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192話

本日2話目

短めですが、3人ほどの視点での試合前夜です。

SIDEジャック


「明日が試合か・・・・・」


 試合前夜、ジャックはベッドに寝て天井を見ながら不安そうにつぶやいた。


 ベッドの横には聖剣・魔剣が鞘に入って立てかけており、寝息が聞こえる。


 剣から寝息というのは変な感じではあるのだが、ジャックはもう慣れていた。


 

 なお、ルナの部屋とは別室の、以前にもとまったことのある客用の部屋でこの1週間ジャックは寝泊まりをしている。・・・同室はさすがにまだ許可されていないようである。


 不安になりながらも、ジャックは心の底から絶対に勝つと、そう願いながら睡魔に襲われて寝るのであった・・・。


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SIDEルナ&スカーレット



「明日はいよいよ、私を賭けた試合ですわね・・・」


 ジャック同様、ルナはベッドの上で不安そうな声でつぶやく。


「大丈夫、ジャック、勝ツ」


 そのルナの様子を見て、スカーレットはそうはっきりと言い切った。


 純粋な目で、確実に負けないだろうという想いがある。


「・・そうですわね。ジャックが負けるはずがないですわ」


 スカーレットのその言葉に、ルナも気をしっかりと持つ。


「ありがとう、スカーレット」

「エヘヘ・・・・・・すやぁ・・」


 スカーレットの頭をルナがなでると、スカーレットはうれしそうに微笑んで・・・すぐに寝た。


 その寝顔は可愛らしく、まるでスカーレットがルナ自身の子供のようにも思えた。



 スカーレットはモンスターとはいえ、幼い子供のようなところもあり、なんとなくほんわかとその場の空気をゆるくしてしまう感じがする。


 もし、ジャックとの間に子供ができたとしたら、このような子供がほし・・・


「って、わたくしは何を・・・・」


 想像して、つい顔を赤くしたルナ。


頭から湯気が出ているようにも見え、なんとか落ち着いて眠りにつくのであった・・・・。



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SIDEレント=ギアス皇帝



「怪しいものは?」

「はっ、今日までの特定した貴族達はわりだせ、今夜にでもまた襲撃をしてくる可能性も考えて万全の体制を整えております」

「うむ、明日、ジャックが試合に万全の体勢で行けるようにしておけ。我が娘、ルナのためにもな」

「承知いたしました」



 レント皇帝は、諜報部隊の一人を帰らせ、自室の椅子に寄りかかった。


 いよいよ明日、レント皇帝の娘の一人、ルナが賭けられた試合がある。


 ジャックと対戦し、ジャックに勝利できればその者をルナの婚約者として認めるとしたが、内心ジャックを皇帝は認めており、その他の貴族達にはルナを渡したくはなかった。


 このような方法以外にも、もっとうまい方法があっただろうが確実性で考えるならばその方法でしかなかったのである。


 万が一のための脅威なども探らせ、あらかじめ阻止し、万全を尽くす。


 すべては己の娘の幸せのためである。



 ふと、明日の試合申し込み表を見ると、結構な数の貴族たちが参加表明をしていた。


 代理の者を出す者と、出さないものがいるが、代理の方を見ると・・・・予想通りである。


 通達内容を自身の都合の良い様に曲解しているのだと充分見て取れた。



 また、この貴族の中には、諜報部隊が調べ上げた者もおり、試合終了後に証拠と共に一気にとらえる予定である。



「ん?」


 ふと、レント皇帝は参加者の中にその名前を見つけた。


 どこでかぎつけたのだろうかはわからないが、いつの間にか加わっている。


 代理無しで、自ら出ているのだが・・・・・どこで聞いたのだろうかこの娘(・・・)は。



 呆れつつも、この機会に戻ってきてくれていることにうれしくは思えるが、大丈夫なのかと不安にもなる皇帝であった。




忘れてはいないだろうか?ルナのことになると暴走気味となるあの人を。

いよいよ、ルナを賭けた試合が明日開催される。

果たして、ジャックは勝利を手にすることができるだろうか・・・

次回に続く!!


・・・・スカーレット、娘枠浮上中。ペット枠も兼ねているかな。

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