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第7匹 悪役・敵役&ロイド

誰がこんな厨二臭いやつに助けられたいんだ?

少女じゃないし、なんなら女の子ですらない

俺にとってある意味衝撃的な体験だった。

「なんで怒ってるんだ?」

「怒ってないよ、泣きたいだけ。」

「な、名前。なんて言うの……?」

「ナギ。分かったら帰って?」

「わかったよ。じゃあ、自己紹介だけ……」

厨二病に関わった時の悲劇は知っている。


生前?仲が良かった山田響斗とかいうやつが

厨二病と絡んでいたら友達がいなくなった。

二の舞にだけはなりたくない。

別に厨二病が悪いわけじゃないけど。

「俺の名前は、トルク!!姓は……ってあれ?」

その場所に少女はいなかった。


気づいたけど、男と結婚すると心がアレだし、

女と結婚すると体があれだよな……

あれ?じゃあ、無理じゃん。結婚。

そのために来たのに……

どうしようかな。いっその事性転換とか……

技術あんのかな?ちょっと聞いてみ……

「うわぁぁぁ!!」「きゃぁぁぁ!!」

叫び声!?通りの向こうから叫び声が上がっている。

とにかく、行ってみるか。


通りの向こうには、大きな竜人がいた。

恐らく、3mは超えている。

近くに倒れているのは、リーリヤのお客さんだ。

しかもこの人たちは、あの男を連れて行った人達。

まさか……

「ミツナァァ」

やべぇ、バレた。逃げ……いやダメだ。

周りには人がいて逃げられない。

どうすりゃいい!!考えろ考えろ。

マグロ。マグロ。強いマグロ。

変化(フォームチェンジ)マグロ」

やばい、イメージしちゃったから……

つよい……マグロ……「カジキマグロ」……

そうだカジキマグ……

「えっ……。」


鱗を感じる指がマグロを持ち上げて……

つまり、今にも食べられそうな状況の凪ちゃんです。

「あ〜ん。」

やばい、あ〜んされてる!いや、これはチャンス。

変化(フォームチェンジ)カジキ」

何故か機械音をたてて凪マグロの鼻が針状に伸びる。

「ウ、ウガガガガ……」

カジキの針が竜人の頬を貫通する。

痛さに負けたのか、凪マグロは地面にポイ捨てされる。

意外と痛かった。


変化(フォームチェンジ)ヒューマン」

マグロで筋力上げたように、カジキマグロのアレだけ同化すれば……

部分変化(パートチェンジ)スピアランス」

ボカロちゃんがそう叫ぶと、右の手のひらから突起が生えてきた。


「ミツナァァァ!!」

ドンと来い、悪そうなやつ!


部分変化(パートチェンジ)筋肉」

「来ぉい!!」

「スピアツナパンチッ!!」

ボカロちゃんが叫ぶ。

「いや、だせぇー!」

ツナパンチから思ってたけど、だせぇ。

「酷いなぁ。」

はぁ、もっといい名前あっただろうに……

ん?今の機械音声は……もしかして。

脇腹ザクッといった竜人は跪く。


「ミツナァ……取り戻す。ミツナァ。」

「なぁ、ミツナって誰?」

きつそうだけど現状こいつしか知らないんだし聞いてみるしかない。

「教えてあげよう。」

誰か来た…。また面倒なのが増えた。

しかも、なんか売れないアーティスト的な風貌。

「面倒とか、思ってない?」

ギクッ。

「売れないアーティストとか、思ってない?」

ギクッ。

「もしかして非リア?」

ザクッ。

「もしかして図星?」

なんで知ってやがる。非リアのことを……。


「勘のいい悪役気取りは嫌いだよ。おじさん」

「そうか、僕も嫌いだよ。ガキは……。」

うるせえ。精神年齢はほぼ同じだろ。ガキと。

「ミツナ出てこいよ。」

そういうとスピアがついた肩がぶるっ、と震えて

耳元で声が聞こえた。


「酷いなぁ。ダサいなんて。」


────────────────────

マイは、昼頃になって起きた。

気がつくと、知らない天井だって気づいた。

「ここ……どこ?」

「あ!マイちゃん。起きたの?」

「お姉さん。」

呼んだ瞬間動きが止まった。マイは驚いた。

「お姉さん?」

「ロ、ロアだよっ。」

喋り方、子供…………。ちょっと可愛い。

「ロアさん。」

また止まった……。ずっと止めてたらどうなるんだろう。そんなことを考えてみた。

でも流石に、進まないからやめた。

「ロアさ〜ん!」

「あっ、な、何?」

ロアさんに色々聞いた。名前呼ぶ度に動きが止まるのは面白かったけど、調べたら心臓も止まっててびっくりした。

ロアさんは、人間なの?


それからしばらくすると、おばあさんが来た。

「そろそろ、行きますか。」

「えっ、どこに?」

「あれ?聞いてないんですか?研修ですよ。」

「けんしゅう?」

マイは精神年齢が8歳だということは、まだ誰も知らない。

リコの軍事録

緊急通報が入った。どうやら竜人が出たらしい。

平和なこの国の緊急事態だ。

さあ、行くぞ。可愛い私の新兵達!!

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