女の子はみんなおとぎ話が大好き、というお話
異世界のお名前
ゲルマン系の名前とラテン系の名前が混在してるのはおかしい!という意見、もっともだと思います。
確かに、ピョートル君とピーター君とピエトロ君がひとつの言語体系に由来する名前と言われると、うわ~おとなるでしょう。
でも、所詮は異世界。言葉から何から全く違う世界のことを、地球にある名詞やものに置き換えているに過ぎないのだと考えると、そこまで目くじらを立てることもないのかもと思ったりもするのです。
それよりも、こむる的に気になるのは、ジークフリート君とヘラクレス君とランスロット君等々という、その名前のもつイメージがあまりにも固定されている名詞を使うパターンですかね。
うまく作品にはまっていれば効果的なんですけどね。
あと、固有名詞に限らず、サンクチュアリ王国のセイクリッド王子がゴッデス家のルナステラ侯爵令嬢を婚約破棄したとか、下手したら後に暗黒の歴史がやって来る恐れが……
「栗拾い――?」
エプロンドレスの裾で受け止めたリンゴを大きなかごに入れながら、ミナちゃんにきき返した。
「うん、そう。サキちゃん今年がはじめてでしょ?今度薬草をとりに行くときにいっしょに拾おうよ」
「森をちょっと入ったところに栗の木があるんだよ。上手なイガの取り方僕が教えてあげるね!」
脚立の下で順番待ちをしていたダニー君が弾んだ声をあげる。
「そんなの、くつで押さえて木の枝で突っつくだけじゃない、わざわざダニーに教わるまでもないわ」
「もう! どうしてミナちゃんはいっつも話の邪魔ばっかりするんだよ」
「サキちゃんはわたしと話してたんだもの、邪魔してるのはダニーの方でしょ?」
「サキちゃーん、リンゴ落としていい?」
「いいよー」
「ねえ、サキちゃん、いつものあれやって!」
「あ、ずるい! ぼくも!」
「わたしも!」
「ちょっと待ってね、みんな順番にねー」
「だからって、いじわるな言い方しなくてもいいでしょ」
「いじわるなんかじゃないわ、ほんとのことだもん」
どこか嬉しげにダニー君と言い合っているミナちゃんを横目で見つつ、新しく落とされたリンゴを受け取り、空を飛んでリンゴを取りたいと騒ぐ小さい子組を落ち着かせる。
「ほらミナ、その辺にしといてやれよ。ダニーもあんまりつっかかるなって」
「だってミナちゃんが!」
「だってダニーが!」
今度は、仲裁に入ったポール君に、二人で抗議している。息がぴったりである。
この頃は、マーサに週に一回ぐらいの頻度で呼ばれ、みんなでリンゴの収穫を手伝っている。
今では他の果物もあるが、もともとここはリンゴ園だったらしく、敷地の大半に早生から晩生まで、たくさんの品種が植えられているのだ。
子どもたちはちょっとしたおこづかいとリンゴがおみやげにもらえて喜び、マーサは子どもの声が果樹園に響くのは賑やかでいいと楽しそうにしている。
「さあさあ、みなさん。いったん休憩にしませんか。お菓子もたくさんありますよ」
「あ、メイシーお姉ちゃん!」
「メイシー、ナタンも。来てたの」
声をかけられて振り向くと、果樹園の奥からナタンとメイシーが連れだってやって来るところだった。魔法屋敷の庭から直接入ったのだろう――庭に現れた木戸は、通ろうと思えばベルーカだけではなく見た目通り果樹園に出ることもできたのだ。
「やった! ねえ、お姉ちゃん、今日のおやつなに?」
「ねえねえ、このお兄ちゃんはだれ? こいびと?」
リンゴの収穫のたびにお菓子を持ってきてくれるメイシーに、すっかり慣れた子供たちがわらわらと群がる。
「こんにちは、わたしはアルス様のお友だちのナタンといいます。みんなともお友だちにしてもらえますか?」
かがんでみんなとしっかり目を合わせ、自己紹介をするナタン。けっこう子供好きなのかもしれない。
「アルスお兄ちゃんの?」
「うん、いいよ!」
ナタンはすんなりと子供たちに受け入れられ(もしかしたらメイシーと半分ずつ持ったお菓子のかごの効果かもしれない……)、みんなで地面に腰を下ろす。用意されたお菓子は、クッキーやフィナンシェ、マドレーヌなど、ひとつひとつが小さめで数をたくさん揃えてあるようだ。
「姫様、お茶をどうぞ」
「ありがとう。ナタンは今日のお仕事は大丈夫なの?」
差し出されたお茶を受け取りながら、ナタンにたずねた。
「ええ、幸いへーか……アルス様も毎日頑張ってくださっているおかげで、今日はわりと時間があるのですよ。――あ、姫、こちらのかごは城ではなく我が家からのものなのです。ぜひ食べてやってください、料理人も喜びます」
「そうなんだ、いつもありがとうって伝えてくれる?」
「はい、必ず」
さっそくそのかごからひとつつまんだサキの言葉に、ナタンはふわりと微笑んだ。
「あのね、メイシーお姉ちゃん」
「どうしましたか?」
メイシーの隣に座った小さな女の子が、くいくいっとメイシーの袖をひいて話しかける。
「どうしてメイシーお姉ちゃんもナタンお兄ちゃんも、サキちゃんのことを“お姫さま”って呼ぶの? サキちゃんって、普通のお家の子だよ?」
「あ、それわたしも教えてほしい!」
「わたしも!」
興味津々の女の子たち(小さい子組の男の子も少々)が口々に声をあげ、メイシーは少しのあいだ言葉を探すように首をかしげてから、
「うーん、そうですねえ……サキ様は、アルス様のお姫様じゃないですか」
そう言うと、女の子たちはうれしそうにきゃあきゃあ騒ぐ。
「アルスお兄ちゃん、サキちゃんのこと大好きだもんね!」
「いっつも手をつないだり抱っこしてあげてるよ!」
にこにことメイシーもうなずく。
「ええ、ええ、そうでしょうとも。ですから、アルス様にお仕えしているわたくしたちも、サキ様を姫とお呼びするのですよ」
「なんだ、そういうことだったの」
「ふーん……あれ、アルスお兄ちゃんって冒険者なんでしょ? なんで冒険者さんに家来のひとがいるの?」
「ほんとはえらい人なの?」
「あっ、わかった! 冒険者は“よをしのぶかりのすがた”ってやつでしょ、うちのお姉ちゃんが好きなお話にあったよ」
素朴な疑問を覚えた女の子の発言から、今度はアルスの話になった。それに反応して男の子たちも横目にメイシーと女の子組を気にしている。
「ええ、実はそうなんです、遠い国の立派なお城に住んでいるんですよ」
「わあ! すごーい!」
「じゃあ、アルス兄ちゃんは王子さまなの!?」
わっとあがった歓声を、だがメイシーは、真剣な顔でしーっと口にひとさし指を当てたものだから、慌ててみんなは、ぱっと口を両手でふさいだ。
「これは、ほんとうは誰にも言ってはいけないことなのですよ。みなさんだからお教えしたのです」
「どうして?」
心なしか声を潜めてひとりがたずねる。
「このことが知られては悪い魔法使いに狙われてしまいますからね、わたくしたちだけの秘密ですよ」
口に手を当てたまま、みんな真剣にこくこくうなずいている。
「アルスお兄ちゃんはすごい冒険者で王子さまだもんね、絶対悪い魔法使いがさらいに来ちゃうよね」
「わたし、絶対に言わないよ!」
……まあ、たしかにおおむね嘘は言っていない――とはいえ、なぜ優秀な冒険者で王子だと、悪い魔法使いに狙われるのかはよくわからないのだが。
(でも、悪い魔法使いなのはむしろアルスの方なのでは?)
首をひねるサキをよそに話は弾んで、
「姉ちゃん、大丈夫だよ!俺すっげえ冒険者になって悪いやつやっつけてやるからさ!」
「まあ、それなら安心ですわね」
(魔王さまの配下確保?)
どうやら同じようなことを思ったらしいナタンと、顔を見合わせて笑う。
「サキちゃんは、お姫様なんかじゃなくてもいいのに……」
つまらなそうにつぶやくダニー君が、ちょっとかわいそうだった。
みなさんのおうちの家庭菜園、そろそろ大変なことになってませんか?
こむるのおうちのミニトマトは、大きなざるに2杯分は収穫しました。
バジルも、すっかり茎というよりは幹です。
お子が喜びそうだから、経済的っぽいからと、やってはみたものの消費が追い付かない、もうサラダのミニトマトは飽きた!
そんなときはミニトマトに火を通しましょう、バジルはペーストにして保存しましょう。ドライトマトを作るのもいいですね。
ドライトマト
作り方:
・洗ってヘタをとり、水気をふいたミニトマトを半分に切ってトレイに敷き詰め、お好みでうっすら塩をふり、天日で3日ほど干す。
メモ:
・とはいえ、こむるの住んでいる地域はあまりすっきり晴れる日の少ないところなので、オーブンを使うことが多かったりします。
・その場合天板にミニトマトを並べ、100℃で3時間ほど様子を見ながら焼きましょう。
・そこまで低く温度調節ができないオーブンの場合は、そのオーブンで一番低い温度まで上げて数分置き、火を止めて余熱で乾燥させるを繰返すとよいでしょう。
・大きさにばらつきのある場合、小さいものから焦げていくので、いい感じにからからになったものからよけていきましょう。
・ミートソースやピザはもちろん、スープやパエリヤ、炒飯、カレー、オムライスなど色々な料理に使うといい、らしい。
・オイル漬けは面倒なので、こむるは冷凍保存しています。
ミニトマトのスパゲティー
材料(3~4人分):
・ミニトマト 400グラムくらい?ざるに軽く一盛り?(ホールトマト1缶が400グラムということを目安にすると考えやすいかも)
・タマネギ 1個
・ニンニク ひとかけ
・バジルまたはバジルペースト お好みで
・ドライトマト みじん切り大さじ1くらい
・挽き肉、豚肉、ベーコンなどお好みの肉 150~200グラム程度
・赤ワイン 半カップ
・塩 小さじ2分の1~
・コショウ 少々
・オリーブオイル 大さじ1
・スパゲティー 人数分
作り方:
・ミニトマトは半分に、タマネギはスライス、ニンニクはみじん切りもしくはスライスする。
・肉を食べやすい大きさに切り、塩とコショウをふる。ベーコン、ソーセージなどを使う場合は塩を控えめに。
・挽き肉を使う場合は、塩とコショウに加えてナツメグ少々をふり、軽く混ぜておく。
・オリーブオイルをひいたフライパンにニンニクを入れて弱火にかけ、香りが立ってきたらニンニクを取り分けておく。
・タマネギ、肉とドライトマトの順に炒め、赤ワインを入れて煮詰める。
・鍋がパチパチ音を立て始めたらミニトマトと取り分けておいたニンニク、バジルペースト小さじ1くらい(あれば)を加え、ミニトマトを軽くつぶすように混ぜながらとろみがつくまで煮る。味を見て足りなかったら調節する。
・スパゲティーと合わせてバジル(あれば)を添える。
メモ:
・大きめの肉で、単品のおかずとして作ってもよいでしょう。
・正直これって、挽き肉でタマネギをみじん切りにしたらミートソースの作り方よね。
・皮が気になる人は湯剥きしましょう。すっごい面倒だけど。
バジルペースト
・作り方なんて、そこら辺のクックで
パッドな先生とかぐーぐる先生にきけばいい。
・ひとつこむるから言えることは、オリーブオイルは何グラム、ときっちりしなくても、ミキサーが回る程度に少しずつ様子を見ながら足していけばそれが適量になるということ。
・瓶にオリーブオイルを少し入れてペーストを覆うようにすると酸化しにくい。大量に作れたら冷凍しておきましょう。




