その光景に驚き、自称「神」は恐怖する。


 己で生み出した者たちが・・・再生能力を所有し倒せるはずのない者たちが次々とジャックの手によって消滅させられていく。


 その能力をはるかに凌駕する力にまで高められた聖剣と魔剣、そしてそれを扱うジャックたちにもはや化け物たちも意味をなさない。



 自称「神」はこの時恐怖と言う感情を味わった。


 不滅の存在となったはずの自分が、こんなたった一人の人間に敗れるのは否定したい。


 だが、目の前で自身から生み出した半透明の化け物たちが次々と消滅させられながら、その消滅させる存在・・・・聖剣・魔剣を所持したジャックが近づいてくる。


「く、来るなぁぁぁぁっ!」

 


 その恐怖に半狂乱し、自称「神」は再び化け物たちを生み出して肉壁とする。


「もう意味はないんだよこの野郎!!」


 ジャックは叫び、生み出されてくる化け物たちを消し去りながら着実に自称「神」の元へと近づいてくる。



 (いやだ、まだ消えたくない。己はまだこの世にいて、ありとあらゆることを、いや、すべてを知りたい・・・・)


 元は知識を得ることに楽しみを得て、神になればさらに知識を得られる。そう考えていたのに、いつの間にかその力の大きさに酔いしれ、狂っていたことを自称「神」はこの瞬間悟った。


 だが・・・もはや手遅れである。




 目の前にジャックは迫り、聖剣と魔剣の輝きが最高潮の状態へとなる。


 空高く剣を掲げ、その輝きがまとまり立ち上っていく。まさに光の柱とも言うべきようなものへと変化し、大きな剣のようにも見える。


 神剣の灰色の輝きも混じり合い、まさにもうジャック自身がそれらを束ねる一つの大きな剣と化しているかのように自称「神」はそう思えた。



「神だろうと、なんだろうと関係ない!!お前のやってきたことを悔やんでももう遅い!!」


 ジャックはそう言い放ち、天高く掲げた両剣から立ちあがる光の柱・・・いや、剣を振り下ろした。


「『裁きの剣(ジャッジメントソード)』!!」



 振り下ろされるは裁きの剣。


 白い光と黒い光、灰色の光が入り混じり一つの違う輝きと化す。


 神剣の力・・・・神が扱うような剣ではなく、神をも断罪できる力が混ざり、その剣は容赦なく自称「神」の身体を一気に切り裂き、消滅させた。



 悲鳴や肉片すら残さずに、跡形もなく、最初から存在しなかったように自称「神」はその場から消えさり、あたりにまだいた半透明の化け物たちも同時に消滅をしていき、この日城を襲った騒動は幕を閉じたのであった。




「・・・・・・・・」


 剣を振り下ろした後、聖剣と魔剣の姿が元に戻る。


 一次的な神剣の力が加わっていただけで、その力は自称「神」の消滅に合わせて消えうせた。


 そして、それだけの強大すぎたその力は反動として返ってきて・・・・ジャックはその場で血を吐き、倒れたのであった・・・・。


 


自称「神」とやらの襲撃を乗り越え、反撃し、撃退したジャックたち。

王城は完全にボロボロとなり、あちこち悲壮なことになった。

しかし、それでもジャックたちは勝利をつかむことができたのであった・・・・。

次回に続く!


・・・今章はあと数話ほどかな。その後はまた新章がある感じ。最終話っていつ頃になるんだろうか。予定よりもまだまだ先になりそうである。

神剣は・・メゾンはどうなるのかな?

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