パーキングエリアで小休止!
『次の交差点を右折ですよ! 間違えたら、めっ! です!!』
「大晴くん。小生、わざと間違えてもいいでござるか?」
「ああ、その気持ち、分かります。間違えて叱られたいですよね」
高虎号は僕たちを乗せて、順調に走り出したところ。
県の南東にある星海市。
そこの星海ビーチが僕たちの目的地。
まずは、高速道路に上がって、3時間のドライブ。
高虎先輩にばかり運転させて申し訳ないので、僕は助手席で全力サポートをする所存。
『この先、200メートル進んだら涼風インターチェンジです! 頑張って下さいね、松雪さん!! ファイトですよぉー!!』
「うわぁ! ホノカがチアレッド・バーニングフォームになってる!! うわぁ!!」
「えっ、マジでござるか?」
「高虎先輩! 前見て下さい! いや、画面じゃなくて!! ETCのゲートまだ開いてないですから!! ぶつかりますよ!!」
ホノカさんナビの危険性を学んだ、僕と高虎先輩。
高速道路に入ってしまえばナビの必要もなくなるので、ホノカも女子チームの雑談に加わらせてあげよう。
ホノカにだって、たくさん思い出を作って欲しい。
「いやはや、さすがはド平日でござるなぁ。これだけ空いていると、運転も楽でござるよ」
「さっき危うく事故りそうになったので、僕はもう一切気を抜きませんよ」
「だって、大晴くんがホノカ氏のご褒美を独り占めするから! 独占禁止法違反でござるよ!! ぷんぷんでござる!!」
「僕の彼女なのに。ああ、分かりました! 別荘に着いたら好きなだけ見て良いですから! とりあえず、恨めしそうな目をするのは良いんです。その目でこっちを見ないで下さい!! 運転に集中して貰えないと心が休まりません!!」
高速道路は危険がいっぱい。
単調な景色が続くと、交通事故の元になると言う。
「ねね、松雪! 水着ってどんなの? ねえ、チアイエローの水着! 教えろー!!」
「来間先輩! 自分、恥ずかしながらお腹が空いたっす!」
「君たちは運転手の注意を引かないの! 危ないでしょう!」
「うわぁー。来間、面白くなーい。車の運転にマジメ過ぎ! 来間だけに! あはは!」
「来間先輩、空腹状態で長時間のドライブは、車酔いの原因になるっす!」
来間と車で会話が渋滞している。
道路は空いているというのに。
「来間くん。来間くん。あのね」
「うん。どうしたの、小早川さん」
小早川さんまで。
仕方がないから、話に付き合う。
「経口補水液をいっぱい飲んだの。熱中症になったら大変だから」
「それは良いことだね。予防って大事だもんね」
「うん。それでね。あの、えっと。……すごく、トイレに行きたいなって」
「それは良いことないね! 高虎先輩! 大至急パーキングエリアに入って下さい!」
「あ。大丈夫だよ。あと5分くらいなら我慢できるから」
「高虎先輩!! ちょっとくらいスピード違反しても目をつぶりますから! 急いで!!」
こうして、高虎号は早速パーキングエリアで小休止することとなった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「全員、とりあえずトイレに行こう。今は行きたくなくても。ホノカのナビによると、この先パーキングエリアがあんまりないみたいだから」
「へーい。来間が急に仕切りだしたー。ちょっとウザーい」
「僕だって仕切りたくないよ。でも、僕が言わないと誰も言わないじゃないか」
「来間先輩! アメリカンドッグ買ってもいいっすか!? あ! 串焼きも売ってるっす!! 食べて良いっすか!?」
「ああ、うん。食べていいよ。玉木さん、意外と食いしん坊キャラなんだね」
「来間くん。来間くん」
「うん。どうしたの、小早川さん」
「トイレ、行ってもいいかな?」
「行っていいよ! むしろ、許可求めてないで、早く行って! お願い、急いで行って来て!!」
やれやれ。
とりあえず、女子チームが車から降りて行った。
まだ1時間しか走っていないのに、この疲労感はどうだ。
もう既に、中盤戦くらいの体力ゲージの色をしている。
確実に序盤戦どころか、下手したらまだチュートリアルなのに。
「高虎先輩、何か食べます? 僕、買って来ますよ」
「そうかい? 悪いなぁ。じゃあ、軽く摘まめるものを頼もうかな。財布を渡すから、みんなで適当に買って来ると良いよ」
ディーン・フジオカの顔でイケメンなこと言わないで下さい。
個性が失われてしまいます。
『大晴くん! ホノカもパーキングエリアのお店、見てみたいです!!』
「そっか! じゃあ行こう! 先輩、行って来ます」
とりあえず僕もトイレを済ませると、ちょうど女子チームが屋台の前で集まっていた。
僕は、高虎先輩のご厚意で買い物を許可された旨を伝えると、守沢が秒で走って行った。
玉木さんに至っては、僕が説明している途中でフライングスタートしている。
「フライドポテトでも買っておこうかな。あれ? 小早川さんは行かないの?」
「うん。初めての場所は来間くんの近くにいるのが安全だって学習済み」
「僕がいつの間にかナビキャラに。まあ、いいや。あとはパン屋があるから、そこで適当になにか買おう。小早川さんも好きなだけ取って良いよ」
「うん。分かった」
『美海さん、一緒に選びましょう!!』
僕がカレーパンとメロンパンを2つずつトレーに載せたところで、小早川さんが冗談みたいにパンを山盛りにして帰って来た。
ああ、そう言えば、この子も大食いキャラなんだった。
食いしん坊被りが発生。
これ、学園もののアニメだったら、小早川さんか玉木さんのどっちかがいつの間にかキャラ変わってるパターンだ。
一先ず会計を済ませて、守沢と玉木さんを回収。
もう既に僕の財布のキャパシティをオーバーキルする量の買い物が済まされていた。
「やあ、たくさん買ったでござるな! 結構、結構! 若いんだから、一杯食べるでござるよ! ただし、食べ過ぎには注意でござる! 酔いやすくなるでござるからな!!」
財布から5千円札が消失してなお、この爽やかスマイルを浮かべられる高虎先輩は、やっぱり偉大だと思った。
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