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聖剣と魔剣に選ばれてしまった俺はどうしたらいいのだろうか?  作者: 志位斗 茂家波
帰還・そして対魔勇団を壊滅させたいで章
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128話

ちょっとずつ佳境に近づいてきたかも


 年が明け、学園内はいつも通りの授業が行われていたのだが・・・・



「ついに、対魔勇団の動きが確認できたわ」


 学園長室で、ジャックたちは学園長に招集をかけられて集まっていた。


「まさか年明けまでかかるとはなぁ・・・」


 結構長い。モンスターが出たりして退治して・・・何とか時間をつぶせた感じだ。


 そのかかった時間に、ジャックたちはため息をついた。


 おそらくだが、対魔勇団自体が現在資金不足なのでこちらに対抗できる人が集まるまでに時間がかかって動きが表面化しなかったのであろう。


「ま、そこまで時間があったからこそ、こちらも準備ができたですのん」

「こちらも充分鍛錬ができたぜよしな」


 対魔勇団との戦いに備えて、ジャックたちは訓練していた。


 学園長の訓練だが・・・ついでにロイスの師匠である大剣の専門家ゴーリンさんにも手伝ってもらっていた。


 大剣の専門家とはいえ、実力者であることは間違いない。


 ガンガン戦ってみると物凄く強かった。


 ロイスが何度吹っ飛ばされた光景を見たのやら・・・・。あれなら確かにものすごく不死身になってもおかしくなさそう。


 さらに、学園にロイスが戻ってきたことによりリンのストレス解消。


 胸についてロイスが言うたびに、リンがメイスで叩いていく。


 物凄い威力があるはずなのだが・・・それでも死なないロイス本当に怖い。


 もはや人間の域を出ているんじゃないかってレベルである。


 だって、メイスを喰らって脳漿とか飛び散らないで原形で頭が残っているもん。




 学園長がひそかに調べたところ、適正者の身体能力にプラスして、不死身力が上がったそうな。


・・・・不死身力ってなんだよ。あれか?ゾンビとかアンデットとかのような奴が持つ感じの何かか?


 それってもうロイスが人間でないような気がするんだが・・・・・。


「人間なんですけど!?」

「いやだって・・・」

「ですわ・・・」

「ねぇ・・・」

「うん」

「なんというぜよか・・」

「ですのん・・・」


「「「「「「ロイスだもんね」」」」」」」

「全員一致かよ!?」


 あれ?前にも似たようなことがあったような。


 


 ともかく、後は・・・


「対魔勇団の動き次第で、すぐにでも殲滅作戦を開始するわ。開始する際には、こちらから連絡とあの魔法(、、、、)を使用するのでいつでもいいようにするのよ」

「あの魔法?」

「ああ、あれか・・・」


 あの滅茶苦茶吹っ飛ぶやつか。あれ使ったらむしろ死なない?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ジャックたちが学園長と打ち合わせをしていた同時刻、ある場所で集まっていた集団があった。


 その集団の特徴を挙げるならば・・・灰色。


 衣服全てが灰色のもので包まれて・・・・いや、一人だけ違う。


 右が白色、左が灰色と縦にきれいに分かれたフードを深くかぶった、人物がいる。


 眼の色も、フードと同じ色に別れ、なんというか半分ずつとなっている。



・・・彼の名前はこの組織の誰もが知らない。


 この組織を創り上げて、成長させていったこの組織のリーダー・・・親でもある人物。


 だが、その本名は決して誰も知らない。


 ここでの呼び名で「メゾン」と呼ばれているが、明らかに偽名だ。


 この対魔勇団の核でもあるので、その正体を知られるわけにはいかないのだ。



「・・・時が来る」


 メゾンがポツリとつぶやくと、周囲がざわめく。


「勇者と魔王の存在・・・それは我らにとっては邪魔なもの・・・」


「争い、憎しみ合い、混沌しあう・・・・それがこの世の道理・・・・」


「だが・・・この2者の存在こそが、その道理を乱す者・・・・・」


 少しづつ話していくメゾンの言葉に、周囲の組織の人達は聞き漏らさないように耳を傾ける。


「死してなお、生まれ変わりてその存在を見せる・・・・」


「聖剣・魔剣は我が剣(、、、)より劣るモノ。なのに、その存在を見せてくる・・・・」


「両剣とも、勇者と魔王の存在を示すモノ・・・・人間と魔族、両者の英雄であり、我らの道理を乱すモノ・・・」


 少しづつだが、声が大きくなり、次第に憎悪が混じってきた・・・


「得られぬ人々からの阿鼻叫喚・・・・泣き叫び、わめき、憎悪を流す・・・・・・」


「人々が、魔族が、人間が互いに憎しみ合い、憎悪を漏らす・・・・その世界こそ、我らが求める世界」


「その世界に変えし時こそ・・・・・我らが台頭し、正しき道理に導ける」


 憎悪が出ていたが、次第にその声が冷静となっていく。


「世界を変えよ、我らが台頭せよ、人間と魔族に争いを起こさせ・・・・・」


 最後の言葉を言う前に、その場で全員が息を吸う。


 そして、揃えて言う。


『『『『『我々は対魔勇団!!集団にして一つであり我らが勝利を刮目せよ!!』』』』』


 全員でそう叫ぶとともに、メゾンの持っていた剣が不気味に灰色(、、)に輝いた・・・・・

 


対魔勇団との対決は近い・・・

しかし、何やらそのリーダーが所持する剣は・・・・

果たして、何を示すのか・・・・

次回に続く!!


・・・書いていて気が付いたけど、この主人公たちもうすぐ物語内で1年たつんだよね。超・濃い1年を過ごしているな・・・・。

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