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150話

いつかは他国の適正者たちも入り混じってのトーナメントみたいなものもやって見たくなるな。

模擬戦

エイミスVSヨナ


「吹き矢と鞭の戦いか・・・・さっきの戦いが重量級の戦いだと、今度は軽量級の戦いってところかな」



 なお、先ほどロイスとレッサーの試合だったが、どっちも重量級の武器で撃ちあったので校庭を修復する作業を先に行われていた。


 忘れそうだけど、今午後の訓練授業中だからね。


 他の1年生の人達も他のところでやっていたけど、いつの間にかこっちを見物しているんですが。



「まあ、今日ぐらいはいいわよ」と学園長の発言によって見物試合にもなっているようである。


 要は、上級生の戦いを見て学べという事であろう。



『鞭が相手だろうと、吹き矢で眠らせれば私の勝利・・・・』

「そんな簡単にはいきませんですのん」


 エイミスとヨナが互いに宣戦布告をする。エイミスの方は筆談で話しているのだけど、書くスピード超早いな。


 どちらも素早く動ける武器で、先ほどより動きは激しくなるであろう。


 ヨナの武器、鞭は振るった時の速度なんかは物凄く速く、起動も変幻自在で読みにくい。


 エイミスの武器吹き矢は、思い通りの薬を付与したモノを飛ばせるらしく、今回は模擬戦なので眠り薬か痺れ薬のみ使用するようだ。


『痺れ薬は30分ほど、眠り薬は50分ほどの効果なのを先にお伝えします』

「なるほど・・・一回でも当たれば負けですのん」


 両者とも武器を構えて、いつでも戦闘できるようにする。


 念のため、吹き矢が飛んで来たら交わしたり弾き返したりできるように見物する全員が武器を構えた。


「それでは、模擬戦開始!!」



 試合開始の合図をするとともに、両者とも素早く距離を取った。


 エイミスが小さな筒を加えて素早く狙いを定めて吹き矢を発射する。


「そこっ!!のん!!」


ピシィッ!!   パシッツ!!



 すばやくヨナは飛んでくる小さな矢を弾き返す、もしくはかわしお返しとばかりに鞭を振るう。


 だが、エイミスの方も避けて吹き矢を連射してくる。


 そして、外れた、もしくははじかれた矢が飛んでくるのでジャックたちは武器で防ぐ。


「痺れ薬とか、おっと!!」

「眠り薬なんてのもって!!」

「毒薬じゃなくていいけどおっとっと!!」

「危ないぜよん!!」


 各自、それぞれの武器で防ぐ。


 こういう時はロイスの大剣とか面積が広い武器の人は楽そうでいい・・・と思いきや、その分ちいさな吹き矢が見にくいようで苦労しているようだ。



ぷすっ ぷすっ


「はぅぎぇぇぇぇぇ・・・・しびれねむむ・・・」

「あびびびびびび・・・・」


 弾き損ねたり、避け損ねた人たちに命中していく。ある意味これも訓練になっているともいえる。


 そして、学園長はちゃっかりあたる危険性のない場所に避難していた。



「確かにここなら射程圏外ですけどね、現場から逃げてどうするんですか」

「ふふふ、でもジャックも聖剣で飛んでいるでしょう?」


 聖剣・・・というか、勇者が使っていたと思われる技でジャックも空中に避難。技名は『白き翼(ホワイトウィング)』というモノだが、勇者が使っていた時に比べて飛行可能時間が短い。1時間ぐらい飛べるけど、魔力消費もそこそこあるからね。


(消費を節約したいけど、そこは自力で考え出さないとな・・・・・)


 ちなみに学園長は魔法で空を飛んでます。


 その他、トリンの戦車の中に避難する人や、すでに命中して倒れた人を盾にする人等が見られた。






 その間にも、エイミスとヨナの攻防は続く。


 先ほどのロイスとレッサーの戦いが力のぶつかり合いの様なものだったけど、こちらはまるで軽やかに踊り合っているような技の戦いかな?



『なかなか当たらない』

「吹き矢を吹きながらよく書けますのん!!」


 吹き矢が飛び交い、鞭が放たれて、弾き、かわし、飛び跳ねとかなり激しい動きだ。


 しかも、その状況でエイミスが文字を書くというのもすごい。



 しかし、互いに激しく動き回っていくと体力もその分消費が激しい。


 そして、体力的に考えたら・・・・・・。



びしぃっつ!!


「やったですのん!!」

『!?』


 体力ではエイミスに上回っているので、疲れてきたところでヨナの鞭がエイミスの吹き矢をからめとった。


『・・・・降参です』


 武器がとられては攻撃手段がないので、エイミスは降参した。



『さすが先輩ですね・・・・体力を付けたらリベンジしたいです』

「こちらももっと強くなるですのん」


 互いに握手して健闘を讃え合う。


 


「とりあえず、これで一旦模擬戦は終了かな」

「あら?そういえばジャックは一度も戦っていないわね?」


 地上に降りたところで、学園長がそうつぶやいた。


(あ、なんかイヤな予感が)


 その時、ジャックの背筋を冷たい汗が流れる。


 こういうふうに学園長が言うってことは・・・・・。


「ふふふ、せっかくだし私と対戦しましょう。学園長命令よ」

「辞退は?」

「ム・リ・よ☆」


 にっこりと笑う学園長の笑みは、ジャックにとっては、いや、周囲の全員にとっては悪魔の笑みとしか言いようがなかった・・・・・・。


 



>学園長が勝負を仕掛けてきた!!

主人公(ジャック)は逃げようとした

>しかし、逃げることはできなかった!!


・・・・やはりこういうことになるのか。

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