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98話

本日2話目

忠誠を誓った騎士とかそういうのを出してみたい。だけど、なかなか出せない悲しみ。

「さっさとあの町を出てきたのはいいけど・・・地図を見るとこの森を突っ切らないと次の人が良そうなところにたどり着けないのか・・・」



 ジャックたちは、昨夜の重傷を負った襲撃者たちを宿に引き渡し、町からさっさと出て行って進んでいた。


 あれ以上町にいると、確実に似たようなことが起きる可能性があったからである。


「結局、誰からの差し金かは聞けませんでしたわ」

「気絶していたしね」

「息していないのも混じっていたけど・・・・」


 それは考えるのをよそうと全員一致した。


「多分・・・・あの町の良くないというか悪すぎる噂の領主が出したやつらではないかぜよ?」

「その可能性は十分にありますですのん」


 あの町とか、このあたり一帯を治めている領主だとするならば、面倒ごとをさらに引き起こされる前にさっさと他の領内に行くのが得策である。


「大方、ルナたちを攫ってよからぬことを企んでいたんだろうけど、見事に失敗した形だからな・・・何か強硬手段を使ってきそうだし」

「まあ、その時はわたくしの出番でもありますけど」


 ルナの場合、帝国の第3皇女だから手を出せば明らかにまずいことになるのはわかり切っていることである。


 まあ、そんな情報すらわかっていないようだし、すくなくともそこまで切れ者ではないのは確かである。


 というか、手を出したらあの厳格そうな皇帝(親バカ父親)が絶対黙っていないだろう。


 本気であの大剣をぶん回して、そのうえ炎などを吐いて鬼気迫って襲ってきそうな姿が、ジャックには容易に想像できた。


(いい人なんだけど、確実に危険人物だよね)


 皇帝の伝説では、鬼人やドワーフといった酒に強い亜人種族と酒比べして連勝中だとか、海を裂いたとか、山を拳を飛ばして砕いたとかそういったものがある。


 ・・・・一番最後のは完全な嘘だろうが。義手とかじゃあるまいしどうやって腕を飛ばすんだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ぬっふっふっふ、予定通りやつらはこの森にいるでふね」


 ジャックたちが入っている森全体が見渡せる丘の上で馬車が一台止まっていた。


 そこから出て、ジャックたちの動きを見ている巨漢がいた。


 マーレイ=ゲッスルである。


「しかし、本当にいい美女ばかりでふな」


 ジュルりと、舌なめずりをするマーレイの顔は、醜悪と言い切れないほどの不気味な顔となっていた。


用意(、、)ができましたが、どういたしましょうか?」

(今日がてめーの命日だぜこの野郎!!)


 後ろから、ヤプソンがマーレイに話しかけた。


「うむ、でふぁ、森全体にその煙(、、、)をいきわたらせるのでふ!!やつらもたっぷりと吸い込むぐらいにでふな!!」

「かしこまりました」

(どうせ、風向き的にはあの集団しかかからないけどな!!)


 命じられるままに、ヤプソンは後方の魔道具を起動させると、その魔道具はあっという間になにやら桃色の煙を吹き出し、風邪に流れて森に入り込み始めた・・・。


「さて、良いころ合いを見てこちらも気合を入れるでふ!!」


 マーレイは、いつも攫ってきた娘といる時に使用している薬を一気に飲み、その場で全裸となってジャックたちがいるところに向かい始めた。


 ヤプソンはその場に残ってことの顛末をこの位置から見ようとするのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「このペースだと、もうすぐでこの森の3分の2を行ったぐらいになるのかな?」

「結構広い森ですけど、そこまで深くもありませんわね」

「モンスターが出るのはこういった森の中が多いらしいけど、さっきから熊とか鹿しかみないわね」

「つい数日前に、適正者たちが狩ったという森らしい」


 順調に何事もなく、ジャックたちは森を突き進んでいた。


きゅぅ~~るっるる


「・・・・そういえば、もうすぐ昼だな」


 誰かの腹の音が鳴り、もうそろそろ昼時だということが分かる。


 誰のお腹の音なのかは、誰も追及することはない。


 なにせ・・・


きゅるるるるる

ぐぅぅ~~~~っ

ごがぎゅっるるるるる

どごーーーん!!

くぅ~~


 他の全員のお腹の音が鳴ったのだから。約一名おかしいけど。


 なお、シロとクロは今は剣の姿であり、もともと食べていないのでお腹の音が鳴ることはない。


「昼飯どうしようかな・・・」


 朝早くから町を出てしまったので、弁当とかそういう物がない。


「適当に狩りをしてそれで・・・ん?」


 と、何か異変に気が付いた。


「なんかあっちの方・・・・へんじゃないか?」

「ん?・・・なんかもやっとしていますわね」

「毒ガスかしら?」

「桃色・・・いやな予感しかしない」


 風上の方角、そちらからものすごい勢いでピンク色の靄のようなものが森全体に広がってきていた。


「逃げろ!!」


 ジャックの号令と共に、全員その靄から逃げようとしたがあっという間にジャックたちは、その靄に包まれてしまうのであった・・・・・。







辺りを覆う、怪しき桃色の靄・・・

マーレイが出してきたものだが、いったい何なのだろうか

カオスとなりそうな、そんな嫌な予感にジャックは襲われる・・・・

次回に続く!!


・・・・18禁とかにはならないかな。多分。

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