07 越でえっち
07 越でえっち
越の砂浜は、砂浜と言うよりは砂丘であり、林や草原などの緑のあるところまで10キロ近くあった。
黒い砂浜であるから、大量の砂鉄が含まれていると思う。
火山列島には鉄分が多いし、河川から流れた分だけではなく海底から吹き上げた水蒸気や熱湯にも金属が含まれていて、技術があれば海底に沈殿・堆積したレアメタルすら採掘可能だと思う。
先の話であるが。
船から荷物を降ろし、馬車に食料などの貴重品を積み、船長にお礼を言って別れた。
船長はここから引き返す。
能登に向かって再び船旅を行うのは効率が悪いし、危険も大きいのだった。
とんでもないところへ行ってしまう可能性すらあるから、我々はここで何とかし、船長はここから折り返した方が安全なのだろう。
金貨の殆どは、第3次移民以降の費用として渡してしまった。
船長の人柄を見ていて、信用できることが良くわかったからである。
移民して欲しいくらいだ。
いつか、船長の子孫が移民になってくれるように越を開発しよう。
船長が言うには越の地は倭の地の一部だが、能登から地続きの伯爵領内であるらしい。
きっと後の時代の区分で言うところの越前から越後のことだろうと思う。
えっちだから、ではないだろうな?
越中って、何かの最中のように聞こえるじゃないか!
領民たちに荷物を振り分けて苦労して移動し、湖沼地帯と森などが広がる地域に出た。
朽ちかけた小屋が散見でき、昔は農業をしていたのではないかと思われる所まであったが、人は見かけなかった。
途中に大きな円墓らしきものがあって、確かに人がいた痕跡というか、証拠になったが、何故人がいなくなったのかわからなかった。
「取りあえず、この辺りに腰を落ち着けるか?」
ユキナとモルに相談すると、領民代表になる予定の由が賛成し、斥候を辺りに出したので、残りは村作りに入った。
男たち15人の内3人は斥候・偵察で、5人は木樵と大工、残りは焼き畑を始めた。
女たちは石窯コンロ作りと水の確保である。
少年少女40人は半年(15日)の間に少し逞しくなり、それぞれの父母?の補佐役として働いている。
ただ、男女比が同程度でも、女の子には12歳ぐらいでお相手が必要になるのに対して、男の子は15歳ぐらいにならないと伴侶はもらえない。
普通の村なら、三婚(37歳以上)の女奴隷がいるので、それが卒業だか入学だかのお相手をしてくれるらしい。
筆おろしと言うのだろうか?
羨ましいというか、凄い世界である。
女性の方も求められるのが生き甲斐なんだとか。
流石に女性の性欲が強い世界である。
しかし、幸いにも(不幸にもか)、ここには年配の女性はいないのだ。
「クズ兄様には、ユキナがおります」
「モルもいますよ!」
「え、越を開発して、定住かな?」
「そ、それならば今夜は……」
「まだ、ついたばかりで家もできてないだろう?」
「ば、馬車があります」
「モルは外でもできます!」
「モル! いくら何でも外でなんて! はしたないですよ」
「じゃあ、ユキナは後ですね」
「だ、だから、馬車でと……」
「ふ、二人とも落ち着いて、家を建ててからね」
「もう、クズのくせに!」
「クズというより愚図ですね」
真面目に働くのは俺には向いていない。
しかし、ここで生きていかなくてはならないので、領民任せにはできないのだった。
ユキナとモルは馬車と食料と種の管理をし、炊事場も仕切ってもらった。
俺はヨシと一緒に畑の縄張りとか土作り、肥料作りを始めた。
最初の日だけは、綺麗な湧き水で大豆と干し肉のシチュー、例の中華鍋で焼いたパン、持ってきた酒で大宴会となった。
その後は、斥候・偵察が周囲数キロの範囲には誰も人がいないと確認したので、全員で重労働の日々となった。
切り出した木は柱と板に加工させ、畑は20mかける50mに区分けして耕すように指示した。
ユキナとモルには、炊事場とパン焼き窯や炭焼き窯の石積みの監督をしてもらった。
合間に3食の食事作りがあるから大変である。
他にも、女たちには竹細工でザルとか土篩などの日用品を作らせ、男の子たちには湖で鴨を生け捕りにするように指示した。
女の子たちはそれぞれの部署で助手である。
俺は機能不全の頭を悩ませながら、様々な道具を作り上げていった。
鉋、釿、指金、鋸、革紐のメジャー、金鑢、金槌、錐、鋏などの工具と、スコップ、ツルハシ、鍬、鎌や鎌を苦労して作った。
金属加工をするために、金属加工をしなければならないような状態から始めたのだ。
金槌が木槌に代わり、金床が自然石に取って代わるまでは効率も悪かったが、出来上がった炭で燕国製の鉄瓶を鋳融かして使うと道具も使い勝手が良くなった。
まあ、俺はアイデアを出す役割で、実際に作ったのも使ったのもギイとヨシとその部下だったが。
やがて、俺たちの最初の領地は村らしくなっていった。
ギイは最初、俺が建物の部品ばかり作らせるのを疑問に思っていた。
指金やメジャーを用いて正確に作ることにもだ。
自然木というのは結構曲がっていたりして、統一するのは難しいから、大雑把に作りながら調節したりする方法が普通らしいのだ。
だが、食料庫を建て、伯爵邸を建てる頃には、その規格を統一するという概念を理解し、柱や板を用意しておけば、どんな建物も組み合わせで作れることを理解し始めた。
部品作りは分業もできるし、時間がある時に作業してもいいのだ。
ツーバイフォー工法までは無理だったが、メートル規格で長屋作りも始めてみた。
ツーバイフォーって何?
部品は、作りにムラができるどころか、ドンドン良くなっていくし、結果的に完成するのが早かったりする。
息子たちはカンナがけや柱の溝彫りを覚え、ギイの役に立つようにもなった。
ヨシは畑の畝を理解し、腐葉土、堆肥、灰や炭、石灰なども覚えてくれて、自主的に配合の研究をするようになった。
鍛冶、レンガ、陶磁器、漆器などの職人も育ててくれている。
最初に原始的なタワー式のクレーンを作ったのも良かった。
(ピラミッドみたいな四角錐のやつ)
動滑車の採用により、木の根の除去や大岩を動かす作業も楽になった。
女たちは男が開拓した畑の世話をし、小麦、大豆、小豆、蕎麦、唐黍、芥子菜、大根、ウリ、玉葱、大蒜などを育てている。
斥候が見つけてきた稗や粟などの落ち穂や野生化した自生種もあちこちで少しずつ植えている。
その後、村の中心に大がかりな伯爵邸が完成すると、ユキナとモルは領民の中から微妙なお年頃の少女たちを集めて教育を始めた。
ヨシの妻のマイと、ギイの妻のクーリャも躾係として昼間は邸に詰めていた。
邸には、共同の炊事場とは別の伯爵専用の炊事場が設けられた。
少女たちは俺とユキナとモルの食事を用意したり、お茶の用意をしたり、邸の掃除や洗濯、風呂掃除をしたりする。
食事や風呂は俺たちの後であるが、きちんとしているようだった。
(領民は、まだまだ毎日風呂には入れない。水浴びである)
食い扶持という意味では、彼女たちがここにいた方が親たちの負担は減るらしい。
亜人の奴隷民ばかりだからか、収穫はすべて伯爵様のもので、自分たちの食い扶持は伯爵様から与えられているという意識が強い。
中途半端な労働力である少女たちの食い扶持は、親の負担になるのだろう。
そのうちに田畑を分配し、領民を自立させるつもりでいるのだが、領民がもう少し能力を上げるまでは、共同農業は続けなければならない。
取りあえず少女たちには、這いつくばって挨拶するのはやめさせた。
邸は2階建てで内階段も設けてあり、2階には少女たちの部屋があった。
領主たちの世話と農作業で暇な時間はないのだが、少女たちに住み込みの不満はないよだ。
きちんと短衣が配られて、身嗜みも領民たちより一段上の感じである。
下半身が剥き出しなのが、身嗜み以前のような気がするけど。
(階段の眺めは最高である)
ただ、少女たちには奴隷紋はなかった。
12歳未満の処女なのだろう。
いや、年齢は正確にはわからない。
実は、こちらの習慣で、年齢は誰にもわからない。
勝手に推測しているだけなのだ。
12歳くらいから、自然と親離れするというか、男と一緒に暮らし始めるから、なんとなく勝手に脳内変換している。
どうも、女の子は10歳ぐらいからコアのコピーを作り始めるらしい。
そして、亜人の最初の子供は何故か女の子であり、長男に見えるのは長女を亡くしているらしいのだ。
獣人はまだわからない。
だから、次婚とは長女が12歳になってからである。三婚は初孫になるのか?
あれっ!
今の思考はどこから来たのだろう?
最年少は7歳ぐらいに見えるが、10歳とか言われても俺は信じる。
だけど、10歳は恥ずかしがるが、9歳はあっけらかんとしているから、多分だけど当たっていると思う。
全員が次女か三女らしかった。
勿論、推定7歳のお尻よりも10歳のお尻の方が色っぽいし、12歳のお尻の方が更に色っぽい。
(きっと、ロリコンではないからだ)
それ以上になるともっと色っぽいが、大抵は奴隷紋所有者である。
(前から見ないと駄目だが、前では区別できない)
だから……
13歳は 人妻なのだ!
ごほん。
で、彼女たちは奴隷階級であるが、どこの村にも所属しない『難民』だった。
普通に村に所属している奴隷は、7歳ぐらいには奴隷紋を持ち?、水汲みなどの役割を与えられた村専属の奴隷とされる。
奴隷紋は階級だけでなく所有権も示しているかのようだ。
(普通、所有権は生まれた村になるらしい)
男の子も、貴族やお金持ちに買われて、力仕事や狩猟に使われる。
腕が良ければ重宝されるが、怪我すれば死んでしまう社会だから、一人前に育つのは半分以下らしい。
そうした意味においては、うちの難民たちは今まで生き抜いてきたエリートである。
奴隷階級のエリートと言うのも妙な気がするが、ベテランの上に、様々な技術を会得している強か者でもある。
既得権のある領民にはなれなかったが、奴隷身分で難民をしながら生き抜いてきたのだから、狡さよりも真面目さが備わっていると思う。
やさぐれたら、とても生き抜けない世界だからである。
耳が痛いが。
それで、邸の俺の部屋には大きな寝台ベッドが設えてあり、見方によっては寝台しかなかった。
頑丈に作られていて、布団もシーツも高級品の綿と水鳥の羽毛でできている。
5人ぐらいは寝られるほどデカかったが、何故か積極的なユキナもモルも夜は自分の自室の寝心地を試していて、俺は広いベッドで一人で寝ることになった。
何だかおかしい。
あれだけ楽しみにしていたのだから、こんなはずではなかった。
クズに愛想を尽かしたのだろうか?
今更、一人では寝られないぞ!
だが、暫くして邸が落ち着くと、ユキナとモルに2階に呼ばれた。
2階には大部屋と、少女たちが寝起きする6部屋があり、大部屋は1階の食堂より大きかった。
少女たちが20人ぐらい大部屋で待っていたが、俺の予想を裏切って、えっちな展開ではなかった。
教室だったのだ。
「基礎教育をして、その後は適性に応じて専門教育をします。特に伯爵様の知識を記録して、研究させます」
ユキナは俺のクズ頭のことをよく理解していた。
時々、色々なことを思い付くが、それが長続きせずに忘れてしまうのだ。
道具作りの時に、それで苦労した。
一度は思い出したのに、他のことをしている内に忘れてしまい、再び思い出すのに苦労するのだ。
「午前は農作業、午後は伯爵様の講義、夜は自習とします」
「5日に1日は戦闘訓練をします」
ユキナとモルが勝手にスケジュールを決めていった。
記録は竹簡に墨で書き留めていくらしい。
その竹簡作りも彼女たちの仕事だった。
墨は菜種油から作れる奴がいて、不足しない程度には生産できる。
戦闘訓練はちょっと心配だったが、当然俺抜きで行われる。
俺は村を視察して周り、気づいたことを領民に指導する日にあてられた。
ユキナかモルのどちらかがついてきてくれるが、やがては少女たちの仕事になるようだった。
書生というのか、奥女中というのか、それらを合わせたような立場になるようだ。
顔合わせを済ましたが、本格的な授業は明日からになるらしい。
その夜、ユキナとモルが風呂上がりに俺の寝室に現れた。
「やっとですね」
「夢のようです」
ユキナは白い肌のスレンダー美少女で、清楚で美しく快活なお嬢様であり、学園一のアイドルのようなタイプだった。
猫耳も可愛い。
何処を触っても艶々のスベスベで、元気で積極的だった。
初めて見る全裸は予想以上に素晴らしく、小さめのおっぱいはユキナらしくて愛しかった。
モルは褐色のモフモフで、お目々がパチリとした可愛い顔なのにナイスバディで、おっぱいもツンとしていて大きかった。
落ち着いていて我慢強い性格をしているが、夜はずっと甘え上手だった。
相変わらずビキニスタイルを維持していて、刺激的で官能的だったし、それを俺のためにしているのかと思うと愛しさが募るばかりだった。
「ふ、二人同時なの?」
「嫌ですか? それともユキナだけにします?」
「伯爵様、モルも妹にしていただきたいです」
妹じゃなくて妻なのでは?
最初はユキナとと思っていて、まさか二人が同時に来るなんて想像していなかった。
まあ、土壇場で焦らされたからいいよね?
どちらが先とか、上下関係とか今更だしな。
クズの拘りなど、所詮この程度なのだ。
何故か、二人には処女の苦痛がなかった。
この世界はそういう設定なのだろう。
お陰で最初から甘美な夜を堪能した。
「あぁぁ、クズ兄様ぁー」
「伯爵様ぁ、伯爵様ぁ」
いや、堪能し過ぎかも?
二人は積極的に求めてきて、童貞男には予想もできなかった喜びを与えてくれた。
それは、クズの俺には村作りの励みにもなった。
飢えさせると、ユキナもモルも性奴隷になってしまうかもしれないではないか!
ユキナは亜人らしく頭部以外は無毛で白く、モルは獣人らしく体中モフモフで褐色である。
俺は、毎日が最高だった。
本当に現実だろうか?
いや、夢でも構わないだろう。
何しろ、ここは、えっち国なのだ。
違う?
二人は反発する時もあるが、大抵は村の発展のための議論なので基本的には仲が良かった。
ただ、お互いの存在が俺を興奮させることに気づいて、あれこれと仕掛けてきては激しい夜を演出している。
「私もお兄様と呼んでいいですか?」
「駄目よ、モル。クズ兄様の妹は私だけなんだから」
「ユキナはケチね。負けると思っているの?」
「ま、負けないわよ」
「じゃあ、いいじゃない。ねえ、お兄様ぁ」
「モル、ずるいわ。今はわたしがしているさい、ああっ、クズ兄様、ああっ、ユキナが妹ですよね」
「お兄様、お兄様」
「ああん、クズ兄様ったら、こんなに興奮して、うぁん、凄いです」
勿論、モルの時はユキナがちょっかいを出してくる。
「お兄様ぁ、モルもユキナと同じだけ、ああぁ、ユキナ、おっぱいは駄目なのぉ」
「仕返しよ」
「そんな、ああぁ、お兄様、ユキナが、ユキナが、ひぁ、左右を同時になんて、が、我慢できません、すぐに、すぐにー、あーーんんん、尻尾も弱いのー」
まあ、お陰で2階の書生たちの授業中に、変な気を起こすことはなかった。
書生たちは結構無防備なのだが、剥き出しの下半身が並んでいても、俺はユキナとモルの夜があるかと思うと、書生には興味がわかなかった。
いいえ、本当です。
書生たちが子供に見えることも原因のひとつだが、夜に素晴らしい体験をしているのが一番の理由だと思う。
対人恐怖かも?
村の女たちも殆どが短衣だったが、一応、暫定夫?と共に領民になっていた。
しかし、基本的には奴隷枠であり、夫が替わったり、妊娠すると他の妻に夫を任せたりして、非常に自由に振る舞っていた。
長屋を作ったのだが、妻の方が出てくる家や、帰る家が異なったりするのだ。
25歳の次婚の時までは、夫たちもそれが当たり前だと思っているようだった。
貞操観念とか、不義とか不倫とかの概念がなく、別に悪いことではないようである。
そもそも、結婚の概念がないのだ。
亜人は奴隷であり、誰かの奴隷であると言うことは財産に過ぎないのだ。
恋愛などと言ったら、笑われそうだった。
誰かに執着することは、奴隷に奴隷を持たせるようなものだと言われたことがある。
特に、「自分の子供じゃないと愛せない」などという理由が男たちにはないのだった。
それは「自分の女でなければ愛せない」のと同義であることに気づいてしまった。
妻が処女でなければ愛せないとか、他の男を知ったら愛せないとか、奴隷階級には理解できない理由である。
所有することができないのだから、当然独り占めもできないのだ。
食える、養えるのであれば幸せだという。
助けられるのであればみんな助けるし、助けられないのであればみんな助からないという世界をずっと見てきているからだった。
そうでなければ、奴隷同士で殺し合うしかなく、仲間の誰かを殺さなくては生きていけないのなら、生きていく必要はないのだ、というのが彼らの根本にはあるのだった。
それで、奴隷を戦争に使えないのだろう。
同じことが領民にも言えるのかもしれない。
領民同士で殺し合う理由がないのだ。
凶作があればみんな死ぬのに、態々戦争で死ぬことなどない、という。
まあ、別の共同体とは戦ったりするらしいのだが、村同士が離れているので、普通は飢えて難民化した盗賊連中を追い払うだけだという。
奴隷制度があれば、自由になることなど殆どない。
その分、自由なのかもしれない。
貴族と違って、共同体として雑婚状態だった。
毎晩、誰かとはするようだったが、誰かは固定されていないのだった。
まあ、毎晩、ユキナとモルと一緒に嬌態を演じているクズに言われる筋合いもなかったことだろう。
ヨシやギイのように、次婚で妻子を養ってみたいという夢が、精々のようだった。
それで、領民たちには好きにさせていたのだが、ユキナとモルが妊娠すると事態は飛び火してきた。
ヨシとギイは妻の紋章を維持していたが、それ以外の妻たち?は奴隷紋である。
奴隷紋とは、飾り文字の部分が空白なのである。
赤い丸だけとも言える。
その奴隷紋の連中が、不自由だろうと、順番に領主仕えをしに来るようになったのである。
毎晩、人妻だか性奴隷だかわからない連中がひとりずつ来ては、邸の少女たちを指導して夕食を準備し、ユキナとモルの世話をして、その後は俺の相手をしていこうとする。
ユキナもモルも妊娠中は『お世話様』としか言わず、全然関知しない、というか、ちょっと極端じゃないか?
俺はクズだから、お断りをするスキルなどないので、毎晩お相手から逃げ続けた。
妹っぽい人妻、姉っぽい人妻、人妻っぽい人妻が押しかけてきて、大きなおっぱいや小さなおっぱいを押しつけてくる。
時々、未婚らしき者も来てないか?
近親婚すら悪くない世界で、俺の常識はまったく通用しないのだ。
それで、喜びと恐怖を同時に味わうことにもなった。
何しろ、相手は非常に経験が豊かなのである。
それに対して、俺はやっと童貞を卒業したばかりである。
見てくれこそ15歳にしてもらっているが、この世界でも背は低い方だし、脚は短いし、不健康そうであり、逞しくもなければイケメンでもないのだ。
将来、薄くなることが約束されたような頭でもあるのが悲しいくらいである。
その上、コミュ障は治っておらず、頭はぶれていてハッキリとしないのだ。
モテ要素は、伯爵だというくらいだろうか。
まあ、ぽってりとした腹は、飢えがある世界ではモテ要素らしいのだが、俺のは単なる運動不足である。
外を歩くようにはなったが、きつい農作業は領民に任せっきりで、指示するだけなのだ。
そんな、日々危うい状況に待ったをかける人物が現れた。
性奴隷のサリである。
サリは人妻たち?を追っ払うと、俺のベッドを独占した。
「偉い人のお相手は、私の役割ですよ。私は伯爵様専用の性奴隷なんですから」
人妻連中は、それで納得していた。
実際には、専用の性奴隷なんてのは存在しないらしいのだが。
それは、普通に個人奴隷(妻)である。
可愛い角を持つサリは12歳とは思えない背徳的な手練れで、愛らしい顔と茶褐色の肌がとても素敵であり、発展途上の体つきも非常に魅力的だった。
人妻から逃げ疲れた俺は、すぐに彼女のものになってしまい、サリは実質3人目の妻に収まった。(多分)
「ひぁぁん、領主様、凄いです。あぁ、女にされるというのが実感できますぅ、あん、あん」
サリの方も夢中なようだ。
毎晩、意識が飛ぶほどの経験をしている。
落ち着くと、俺の身体を嘗めるが、これはインターバルという意味のようだった。
「サリはギイか息子たちの妻になっていると思っていたよ」
「ギイ様もサリも、そんな恩知らずではありません」
「でも、我慢するのはつらいんだろう? その、水が溜まるとか……」
「領主様に恩返しできるのなら、子宮が破裂するまで我慢できます。どうせ、ユキ姫様とモル姫様がご懐妊すれば、サリの出番なのですから、大丈夫だと思っていました」
「そうなの?」
「普通はそうです。まさか領主様はサリのことを忘れていましたか?」
「いやあ、ギイの妻でもやっているのかと……」
「流石、クズと呼ばれる方だけのことはありますね。これからは、必ずサリがお側にいて仕切りますからご安心を」
「でも、全身を嘗め回すのはやめてくれないかな」
「これは獣人の『匂いつけ』という儀式です。女が独り占めしたい時にすると言われています。モル姫様がちゃんとしなかったから女出入りが始まったのですよ。サリがきちんとすれば、きっと明日からは誰も抱かれに来ないと思います。さあ、後ろもお願いします」
俺は裏返しにされてしまった。
本当なのだろうか?
「お尻は恥ずかしいよ」
「二番目に大事なところですよ」
一番は何処なのだろう?
顔か唇だよね?
違うようだった。
とはいえ、匂いつけ自体は『おまじない』程度でしかなく、俺にべったりのサリを領民たちは微笑ましく見守っているだけだった。
何となくだが、こうなることを見越していたようである。
お昼寝の時にモーションをかけてくる人妻たちもいたが、サリが怒り狂うのを見るのが楽しいからするように思えた。
まあ、本気のお方もいるようだったが。
孔孟の教えは、周王朝のせいで生まれてないのだろうか?
道徳とは、道教も含んでいるのだったっけ?
まあ、修道女とか尼寺とかは、必ず死んでしまう世界だから難しいよね。
神も仏もない世界とは、このことだろう。
取りあえず、女性というのはどんな女性でも素晴らしいものだと付け加えておこう。
神様、仏様のご褒美だろうか?
やはり、俺はクズなのだろう。
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