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閑話 学園長の伝説

ちょっとくだらないかもしれないし短い

時間軸的には夏休み前後?

「ふと思ったんだけどさ」


 ある晴れた昼下がり、午後の訓練授業までの間話していたジャック達は、とある話に入った。


「学園長って無茶苦茶で最強な気がするけど、あの人ってなんであんなに強いんだろうか?」

「魔族のハイエルフ・・つまり、魔力が高いのはわかるよな」

「でも、魔法の精度とか技術力が半端じゃないですわね」

「魔力が高いだけで強いとは言わないわよね?」

「魔法の種類も多いし」


 なんとなく疑問が浮かんだが、答えが出ない。


 今までは「学園長だから」の一言で片付けてきたが、いざ真面目に考えると疑問が多い。







「えっと・・・あ、あった」


 気になったので、学園内にある資料室にてジャック達が調べて見ると、学園長のこれまでの経歴が載っていた。学園では、後学のためにこうした情報はいろいろ公開されているのである。


・・・ちなみにプライバシーの侵害だとか、個人情報流出とかは考えられていない模様。そもそも、悪用したら確実にあの世逝きになるだろうしね。そんな命知らずはこの世にいるのだろうか?


「へぇ、年齢けっこうあるな・・・・以外に婆さんだったんだな。これ宿題がきつかったらネタとして言ってやれるかも」

((((ここにいたか))))


 まあ、ロイスなら死ぬことはないであろう・・・・・多分。




「学園長の経歴いろいろと・・・・・ものすごいなこれ」

「モンスター討伐数とか、倒した種類が・・・・・」

「化け物レベルだし・・・・・」

「ドラゴンとか、フェンリル、ヒュドラ、ヤマタノオロチ・・・・・伝説級が多いわね」

「内外での功績とかもスゴイ」


 見れば見るほどとんでもないものが多い。


 適正者にこれほどまでの功績とか、討伐とかできた人はいるのだろうか・・・・・



「なんかもう、学園長の記録がすごすぎて強さの秘密とかわからなかったな・・・・」

「あれもう天性の才能とかじゃないかな?」

「これでまだこの国で3番目の強さというのが怖ろしいですわね・・・・・・」

「1番と2番が怖いんですけど・・・・」

「でも、結局どれだけすごくても結婚できてない」

「「「「ぶふぅっ!!」」」」


 カレンのその一言により、ジャックたちは全員吹き出した。


 だが・・・・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・・その時、俺達は気が付かなかった」

「そう、背後にいつの間にか、学園長がしのびよっていたということに・・・」

「そして、その学園長の更に背後には、物凄い修羅の影が・・・・・・・・」


ふっ


 ロウソクの火が消えた瞬間、


「「「「「こ、こわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」


 その場に集まっていた全員の恐怖の感想が重なった。


 そう、今日は学園内での「百物語」とかいうイベントをしていたのである。


 もともと、どこぞやの適正者が夏にはこれでしょとか言って始めたもので、夏の真夜中にやるのがどうも各国の適正者たちの間で流行っているそうなのだ。


 そして、イベント中には何かしらの怖い話を話し合い、一番怖かったものが優勝となっている。


「あれはさすがに死を覚悟したぜ・・・・」

「死ぬかと思ったもんね・・・」


 遠い目をするロイスと、リン。


 その後に何が起きたのかはいまいち覚えていないのだが、とにかく恐怖があったことは鮮明に覚えていた。


(・・・・怖かったですもんね。いや、怖かったと言って片付けられるものでしょうか・・・・・)

(人は、自身の人格が壊れないようにするために記憶を封印することがあるのじゃが・・・・あれは・・・・)


 シロとクロの二人は、人ではない存在がゆえに、その時のことを鮮明に覚えてはいるのだが・・・・・死ぬまで、いや、この世から消え去る時が来るまで話すまいと心に誓っているのであった。







 

人ではない存在だと、そういう事で不便があったりする。

まあ、生理現象なども起きないし、食事をとる必要もない体と考えれば・・・・利点ともいえるのかな?

ただ、その時の恐怖の記憶は忘れたくとも、封印したくとも鮮明に覚えているのが嫌である・・・・

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