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第3話


 慌てて顔をガードした。


 防衛本能というやつだ。


 転けたばっかで体中痛かったが、なんとか防御姿勢は取ることができた。


 急所だけは外そうと思い。



 「顔、血が出てるけど」



 …へ?


 …血?


 ああ、…おでこのこと?



 女の子はポケットから出したハンカチでサッと血の痕を拭ってくれた。


 多少ヒリヒリしたが、思いがけない目の前の出来事に、呆然としたままだった。


 「大丈夫?」と心配そうに聞いてくる彼女の口から、とんがった八重歯が、チラッと見えて。



 「…だ、大丈夫、だと思います」


 「あはは。なんで敬語なの?」



 俺と同じ高校の制服かと思ったが、少し違った。


 第一に紋章がない。


 襟の形もポケットの位置も、微妙に違う。


 色が一緒だったから、なんとなくそう思ったんだ。


 …でもだとしたら不思議だ。


 この町に高校は1つしかない。


 別の場所ってなると隣町の方だが、そんなところに通ってる女子高生なんてこの近くにはいない。


 っていうか、さっきも言ったけどここらへんに『女子高生』などという生き物はいないはずだった。


 近所のガキンチョがせいぜい2人いるくらいで、歳が近いヤツなんて、今の今まで…



 「君、ツノは?」


 「ツノ!?」


 「生えてないなーと思って」



 生えてないなーってどういうこと?


 逆になんで生えてると思ったの?


 キミの頭に生えてるのって、まさかとは思うけど…



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