211話
スカーレットが前回焦げたけど、一応生きてます。
ギャグ要員で重症になるのはロイスだけで十分・・・・なのか?増員をしたほうが良いのか?
電撃で黒焦げになりかけたスカーレットをシラタマに治療してもらい、ジャックたちは城内に正面門から入った。
なお、これ以降スカーレットがまじめに人の話を聞くようになった。
一応、正面門から最初に入る大広間には罠が仕掛けられていないそうで、この魔王城の調査があった時の拠点にもされていたらしく、出来るだけ当時の趣きを残しつつも、人が泊まれるような改装が加えられていた。
「おー、絨毯とかすごいな。真っ赤で縁の方に金色の糸で模様が施されているけど、高級感があってきれいかも」
「その絨毯はのぅ、アラクネ族お手製のが糸が混じっておるのじゃ。金色の糸を生み出せる当時の族長がわざわざ献上してきたものなんじゃよ」
アラクネ族と言うのは、ラミア族に似た魔族の一族であり、上半身が女性、下半身が様々な蜘蛛であるという種族だ。
男性のアラクネは存在せず、子をなすために他の種族の男性を射止めるらしい。
そして、ファッションセンスが異常に優れており、デザイナーとして現在各地で慕われているというすごさもあるのだ。
「これだけでも推定額は超高額でね、この魔王城が見つかった当時に盗もうとした人がいたらしいわよ。ただ、盗むのは重罪だと思い知らせるような罠があるらしくて、『生まれてきてごめんなさい』としか言えなくなって自首してきたという逸話があるわ」
「盗品されぬように、きちんと管理されているのじゃよ」
・・・その盗もうとした人っていったいどんな目にあったのだろうか。
「魔王城は未だに罠があって未発見なところもあってね、当時の住人でもあるクロならそこそこわかるかもと思ってこのツアーを企画したけど・・・どうかしら?」
「まあ、魔王城には見られて困るものが特にないので別にいいのじゃ。しかし・・・」
「しかし?」
「いや、この現在確認されている場所ってあるのじゃが、これってまだほんの一角じゃよ」
現在、魔王城でこれまでに調査できていた部分の地図プリントが皆にくばられていたのだが、クロのその発言によってまだまだあるのだと全員思い知った。
というか、見た目に寄らず魔王城は物凄く広い。
クラスメイト全員が2泊3日で泊まる場所は、魔王城の第1客室と呼ばれる場所で、きちんと個室ごとに分けられている。
「個室が多いのがすごいな・・・」
「住んでおったのが魔族ばかりじゃから、特殊な体系のやつ専用のも含めるとまだまだあるのじゃ」
もう寮よりも立派かもしれないと全員思った。
「見かけに異常に内部が広いのも、当時に建築したやつが設計したやつでな・・・・『外見よりも内部が異常に広いのがRPGの魔王城じゃん』とかいうわけのわからぬことを言っておったのぅ。RPGってなんじゃそれ?」
「でも、この城にかけられている拡張系統の魔法は学園長たるこの私でも無理ね。複雑な感じがするのよ」
アンド学園長でさえ同様の事を再現するのが不可能な魔法があるようで、この城の建築家のすごさに全員が驚く。
「しかし・・・魔王様の私室はまだ入ってはないようじゃな」
「「「「「魔王の私室!?」」」」
要は、魔王が住んでいた部屋だが・・・・・そこはまだ見つかっていないというわけか。
・・・・ジャックはなんとなく、どこかでほっとしたような声が聞こえた気がしたが。
「まあ、魔王様が住む部屋じゃしここだけかなり警備が強かったからのぅ。・・・魔王様自身が自室を守るトラップにかかるほどじゃったわい」
「守るべき人を守らないトラップとはこれいかに・・・・」
しかし、その話題が出れば当然皆の興味がわく。
「・・・じゃったらマスター、魔王様の部屋に行ってみるかのぅ?」
「なぜ俺に尋ねるんだ?」
「マスターは魔王様の生まれ変わりでもある・・つまり、マスターの許可は魔王様の許可と同意義なのじゃ」
「なるほど・・・・一理あるな」
ジャックにとっては過去の人物でもあるわけで、生まれ変わりにしろその当時の記憶があるわけでもない。
別に困るようなものはないだろうし、歴史上の偉大な人物でもある魔王の部屋は興味深い。
「よし、クロ案内をしてくれ!」
「了解じゃ!!」
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「・・・・・・・・・・・!」
その存在は、長い間魔王城の中を徘徊していた。
自身はすでに壊れ始め、すでに機能しなくなっている部分が多い。
だが、最後の命令として残っていた部分と、その存在自体が持つ思いがギリギリの状態で自信を保ち続けていた。
そして今、城内にはいってきた者の中に、その存在が待ち続けていた物と同じ反応を確認し、その者の元へと最後の力を振り絞って向かい始めるのであった・・・・・
魔王の私室へとクロの案内で向かうジャックたち。
とはいえ、そこに至るまでの道にはしっかりと罠が施されていた。
かつての魔王城の城主であった魔王もかかったという罠に、ジャックたちは無事切り抜けられるのであろうか。
次回に続く!!
・・・こういう場合って、安全をとって行かない人と、興味本位で行きたい人に分かれそう。




