222話
本日2話目
主人公、今回はお休み中。
目の前の少女がまだ幼いような外見をして、21歳と言う事実にその場にいた全員が驚愕をした。
「まじで?あれで21歳!?」
「てっきり10歳ほどのかと思っていたよ・・・」
「いや、適正者だとか言っていたけど、適正者になるは15歳の時、つまり、その時点で確実に高等部ぐらいの年齢があったという事だよな・・・・」
その年齢と合わない外観を見ていると、ふとロイスはあることに気が付いた。
「ん?見た目と年齢が合わない・・・・・・・ってことは、魔族か」
てっきり人間かと思ったけど、よくよく考えたら世間一般の常識的におかしくはない。
魔族であるのなら、納得はできるのである。
・・・例としては、学園長だろうな。あの人20代程の見掛けで、年齢は3桁いって
「何か失礼な事を思っていなかったかしら?」
「うおぉぉぅ!?」
心の中で思っていると、背後にいつの間にか学園長が立っていた。
「お、久し振りですねアンドさん!」
「ええ、2年ぶりかしらねビクトリアちゃん」
「ちゃん漬けするな!!うちはこれでも成人でしょ!!」
「エルフ的な成人だと、50ほどだけど・・・」
え、この子エルフなのか。・・・・・・というか、成人するまで結構あるな。
・・・何気に、学園長がすでに50を超えていることは確定しているけどな。やはり年齢3桁いっている可能性が高い。
「つまり、ゴーリン師匠の弟子として優れているのがどちらかと言いたいために、わざわざ結構遠いところから来たんですか」
「ええ、海を越え、山を越え、わざわざ来てやったのよ」
威張るかのように言っているけど、見た目が幼く見えるからすんごい迫力に乏しい。
あれだ、背伸びしている小さい子を見ている感じがする。
現在、ロイスは学園長室の方に行き、ビクトリアにその訳を話してもらっていた。
「今から3ヶ月ほど前にね、偉大なるゴーリン=エンゼル様が久しぶりにうちのところに来て、その時に話した内容であんたが出たのよ!!叩いても殴っても潰しても復活する感じで、もうある意味不死身のような愛弟子とか言って、むかっ腹が立ったのよ!!」
「ん?でも、ビクトリアちゃん、あなたのところからここまでは2週間ほどで着くはずよね?」
「迷って時間がね・・・」
アンド学園長が訪ねると、ビクトリアは落ち込むかのようにうなだれた。
ここでロイスは思った。「ああ、この人も方向音痴になっているのか」と。
適正者の特定の武器の専門家は、たいていが極度の方向音痴である。海に行こうとしたら空の上。山に行こうとしたら深海というほどである。
そのため、その者たちに弟子入りした者の中にはその方向音痴が移ることがあるのだ、
幸いにして、ロイスには今一つ方向音痴は受け継がれなかったようだが、ビクトリアにはしっかりと受け継がれてしまったようである。
「あ、これね。最近盗賊やら悪徳商人などが、謎の幼女によって成敗されていっているという報告書にあるわね」
・・・完全に幼女扱いである。
なお、誤解の内容に言うなれば、成長が遅いとエルフは言われているのだが、ビクトリアのような例は少なく、大抵は20代になるとそこで成長が止まるのだがその年齢になるまでにしっかりと大人の体になるのである。
ビクトリアは現在も成長中であるのだが、ここまで遅いのは内包する魔力の量が多いのも原因となるらしい。老化を妨げる効果が一応あるようなのだ
魔力が老化の妨げ・・・・となると、我が友の場合はどうなるのだろうか?あいつも勇者と魔王の二人分以上の魔力を所持しているようだし、もしかしてこれから先アイツも老化が遅いとか?
「とにもかくにも、叩いてもつぶしてもひねっても煮ても死なないとかいうやつが、ゴーリン=エンゼル様の弟子なんて認められないのよ!!だからこのうちと勝負をしなさい!!」
「なんか無理矢理じゃないか?師匠にそんな感じに認めない発言は言われなかったし」
「うちの独断よ!!」
清々しくはっきりとビクトリアはそう叫んだ。
「俺に何かメリットでもあるのか?」
ここで勝負を受けるのもいいけど、ここは親友に倣ってちょっとめんどくさいアピールでもしてみよう。ここまでしてなにも特がないと意味がないみたいな感じのをな。
「そっちが勝ったらゴーリン=エンゼル様の愛弟子と認めるし、その場で裸になってあんたの欲望に使われれてもいいわ!!でも、うちが勝ったら師匠の下から破門して、素っ裸逆立ち世界1周をしてもらうわ!」
「それ俺の方が社会的に死ぬよね!?勝っても負けても体裁悪いだろ!!」
どちらにしても、ロイスが社会的に死ぬ条件であった。
厳密な協議の末、ロイスが勝利すれば単純にゴーリン師匠の弟子とビクトリアが認めて、しばらくこの学園で用務員として働いてもらう。ビクトリアが勝利すれば、ロイスはゴーリン師匠の弟子と言えなくなって、しばらく学園内で皆の雑用をしてもらう。
そういうことになったのであった。
「平和だなー。こうしてゆっくりできるのもいいもんだ」
「ロイスがこの章の間中主役みたいなものですからね」
「あいつ、勝負を受けるようだけど・・・どうなるのかな」
「大剣同士、勝敗を分けるのはその腕前じゃろうな」
・・・・次回に続く!!




