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3/12『大人の駄菓子屋』

 小さい頃の夢。駄菓子をお腹いっぱい食べること。

 自分で稼げるようになって実行したら、口の中が痛くなった。急性口内炎……なんてあるのかな? よくわからないけど、反省して適度にたしなむ程度にした。口の中痛いって地味にダメージでかい。

 リビングの納戸には各種駄菓子のストックがたくさん。お店開けるほどじゃないけど、いつかやりたいな、駄菓子屋。子供嫌いだけど。

 ちょっと考えただけなのになんだか無性にむずむずソワソワしだして、ネットで調べてみちゃった。

 そしたらそんなにハードル高くなかった。

 店内でなにか作るようなことはしなくていいし、店舗の場所も、自宅が持ち家だからガレージをちょっと改装すればなんとかなりそう。

 近所には新しくできた小学校があって、出勤するとき子供たちをよく見かけるから立地も悪くない。

 仕入れだっていまの時代、ネットで探せばいい。でも収入面はあまり芳しくないかも。薄利多売って感じか。いまよりは絶対減るだろうから、いまの仕事続けながら……ってなると夜の営業だよなぁ……。

 とかいろいろ考えてたら楽しくなってきた。

 仕事用手帳のメモ欄に開業に必要なポイントと、どんな店にしたいかを書き出していく。

 書き終えてみたら、案外しっかりしたプランになってしまった。うーん、俺って仕事できる。

 貯金額を確認して、役所に提出する資料を確認して……と進めていくうちに、問題点が浮き出てきた。

 いまの仕事しながらじゃ無理。

 夜だけの営業って。簡単に言うけど仕事終わりにまた仕事して、寝て起きてまた仕事行くってことじゃん。プライベートな時間減り過ぎ。無理無理。

 自分の提案を自分で咎める。

 あー、資産が億ほどあれば、いまの仕事辞めて駄菓子屋できるだろうになー。でもいまの仕事も別に辞めたいわけじゃないんだよね。黙々とキーボード打つの嫌いじゃないし。あ。


 ふと思いついた案を上司に提案したら、なんと快く承諾してくれた。うちの会社、そういうノリなのありがたい。


 というわけで、俺はいま、社内の休憩スペースの一角を借りて駄菓子屋を営んでいる。もちろんちゃんと仕事もしながら。フリーアドレスオフィスの良さを初めて実感したかも。

 仕入れは全部自腹。売上も全部自分の収入。一応ちゃんと役所にも申請してる。

 常連はうちの社長。コンビニまで行くの面倒だし、管理するのも仕入れるのも面倒だったから助かるわ、だって。なんだ、自分が食べたかっただけか。

 大人相手に駄菓子売るのが楽しくて、そのうちちゃんと自分の店を持とうと思っちゃうくらい。

 本業SE、副業駄菓子屋の兄ちゃんとしてテレビに取材されちゃったりしてね。へへへ。

 独立できるまで頑張るぞ。

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