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初投稿です。

とあるカフェで2人の女性が向き合っている。2人はそれぞれコーヒーとパフェを頼んでいるようだ。2人はしばらく無言でいたが、パフェを食べる女性ー恋咲心愛が大きなため息をつきながら呟いた。

「はぁードキドキしたい。なんでこんなに恋愛って難しいんだろう。」

「いきなり何の呼び出しかと思えば、またそれですか。帰っても?」

「待って!こんな相談乗ってくれるの理香ちゃんしかいないんだよ!」

「…まあ、聞くだけ聞きます。今度はどうしたんですか。」

心愛はスプーンをクルクル回しながら話し出す。

「私が今付き合っているのは知っているでしょ。」

「はい、背の高い男性ですよね、その方がどうされました?」

「結構デートとかしてたんだけどさ。こないだ出かけたのよ。そんで喉乾いたから飲み物買おうって話になって。」

「はい。」

「近くに自販機しかなかったんだけど、たまたま千円札と効果もってなくてさ。それで彼氏に貸してもらおうと思ったら、アイツ何て言ったと思う!?」

「さあ…普通に手持ちがないとかですか?」

「『お前が払うと思ってたから金持ってない』よ!しかも、飲み物買えないって分かったら途端めちゃくちゃ不機嫌になって!そんでイラついて別れた。もう知らない!あんなヤツ。」

「そうですか。それで、今日はその愚痴を言いに来たんですか?」

「それもそうだけど…アドバイスが欲しいのよ。恋についての。」

「と、言いますと。」

「恋するためにはーとか、恋人と上手く付き合うためにはーとか」

女性ー静理香はコーヒーを一口飲み、しばらく考えた後話し始めた。

「私には恋人がいたことがありません。力になるのは難しいかと。」

「そんなぁ…」

「それに無理に恋人を作る必要は無いのでは?今時生涯独身なんて珍しくも無いでしょう。」

すると心愛は俯いた後呟いた。

「だってこんなにも楽しそうなんだもの。自分で経験してみたい。」

「恋愛の喜び、悲しみについては作家のあなたは十分理解しているのでは?」

「SF作家は未来に生きてるわけじゃないし、ミステリー作家は事件に巻き込まれたわけじゃない。恋愛も同じよ。私は想像してるだけ。」

「百戦錬磨の今をときめく恋愛作家、恋咲心愛の実体がこんなのとは。読者が聞いたら卒倒しますね。」

「こんなのって何よこんなのって。それに、私が恋を知りたいのは決して私のためだけじゃない。恋を知った恋咲心愛の新作はきっと読者の胸を打つ。それは読者、ひいては世界のためになる。エモシステムにとって感情の高鳴りは命だからね。」

「あなたの主張は分かりました。友人としてだけでなく、私の、エネルギー徴収員としての経験も頼りたいということですね。」

「そういうこと。それで、何かいい考えはない?」

「私は…先程も言った通り恋人がいたことはありません。ですが、どのような時に人の心が高鳴るかはある程度知っているつもりです。ですので、試してみませんか。」

「試すって…何を?」

「私と…恋ができるか。」

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