148話
こういう戦いって結構考えるのが大変。
本日2話目!!
模擬戦
カレンVSトリン
「拳銃と戦車の戦いか・・・」
「というか、これってどうすればいですのん?」
この模擬戦、相手が降参するなどで勝敗が決まるけど、戦車に引きこもっているトリンに対してどうやって降参を促そうというのか?
ちなみに、戦車は適正者の武器として稼働しているだけあって、装填などは自動で行われるらしい。
「うちは照準を合わせて撃つだけや。サブウェポンに機関銃も取り付けられておるが、それは今回はなしにしまっせ」
戦車内から聞こえるトリンの声。
他にも驚きの機能など搭載されているらしいが、今回は模擬戦なので非殺傷性のものを使用するという。
「カレン、頑張れよ!」
「うん、わかっている」
拳銃に弾を装填し、カレンも構える。
どうやって戦車相手に戦うのかは疑問だ。そして、ロイスもまだ戻ってきていない。いや、よく見ると多くの方によろよろと歩いて戻ってきている姿が見える。
「では、模擬戦開始!!」
開始の合図を挙げると、素早くトリンの戦車の砲塔がカレンに向かう。
「発射角度誤差修正+8-3度!!発射!!」
ドォォン!!
まずは先手必勝とばかりに弾を発射。
だが、狙いをつける時にわずかな隙があったのでカレンはその軌道を読んでよける。
外れた砲弾はそのまま進んでいき、地面にめり込む。
すぐさま次弾装填がされるようだが、そのすきを狙ってカレンが素早く接近。
ハッチの部分に目指して走っていることから、そこをこじ開けて降参させるのであろう。
だが、
「そう簡単にはいかへんよ!」
ぎゃりゅゆゆゆゆゆゆ!!
「な!?」
戦車のキャタピラが勢いよく回転し、砲塔部分も回転する。
カレンから素早くバックし、距離をとる。
適正者の武器だからかあの戦車の足結構速い。勢い良くバックしたせいで地面に跡がものすごいついているけど。
「砲身安定、角度再修正!!」
ある程度距離を取ったところで、再度砲塔をカレンに向ける。
「次弾装填完了!!発射!!」
また弾が打ち出されたが、今度は何か違う物のようである。
カレンはまた避けたがのだが・・・・
「あ」
その弾が飛んでいった方向には、やっと戻ってきたロイスの姿が。
チュドォォォォン!!
「のぉぉぉぉん!?」
ロイスにクリティカルヒットした。
その砲弾はどうやら・・・・
「あっつぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ロイスが悶えていた。その体にまとわりついているのはなにやらモチモチした白い物体。湯気が出ており、出来立てということを示している。
「『モチ入り砲弾』で動きを止めたろうかと思たんやけど・・・・なんかすまんな先輩」
どうやら、カレンの動きを止めるための特殊砲弾だったようである。
だが、その目的とは外れてロイスに命中とはな。
「ロイスって一応強くなっているはずよね?」
「おそらくぜよが、体に染みついた習慣はとれないものかと」
気を取り直して、模擬戦の審判をつづけるジャック。
カレンが接近すると、次弾を装填し終えるまでにトリンが戦車を後退させて近づかれないようにしていて中々決定打が両方とも持ち込めない。
だが、よく見るとカレンはなにやら無駄に追いかけているわけではなさそうだ。
そして、ついにその瞬間が来た。
「次弾装填アンドばっ、」
がっくん!!
「なんやねん!?」
いきなり戦車がガクンと揺れる。そのいきなりの出来事に、戦車内部にいるトリンが驚きの声を上げた。
実は、先ほどからカレンは密かに追いかけながらトリンが逃げる方向を誘導していたのだ。
そして、誘導した先にあったのは最初に撃った砲弾が飛んだ地面。
地面に半ばめり込んでいる砲弾に戦車が乗り上げたのである。
乗り上げただけで、すぐに砲弾がその戦車の重量で地面にめり込んでいき、すぐに車体は正常な状態へと戻る。
だが、その驚いた隙が命取りになったようだ。
すばやくカレンが接近し、ハッチまでたどり着いて開ける。
そして、中に拳銃を突きつけた。
あの状態で拳銃を撃った場合、何とか避けたとしても内部で跳弾して危険な状態になる。
「どうする?」
「ま、参ったでっせ!」
トリンの降参の声が上がり、この模擬戦はカレンの勝利となるのであった。
「おーい、だれかこれ取ってくれ」
モチから未だに抜け出せていないロイスはほおっておくとして、次の模擬戦だ。
この戦いに対する細かなツッコミはできれば控えてほしいです。
結構考えるのが大変というか、常識とかそう言うところがね。
適正者の武器ってそういう点で面倒な部分もあるんよ。




