3/13『愛しのカップ焼きそば』
たまに食べたくなって、いつも買ってるカップ焼きそばより高価だけどつい手に取ってしまう。
お湯を沸かしつつビニールを取り、蓋を線のところまで開けた。付属の袋を取り出してかやくを入れる。昔、大物芸人が言ってた『麺の下にかやくを入れると湯切りのとき流れていかないでいい』って方法をやるようになってから、蓋にもつかなくなったし地味に便利。
その方法でしか作らなくなったから、そうしなくても大丈夫なように改良されてるのかもだけど真意はわからない。
沸いたお湯を入れて閉めた蓋の上にソースを乗せてほんのり温める。なんだかちょっとだけ冷めるのを防止できる気がする。
別途用意したマグカップに買い置きの粉末スープを入れ、湯切り口からカップにお湯を注ぐ。前までは流しに捨ててたんだけど、せっかく沸かしたお湯を捨てるのもったいなくてやってみたら旨かったから恒例になった。
切る湯で作るスープが添付した商品も売ってるくらいだし、けっこう一般的な手法なんだろうな。
大盛りのだとスープにするには多くて結局捨てることになるけど、これはマグカップにピッタリな量。
蓋を全部空けてソースを全体に回しかけ、スパイスとふりかけも全部かけて混ぜ混ぜ混ぜ……。
完成。
早速一口分の麺を箸で持ち上げてすする。
あぁ、美味しい。最初の一口が最高なんだよなぁ。
うふふと思わず笑みがこぼれる。
かたわらに置いた缶ビールをぐびり。あぁー、最高!
モグモググビグビとあっという間に食べ終わる。この、ちょっと物足りないくらいの量が絶妙でいい。
カップに青のりが残っちゃうのが玉に瑕なんだけど、これはふりかけを入れるタイミングの問題な気がする。まぁまた次回食べるときにも忘れて同じことする気がするけど。
カップの中にちらほら残る青のりをシリコンスクレーパーで集めてティッシュで拭ってポイ。水洗いして乾かした容器を資源ごみ入れに入れた。
あー、この焼きそば開発した人、天才だわ。
手の中に納まってしまう長方形。この小さな容器にどれだけの喜怒哀楽が詰まっているんだろう。
開発の経緯を思うと感心してしまう。
俺も頑張るか……。
冷蔵庫の中を見て、食材を物色。今度新しく出す料理本のレシピを考え始める。
インスタントでこんな旨いもんが溢れてるんだから別に自炊しなくていいじゃんね、って思うけど、料理するのも好きだから、結局考えちゃうんだよね。
ストックはまだまだある。自分の味に飽きたらまた食べよう。
鼻歌まじりにレシピノートを開いた。




