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呪装の全開と最後の試練

ロイの呪装が最高潮に達し、周囲の空気が揺れ動く。

その力が溢れ、辺りの使徒たちは一瞬でその力に圧倒され、バラバラに崩れていった。

だが、使徒の王――それはその力の影響を全く受けていないかのように立ち尽くしていた。

その目が、無感情にロイを見つめている。


「無駄だ、ロイ……」


使徒の王の声が響く。それはまるで、何千年もの歴史を重ねた絶望的な声のように、無慈悲で冷徹だ。


「お前の力では、俺を倒すことなどできない」


ロイは、その言葉に一瞬ためらいを見せた。

しかし、彼はその瞬間に気づいた。この戦いを終わらせるためには、ただの力任せではダメだということを。


「……だったら、どんな力でも使うまでだ」


ロイは、自分の中に眠っていた呪いの力をさらに引き出す。その力が暴走し、ロイの体はそのエネルギーに押しつぶされそうになる。

だが、彼はそれを全身で受け止め、剣を握りしめた。


「呪装・破滅の裁き!」


ロイがその剣を振ると、破壊的なエネルギーが放たれ、使徒の王を直接貫こうとする。

だが、使徒の王はその攻撃を簡単に避け、逆にロイの胸元を狙って突進してきた。


「そうはさせん!」


その瞬間、エファトが飛び込んできた。

不老剣が使徒の王の攻撃を一刀両断し、エファトはそのまま使徒の王に接近する。


「エファト!?」


ロイは驚きと共に叫ぶ。だが、エファトは一度もロイの方を見ず、ひたすら使徒の王に対して剣を振るい続ける。


「お前にはまだ、これだけの力がある。だが、それを使いこなすには、もっと深い理解が必要だ。力だけでは、呪いを破ることはできない」


エファトの言葉が、ロイの心に響く。

その瞬間、ロイはふと気づいた。

自分が目指していたものは、ただの「力」ではなかった。

それは、呪いそのものを理解し、制御すること。

そして、その力を他者を守るために使うことだったのだ。


ロイは静かに息を整え、再びその力を手に取った。

その力を、ただの武器としてではなく、心を込めて使うために。


「俺は……」


ロイは目を閉じ、心を落ち着ける。そして、静かに呟いた。


「俺は、呪いを超えてみせる」


その言葉と共に、ロイは全ての力を剣に込め、使徒の王に向かって全力で突き進んだ。

その一撃は、今までのものとは比べ物にならないほど強力で、使徒の王を確実に仕留めるかのように見えた。


だが、使徒の王はそれを察知し、瞬時に姿を消す。


「――ここで終わらせるわけにはいかんか」


ロイは足元に感じる異常な力に気づき、振り返った。

そこには、黒月から放たれた新たな使徒たちが群れを成して現れていた。


「また……!」


その使徒たちの数は、数十体、いや、百を超えている。


「どうする?」


エファトの問いに、ロイは深く息を吐いた。


「これも呪いの力――ならば、全てを消し去ってやる!」


ロイは再び呪装を全開にし、使徒たちに向かってその力を解放する。

その一撃で、何百もの使徒が同時に消滅していく。


「まだだ……」


使徒の王の声が響く中、ロイはその目を固く閉じた。

使徒の王は、ただの呪いの化身ではなく、この世界そのものの呪いを司る存在だ。

それを倒すには、今の力では足りない。


「ロイ、もう一度言う。呪いを理解するんだ。お前の力が暴走しないように、しっかりと心を持て!」


エファトの言葉に、ロイは静かに頷く。そして、呪装をさらに引き締め、その力を制御しながら、再び使徒の王に向かって突き進む。


「これで……決める!」


その刃が、使徒の王の首を貫いた瞬間――


使徒の王の身体が一瞬で崩れ落ち、消滅する。

だが、その瞬間、黒月から解き放たれていた数多の使徒たちが、一斉にロイとエファトに向かって突撃してきた。


「まだ終わらないのか……!」


ロイはその怒りを剣に込め、全てを終わらせる決意でその力を解き放つ。

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