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2/2

2日目

こっちは深く考えたりせずに気軽に書くつもりなので読んでくれる方も深く考えずに気軽に読んでくれれば幸いです。

「私は帰ってきた!」


 んー、自分で言っておいてアレだが何か違う感じがするな?・・まあ、気を取り直して、今日は何しよっかなー?


「とりあえず昨日はスケさんやゾンビと戦って終わったから、今日は周辺の探索でもしてみるか。」


 そうと決まればレッツゴー!




「んー、見渡す限りのザ・墓場って感じだなぁ。」


 ざっと周辺を探索してるけど右を見ても墓石、左を見ても墓石、後ろを見ても墓石、前を見ても墓石。360度見渡せば視界に映る殆どが墓石という始末。

 此処は教会とかが管理してる墓地じゃないの?教会のきの字も見えないよ。・・あ〜、いや、そもそも人が管理してる墓地じゃないパターンか?


「て言うか、仮に教会があったとしても俺ゴーストだし?教会なんて行ったら成仏させられるかもな!はっはっはっ!」


 笑えねぇ・・あ〜、何でも良いから何かないかなー?この際、陽が差し込まない初心者ダンジョンとかあるとすっごく助かるんだけどなー。


 それから20分ほど探索をしていると俺の願いが聞き届いたのか視界の先に変化があった。


「あれは・・!?」


 それは古い小屋だった。俺はやっと墓石以外の人工物を見つけた事で舞い上がっていたのか何の躊躇いもなくその小屋に入って行った。後々思い出してみると少しは警戒しろよって思ったわ。


「お邪魔しまーす。・・って、誰も居ないのか。」


 まあ、特に罠とかがあったわけでもなかったから良しとしよう。それよりも小屋だ小屋!何かないかな〜?


「お?本だ。どれどれ、何の本かな〜?」


 俺は数冊あった本の1冊を手に取って・・手に取って・・。


「取れねぇ。・・あ、そうだ。《念力》使えばいけるか?」


 むむむ〜・・お、開いた開いた。さて、何が書かれてるのかな〜?・・・えぇ・・。


「今度は読めないときたか。・・あれか?何か言葉関係のスキルでもないと読めないとかか?」


 その辺のことは街にでも行ければ何か分かると思うんだけど。んー、読める本ないかな〜?


「これは・・読めん。これも・・読めん。これは・・お?」


 読める!読めるぞ!えーと、これは日誌か?どれどれ。




 ふむ。要約するとこの日誌を書いた人はこの墓地に埋まってる亡くなった人達を利用して死霊術の研究をしていたみたいだな。


 ピロン♪


 お、今ので《文字:一般言語》のスキルが手に入ったぞ!これで他の本も読めるようになるかな?


「っと、とりあえず最後まで読んでみよっかな。」




「ふぅ。設定とはいえ、最後はこの人も亡くなったのかぁ。惜しい人を亡くした。・・・てか、これ途中から日誌というより日記になってたな。」


 ま、それはそれで読みやすかったから良いか。それに、何だかんだで《念力》と《文字:一般言語》のレベルが上がってるし良しとしよう。


「他には何かないかなー?・・んー、ん?何だこのボタン?」


 本棚を漁っていたら奥の方に怪しいボタンを見つけてしまった。


「んー、まあ隠してるんだし罠って事はないだろ。」


 それ、ポチッとな。


 ゴゴゴゴ。


 おっと、ボタンを押したら本棚の横の壁が開きだし、そこには地下へと降りる螺旋階段があった。


「隠し階段か。地下に何かあったりするかな?」


 何かあるのか少し期待しながら螺旋階段を降りていく。・・実はこの先にボスモンスターが居るとかは無しでいてくれよ?

 螺旋階段は5m程しかなく、降りた先には扉が1つあるだけだった。俺はその扉を通り抜け中を見てみる。

 そこには何やら怪しい魔法陣があり、その中央には棺桶があった。


「ボス・・ってわけじゃないよな?部屋広くないし。」


 俺は恐る恐る棺桶に近づいてみる。幸いにも魔法陣が発動する様な事はなさそうだ。


「どう見ても棺桶だよな?まさか実はさっきの日記の主が眠ってますとかじゃないよな?・・よし、開けてみるか。」


 俺は意を決して棺桶の蓋を開けてみる。


「・・・。」


「・・め、メイド?」


 棺桶の中には何故かメイドの格好をした女性が入っていた。・・何でメイド?


「あ、メイドと冥土をかけてたりしてな!ははは!・・ダジャレかよ。」


「・・・(パチ)」


「うお!?」


 目開けた!?いや確かにさっきのは自分でも、ないなって思うけどさ!まさか今ので怒って目覚めたんじゃないよな!?


「・・・(ムクッ)」


 棺桶の中に居たメイドは上半身を起き上がらせる。俺はそれを警戒しながら戦闘になってもいいように構える。


「・・・(ボケ〜)」


 メイドは寝起きの人特有のあのボケ〜とした様な顔をしてる。・・これは戦闘にはならない、かな?俺はメイドに話しかけてみることにした。


「お、おはよう?」


 無難に挨拶をしてみたがメイドの反応はどうだ?


「・・・おはよう、ございます?」


 おお!挨拶を返された!どうやら会話はできそうだな。


「えっと、俺の名前は・・。」


 ・・あ、あーっ!やっべ!半分冗談のつもりで () () () ()なんて名前にしちゃったけど、これって他人にどう名乗ったらいいんだ!?


「・・えっと、俺の名前はぁ・・。」


 どうしよう、この場合何て名乗ればいいんだ?・・と、その時だった。


「貴方が私の新しいマスターですか?」


「!?・・そ、そう!それそれ!俺が君の新しいマスター!」


 向こうから助け舟が来るとは思わなかったけど、とりあえずそれに乗っかろう。


 ピカー!


「え?魔法陣が光ってる?」


 魔法陣が光だしたと思えばそれはすぐに収まり、光が消えるとそこに描かれていた魔法陣が無くなっていた。そして。


 ピコン♪


 あ、何か手に入れたのか?えっと、スキル《吸精冥土:ロア》を手に入れました? () () () ()が《吸精冥土:ロア》のマスターになりました?? () () () ()のパーティ枠に《吸精冥土:ロア》が固定されました???


「・・んん〜?」


「これからよろしくお願いします、マスター。」


 んー、とりあえずここは。


「寝て明日考えるか。えっと。」


「ロアです、マスター。」


「あ、うん。じゃあロア、俺ログアウトするんだけど・・。」


「ログアウト?」


 あ、ログアウトが分からないみたいだな、これ。


「えっと、つまり、寝る様なもんなんだけど・・。」


「なるほど。でしたらコレをお使いください。」


 そう言ってロアは自分が入っていた棺桶から出る。


「あ、うん。じゃあ、失礼して。・・えっと・・おやすみ?」


「おやすみなさいませ、マスター。」



 こうしてログアウトした俺はゲーム内で起こった事を明日の俺に任せて寝るのだった。

    LV3 種族:ゴースト SP0

 HPーー

 MP320

 筋力0

 硬さ0

 速さ0

 器用0

 魔力120

 幸運0


 固有スキル

 《霊体Lvー》《吸精冥土:ロアLv1》New


 一般スキル

 《念力Lv2→3》《文字:一般言語Lv2》New

 

 パーティ枠残り1/5

 ・《吸精冥土:ロア》(固定)

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