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夜会は楽し(たぶん……?)

2017/12/01 落書き倉庫に一枚追加というか差し替え。



ときどき主人公がメタいのは仕様です。ご了承ください。



中華ものが大好きだけど大嫌い。

ええ、大好きですとも。田中芳樹やそのグループのとかファンタジーなのから真面目なのまで読みあさりましたし、封神演技とかあの手の翻訳も読んだし宮城谷昌光とか陳しゅ……まぁいいか。

とにかく大好きなのです。そして、大好きだからこそ許せないことがあるのです、エセ中華的なやつ。

五行とか四神が適当だと、いくら創作だから!ファンタジーだから!と自分に言い聞かせても違和感が拭いきれなかったり(実際たまにあったりするのが困る)、後宮の管理の杜撰さとか科挙的なやつにまつわるエトセトラ……。

話の面白さではないところで作品を受け入れられないこむるの狭量さよ。



ちなみに、同じような理由であまり妖怪ものとか除霊ものを読まなかったりもするのでした。好きなんだけどね。

 居間の窓を開けたサキは夜空を見上げた。お城では、今頃華やかにダンスでも行われているのだろうか。


「夜会ねえ……王子さまのお嫁さん選びに女の人が群がって――」


 それで、真夜中にガラスの靴を落とすのだ。


「まあ、だいたい合ってる」


「えぇ……」


 ぱたんと窓を閉め、振り返る。声の主は昼間見た格好のままソファにでろんと伸びていた。


「自分で言っておいてなんだけど、身も蓋もなさすぎるわ」


 まあつまり、群がられそうになったか実際に群がられるかして、ここに避難してきたということなのだろう。


「アルスったら、まだ夜会が始まって二時間もたってないでしょ、そんなにひどかったの?」


 ソファの背もたれとアルスのお腹の間に割り込むように腰かけたサキは、やる気なく横たわったままの頭をよしよしとなでた。


「自分の娘だの姪だのを宛がって、一族派閥に取り込もうって魂胆が丸見えだったなあ……下賎な冒険者くらいどうにでも御せるってことなんだろうけど」


「でも王さま、そういうのはベルーカの夜会とかで慣れてるんじゃないの?」


「慣れてるのと好きか嫌いかは別だから」


「まあ、それもそうね」


 大きくため息をついてアルスは上半身を起こし、転がりそうになったサキをつかまえてぎゅっと抱き寄せる。


「あとは、あれだ……せっかくだから一曲踊ろうとか言われそうな気配だったのと、“あの集団”の一員だと思われたくなかったのと――」


 頭上で再びため息。相当お疲れのようである。


「――そんなにひどかったの?」


 さっきと同じ質問だが、込められたニュアンスは異なっている。


「社交界に慣れていない勇者をサポートするって名目で、あの三人が始終つかず離れず、食べ物は飲み物はと至れり尽くせり――なのはまあいいんだ」


「そこはいいのね」


 サキは思わず眉をひそめた。なんだかとっても不穏だ。


「勇者とお近づきになりたい貴族どもを牽制して、自分目的で挨拶にやってきたご令嬢たちは勇者によからぬことをたくらんでいるという前提で威嚇して、誰も寄せ付けようとしない。いざダンスが始まると、三人でローテーションを組んで踊り続けて……」


 それはたしかに、そばで見ていたらちょっとやりすぎだと感じてしまうかもしれない――


「それから」


「まだあるの?」


 サキは呆れ声になった。


「一曲終わるごとに勇者が俺のことを探して何か言いたそうにちらちら見るものだから、あの三人の不機嫌そうな視線もセットで突き刺さるし、群がってくる香水たちは表面上にこやかでも水面下で誰が最初にダンスに誘われるかバチバチやりあってるし、あいつらからは勇者とお前が踊るなんて許せないけど勇者の望みを無視するとかありえないでもその辺の適当な女と踊ってろとはいえそんなことをして勇者を悲しませるとか絶対に許さないって無言の抗議が俺にいったいどうしろっていうんだよめんどくさい」


 最後を一息に言い切って、アルスはぱたりとサキごと背もたれに倒れかかる。


「……ライバルに塩を贈りたくないけど、好きな相手の望みは叶えてあげたいという矛盾が見事に表れているわね」


 そこまで夢中になるほどに、勇者のお姉さんが晴らした――と推察される――彼らの心の闇(笑)は深かったとでもいうのだろうか?


(――案外たいしたことではなさそうな予感)


 一瞬浮かんだ考えを即座に切り捨て、もう一度アルスの頭をなでる。サキを抱く腕の力が強くなった。


「なんていうか、大変だったわね……。そんな感じだったらご飯もあんまり食べてなかったりするの?」


 うなずく気配。


「じゃあいっしょに食べましょ。作りおきだけど今日はカレーのつもりでいたの、アルスもそれでいい?」


 縦に揺れた金髪が頬をかすめた。


「わかった。あと、お疲れ様ってことでから揚げもつけてあげる。デザートはレモンケーキね。クリームはどれくらいのせる?」


「――山盛りで」


 その答えに笑ってうなずき、頬っぺたに軽くキスしてから立ちあがる。


 再びサキをつかまえようと伸びてきた手を華麗にすり抜けて、テーブルにお皿を並べている侍女さんの手伝いに向かうのだった。


 しばらくしてやってきたナタンが、「これからしばらく、こんな日が増えそうですねえ……」と苦笑まじりに言っていたのが印象的だった。







 翌日、工房ではパレードの話で持ちきりだった。サキにアルスの話を尋ねたがるアルバイトさんたち(“なぜか”一部お通夜状態だったが)をかわしながら奥の部屋に逃げ込み、お城の夜会ではブレスレットの魔道具の調整もうまくいき、なかなか好評だったらしいとほくほく顔のおじさんたちと仕事に精を出し、時間になったので薬草取りの集合場所である城門へ。


「ねえサキちゃん、サキちゃん! 昨日馬車に乗ってたのアルスお兄ちゃんだよね!」


「この前のおねえちゃんたちが勇者さまだったなんて、わたしびっくりしちゃった」


 あっという間にサキは子どもたちに囲まれて質問攻めにあった。


「アルスお兄ちゃん勇者さまと一緒に悪い魔物をやっつけに行くってほんと?」


「じゃあお兄ちゃんにもう会えなくなっちゃうの?」


「大丈夫だよ、すぐに帰ってくるから」


「この前からアルスお兄ちゃんが受けてた指名依頼ってこれだったの?」


「うん、そうだよ」


 サキかうなずくと、


「ふうん、そっか――アルス兄ちゃん強いもんな! 勇者さまの仲間に選ばれるのも当たり前か」


「あの姉ちゃんたち頼りなさそうだったから、アルス兄ちゃんくらい強いやつがついててやらないと心配だもんな!」


 やんちゃ組の男の子たちはいろいろ納得したらしく、付き添いの駆け出し冒険者のお兄さんたちのところへ駆けていく。

 残った女の子たちはそれを「男の子って単純ねえ」と呆れ顔で見送り、サキに向き直ると、


「それで、サキちゃん」


 ときいてきた。


「それで、って?」


 サキは首をかしげる。


「サキちゃんは大丈夫なの? アルスお兄ちゃんを勇者のお姉ちゃんに取られたりしない?」


「そうだよ! アルスお兄ちゃん、これから勇者さまと旅するんでしょう? そこから“愛がめばえてこんやくはき”になるんだって、うちのお姉ちゃんが持ってる本に書いてあったよ」


「ええ、でもアルスお兄ちゃんはそんなことしない“せいじつ”なひとだと思うなー」


 視界の端では、ジョンおじさんが同僚の衛兵さんと「近頃のお子さまは」とでも言いたげな顔をしている。


「まあ、そういうのはアルス以外のお兄さんたちが担当してくれるんじゃないかしら。ほら、勇者さまの仲間には王子さまとかいるし」


 というより、ぜひともそうなってほしいという希望を込めてコメントすると、女の子たちはきゃあっと盛り上がり、


「やっぱり王子さまに“みそめられて”お妃さまになるのかなっ。昔の勇者さまもお姫さまと結婚したんでしょ?」


「でも、そううまくいくのはお話だからで、身分差とかで現実は甘くないってお姉ちゃんが言ってわよ。だからあの魔法使いのお兄ちゃんくらいがちょうどいいんじゃないかしら」


「わたし神官のお兄ちゃんのほうが優しそうだったしいいと思うな!」


 口々に勇者のお姉さんには誰がロマンスの相手としてふさわしいか言い合うのだった。


「最近のガキは、ほんとませてやがるなあ……」


(うん、ほんとにね……)


 ぽつりと聞こえてきたジョンおじさんの呟きに、心の中でうなずいた。


まん丸のホットケーキが食べたい!



たまにホットケーキパーティー開催するわけです。果物とかホイップクリームとかアイスクリームとかデコレーション用のチョコペンだのアラザンだのを持ちよって、大量に焼いたホットケーキに好きなようにデコレーションしてもりもり食べるという、それだけなのですが。


で、形とか大きさとかそろってたほうが重ねたときに楽しいよね~と。

でもホットケーキの型とかセルクル型とかそんなおされなもの持ってない。高いところから落としたらとか言うけど案外失敗する。

しょうがないので底がぬけるケーキの型で焼くことにした。


用意するもの:

・ホットケーキの生地

・ケーキの型

・フライパン、ホットプレートなど

・サラダ油

・竹串


焼き方:

・薄く油を内側に塗ったケーキ型(側面)を逆さにしてフライパンに乗せる。

・型の中に生地を入れて普通に焼く。

・片面が焼けたら型を外し、裏返す。型から取りにくいときは竹串で周りをくるっと一周させる。



メモ:


・型に油を塗り忘れると大変なことになるので気をつけよう。


・蓋をするしないはお好みで。


・ホットケーキミックスを使ってものすごく分厚いホットケーキを焼くくらいなら、普通のケーキを作ったほうがぶっちゃけおいしくないですか?


・あ、いえいえ。卵にアレルギーがあるとかそんな人にとってホットケーキミックスは大変ありがたいものだと思っております。ほんと助かります。


・こむるは、ホットケーキミックスはレーズンとかさつまいもを入れて蒸しパンにするのが好きですね。抹茶をまぜてあんこを添えるのもよい。

・クレープにしてミルクレープを作ったり、ウ

インナーを巻いてアメリカンドッグ風(笑)にしたりもする。



別にすごくもなんでもない、誰でも知ってるようなことでもドヤ顔していくスタイル。

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