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聖剣と魔剣に選ばれてしまった俺はどうしたらいいのだろうか?  作者: 志位斗 茂家波
帰還・そして対魔勇団を壊滅させたいで章
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129話

本日2話目

なにげに真面目路線

キィンッツ!!  カアァンッツ!!  ガキィン!!



 ・・・・剣戟により、互いに火花を散らしながら、その金属音があたりに鳴り響く。


ガァァァァンッ!!




 ・・・暗闇の中、見えるのは二人の人物。


白き輝きを纏う剣を持ちし者。


黒き輝きを纏う剣を持ちし者。



ガキィィィンッツ!!



 ・・・・白き光と黒き光。


 光と闇、互いに相反しあう物を纏い、ぶつけ合い、斬り合い、削り合う。


 その剣を持ちし人もまた正反対な種族。


 人間と魔族、そして、それぞれの頂点ともいうべき者同士。


 互いに譲れぬものがあるからこそ、命を懸けて、命を削り合い、争う。


 表情は真剣そのものでもあり、覚悟を決めた表情。


ギィィィンッツ!!



 つばぜりあい、離れ合い、互いの剣戟をぶつけ合う。


 だが、ただ剣同士をぶつけ合い、斬り合うだけではない。


白き光を背中に集めて、光の翼を纏いて空から攻撃したかと思えば


黒き光を片腕に集めて、この世を喰らおうとするようなかぎづめを出し飲みこもうとする。



ガキィィィンッツ!!


 

 その勝負、まさに踊るがごとく


 白き光を纏いし者、黒き光を纏いし者


 互いに死力を振り絞り、命を削り合うその勝負。


 おそらく、この世で最も美しく、はかない戦いであった。


 何を憎み、何を争う必要があったのであろうか。


 それはもはや彼らにはわからない。ただ、互いの命をさらけ出してぶつけ合う事のみしかわからない。


 

・・・・だが、一方でその離れた場所にもう一つの剣(、、、、、、、)が静かに静観していた。


 白と黒、そのどちらでもない輝きを持ちながらも、その剣は仕えるべき主がなく見ているだけであった。



ガキィィィィィン!!



 こうして静観するだけしかできない。


 あの美しく、はかない勝負に加わることができない。


 どちらも、もう引けぬ場所まで来ているのにその剣はその戦いに加われない。



・・・・主がいないから。争うべき相手がいないから。


 武器として仕える喜びも、武器として戦いの中にて使用される歓喜も見いだせない。


 次第にその剣の輝きはなぜか灰色になっていく。


 まるで、あの場にいることさえできれば、その輝きが最もふさわしいと示すかのように・・・・・・




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・・・・はっ!?」



 ジャックは起きた。


 エーランド学園の寮の自室。いつも通りの自分の部屋だ。


「すやぁ・・・マスター・・・」

「むにゅ・・・あと5分・・・あと5分だけじゃぁ・・」



 聖剣・魔剣・・・・シロとクロはまだ寝ぼけているようである。剣がこうして寝言を発している光景になれてはいるが・・・・奇妙な感じがやっぱりする。


(・・・なんだったんだあの夢は?)


 まるで、誰かが見ていた光景を、偶然見たようなそんな感覚である。


 気が付くと、寝汗がびっしょりで、まるで悪夢を見ていたかのようである。


「悪夢ってわけじゃないよな・・・・?」


 別にそこまで悪夢でもなかったような気がする。


 みたことがないけど・・・剣を構えて互いに戦う二人を観戦しているかのようないまいち覚えていない夢だった。


 ただ、夢とはいえ気になるのは・・・・。


 あの夢に出てきていた2剣は聖剣・魔剣。確実にそう言える。


 となると、戦いあっていたのは勇者と魔王であるのだろうが・・・


あの剣(、、、)は一体何だったんだ・・・?)


 今一つ覚えていない夢とはいえ、もう1剣あった。


 白色でも黒色でもない輝きを持ち、次第に灰色に輝くようになった剣。


 勇者や魔王の話は聞くけど、伝わっている剣は聖剣と魔剣のみで、あの灰色の輝きを放つ剣の話は聞いたことがない。


 所詮夢だと割り切ろうかと思ったが・・・・どことなく不安がある。


 憎悪とでもいうべきか、あの場所、あの戦いの場に加わることができなくて悲しんだかのような、そう言った感情もあった。



 だが、夢は夢だと思い、ジャックは気にしないことにして2度眠をしようかと思ったのであった。




・・・・なお、2度寝をしようとしたら、すでにルナが起きていたらしくてドアをノックして起こされたのであった。



 







 

夢に出てきた剣

気にはなるものの、ついに迎えようとする対魔勇団との戦いに対してジャックは気持ちを切り替える

果たして、どのようになるのだろうか?

次回に続く!!


・・・伏線?回収していきますってば。

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