救出作戦
「よし、第八小隊集合しろ。作戦を説明する」
第八小隊のメンバーは直ちに小隊長の元へ集まった。
「これから川名製薬会社に乗り込み生存者を救出する。俺達の役目は先陣を切ることだ。今回はアメリカ軍も参加してくれる。何か質問は?よし行くぞ」
第八小隊は出発した。それに続いてアメリカ軍も出発していった。
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「団体さんのお出ましだ!!」
「撃て!」
小隊長の一言で分隊のメンバーは次々に64式小銃を撃っていく。 奴等は多いが確実に数は減っていた。
『こちら本部から第八小隊へ。奴等を町に封じ込めた。生存者を救出したら町を一掃する。速やかに作戦を遂行せよ』
「聞いたな?行くぞ!」
第八小隊隊員達は意気揚々と進軍する。奴等は次々に死んでゆく。しばらくして、製薬会社が見えてきた。
「敵多数!!」
「撃て!やつらの頭を撃ち抜け!」
隊員達は数分でエントランスを占領した。エントランスの敵の中には警備隊のメンバーもいた。
「手綱、か」
血があまり付着していないやつらの一人は手綱というらしい。
「よーし、別れるぞ」
小隊長からいくつかのチームを分けられ、それぞれ進んで行く。
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「各員、報告しろ」
小隊長の指示で、それぞれが通信をいれ、報告をしていく。
『オフィスには死体以外はありません』
『警備室にて、生存者数名を保護しました。これからエントランスに向かいます』
警備室にいた生存者は救出できたらしい。他の生存者の報告はいまだに無いが、活動は続いている。
「あ"あ"あ"」
「「「っ!」」」
バァン!バァン!
散弾銃特有の音とともに数体いた奴等が次々に撃ち殺されていく。
「怪我は、無いようだな。名前は?」
どうやら警備員らしい彼を小隊長が確認をとり、感染の危険は無いことを確認する。
「立花だ」
小隊長は他の隊員に通信を入れ、指示を出した。そのあと、立花に向き合った。
「他の生存者は?」
「わからない。それに急いで逃げよう!化け物が来るぞ!」
「化け物?」
小隊長はすかさず聞いた。他の隊員もよくわからないといった表情をしている。立花は慌てた様子ではないが疲労した様子がうかがえる。
「刀を持った化け物だ。あいつは、ヤバイ!」
立花がどんどん焦っていく。小隊長は1人に立花の護衛を任せて、立花いう化け物の捜索を開始した。そしてそれは、すぐに見つかる。
「こいつか、化け物ってのは。ヤバそうな奴だな」
化け物は刀を振りかぶり、走ってきた。隊員は慌てることなく手にしている64式小銃を撃つ。
バババン!バババン!バババン!
「嘘だろ……?ゲームじゃねんだぞ……」
何十何百と撃ち込んだのに、奴は倒れない。しかもかなりの弾は切り落とされてしまった。隊員は焦りを募らせていく。
「クソッ!」
ズバッ!
1人の隊員が首を跳ねられた。他の隊員達は怖じ気づき、すでに戦闘どころではなくなった。
「し、小隊長!このままじゃ全滅してしまいます!」
「クソッ!若狭!指揮を委譲する、隊を率いて撤退しろ!」
「小隊長!?」
「行けっ!!」
若狭は隊員隊を連れて退却を始めた。小隊長は覚悟を決め、小銃を構えた。
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「!自衛隊だ!」
「やっと、助かったんだな……」
「ふぅ……」
3人はしっかりと、確実に自衛隊に近づいていく。
「生存者だ!」
「医療班を呼べ!」
「よく、生きていてくれた……!」
3人は自衛隊に誘導され、医療班の元へ歩いた。