◆ 第153話 ──最強の騎士、その最期
祝福の塔・最深部。
Ω誕生直後。
塔の光が収束し、
白銀の青年が静かに目を開く。
その時──
「貴様ァァァ──!!」
天井から降り注ぐように、
白銀の剣閃。
塔最強の守護者
《白鎧》ルーガスが襲いかかった。
Ωはその姿を見て、
興味なさげに首を傾けた。
Ω
「君が最強騎士か。」
ルーガスは叫ぶ。
「塔の仲間を……祝福を……
何人殺したと思っている!!
俺が──ここで止める!!」
Ω
「止められる、と?」
ルーガスは全祝福出力を解放する。
白光の翼が生え、
剣が神速で振るわれる。
斬撃の連続。
光の雨。
全てがΩに襲いかかる。
だがΩは──
動かない。
次の瞬間。
Ω
「無駄だ。」
その言葉だけで、
ルーガスの祝福が“反転”した。
ブチィッッ!!
ルーガス
「ぐああああああッ!!」
Ω
「祝福の量は、力の絶対値。
君の量は……不足している。」
ルーガスの光翼が砕け落ちる。
折れた剣が地に転がる。
それでも騎士は諦めない。
ルーガス
「俺は……塔を……
守るために……ここに……!」
Ω
「誇りだけの“戦士”。
祝福世界には不要だ。」
Ωの手がルーガスの胸へ。
触れた場所から祝福回路が焼け落ち、
身体が光の粉へ崩れていく。
ルーガス
「くそ……が……
俺は……最強……なのに……
こんな……結末……!」
Ω
「最強は私だ。」
そして、白鎧のルーガスは消えた。
倒れた者たちの残滓が床に散り、
塔は完全に“彼のもの”になった。
Ωは静かに呟く。
「祝福の秩序を乱す者──灰王ロイ。
次は君だ。」




