173.5話
本日2話目
0.5話みたいに書くのはちょっと裏の話みたいなものです。閑話とはまた違うかな?
SIDEアンド学園長
「・・・やはり、何かあるわね」
真夜中、部屋から出てアンド学園長は山の調査をしていた。
理由は昼間に感じたゴドゥルウ山のマグマだまりの妙な感じである。
再び噴火をする前触れなのかと思ったのだが、その兆候はない。
だが、その奥深くのマグマだまりの部分に何か妙ななものがあるようなのだ。
とはいえ、いくら学園長でもマグマの中を調べる魔法とかは知らない。
なので、何かがあるのではという程度までにしか認識ができず、詳しくはわからないのだ。
「マグマの中にモンスターでも生まれたのかしら?」
モンスターの出現場所ははっきり言ってどこにでもある。
空の上、深海、森の中など様々であり、予想ができない。
モンスターの数が例年以上に多く、その原因である可能性がある集団の仕業かとも思ったが、違うようだ。
まあ、そのあたりは後々考えるとして、今はどうするかが問題である。
マグマの中にモンスターが生まれたのだとすれば、地上に出てきて襲ってくる可能性がある。
幸いというかなんというか、モンスターに対して対抗できる適正者たちが今ここに集まっているので、集団でかかれば何とか討伐できるかもしれない。
だが、どことなく嫌な予感がするのだ。
ジャックほどではないにしろ、学園長もそれなりの直感はある・・・・・というか、ジャックの勘が良すぎるだけかもしれないが。
「マグマの中に生まれるとしたら・・・・ちょっと脅威となるモンスターの方が多いかしらね」
超過酷な環境で生まれているのであれば、その過酷な環境で生まれることができるだけのポテンシャルを持っているだろう。
それに、モンスターの中にはその周囲の環境をフルに活用する奴もいる。
例えば、「エルダートレント」というモンスターがいる。
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「エルダートレント」
森の中に出現する巨木型モンスター。
身体が周囲の木とほとんど変わらない見た目をしており、同化して気づかれずに襲い掛かってくる。
また、周囲の木を異常成長させて同化しやすいような環境にしたり、もしくは自分の子供としてトレントを生み出して繁殖をする。
120年前に「エルダートレントの森」というモノができ、集団で大移動をする巨大なモンスターだけの森ができたこともある。なお、現在はすでに討伐済み。
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このように、周囲の環境を己のために利用するモンスターもいるのでかなり注意が必要だ。
そして、今回のはどうもマグマの中に生まれているようで、それを利用してこられるとまずいことになるかもしれないと学園長は考えた。
「一旦様子見のために、早めに合宿を切り上げてみようかしら・・・・」
一時的にその場を離れ、モンスターが出てくればすぐに討伐に向かえばいい。
今すぐに行動を起こすような感じではないが、念には念を押して、明日の朝にでもすぐにこの山から全員下山しようと学園長は決めるのであった。
・・・・だが、果たして大丈夫なのだろうか?
主人公の勘の鋭さはある意味異常だよね。
さて、マグマの中にいるのもなんだろうか?ちょっとばかし今回はテコ入れというか、変わった感じにしたいと思う作者の心情もあります。マンネリ化は避けたい!!




