お弁当後書き
本日最終話と後書きの二話更新 2/2
もうけっこう古い漫画になるのですが、『うめぼしの謎』という四コマ漫画がありましてね、ページの余白いっぱいに作者の日常の出来事や呟きなんかがびっしり書かれていて、本編よりもむしろ枠外の書き込みの方が人気があったんじゃないかって作品なんですね。
こむるさん、この作品が大好きで、なろうの小説を読んでて前書きにいろいろ書いてあったり、後書きにステータス一覧だのちょっと番外編だのが載ってる作品に出会ったとき思ったわけです。
あれ、もしかしてこのページごとの前書き・後書きシステムを使えば小説で『うめ謎』っぽいことができてしまう?
そのころ、ちょうど誰か不特定多数にスモモシロップとクッキーのことを自慢したいけどクックパッドデビューするほどではなかったこともあったり、ランキングは右も左もテンプレばっかりな状況に飽きていたこともあったりで、“テンプレ異世界ものを書いているふりしてテンプレをおちょくってみよう”をコンセプトに、前書きでなろうへの突っ込みその他やりたい放題、後書きで唐突に始まるお料理講座というカオスな作品が生まれてしまいました。
この前書き・本編・後書きの三部構成が読みにくい、辛口を通り越した前書きが不快だという方もおられたでしょうが、大変申し訳なく、同時に、本作にお付き合いいただいたこと心から感謝しております。
感想や誤字脱字の指摘のみならず、料理のアイデアを教えてくださったり、こむるのちょっとした疑問や悩みに答えてくださった方、ファンアートを送ってくださった方、もちろん本作を読んでくださった全ての皆様のおかげで書き続けることができました(あ、でもブックマーク数とかPVとかそういうの全然見ないようにしてたけど)。
本当にありがとうございました。
と、ここまでが綺麗なこむるさんで、ここから先はかなり黒い話になるので、それでもいいよという人以外はブラウザバックしよう。
こむるさん、ものすごくストレスが溜まっていたんです。パパンとママンがお年を召されてきたから同居しようってなって、引っ越してろくに片付けも終わってないのに次のお子ができて、ワーカーホリックなママンが燃え尽き症候群と孫との同居のハイテンションでいろいろ心のバランスが振り切れて躁鬱ったあげくにこれまでの最大規模でやらかしやがりましてね。
それがつわりのピークと重なったものですから、固形物は食べられないお茶も飲めない甘いものも飲めない、やっと水は飲めるみたいな感じでもうだめかと思いましたよ、ほんと。
一時期は一階で過ごすことができない、仏間の前を通らないと玄関に行けないから病院に行く以外はひとりで外に出ることもできない、赤い色のものを見ると心臓がばっくんばっくんいい始める、テーブルタップを見ると吐きそうになる、ママンの持ち物にさわれなくなるなどなど、わりとひどい状態だったわけです。
そのうちお子が無事に生まれてくれて、そうするとお世話で疲れるわけじゃないですか、息抜きにどっか遊びに行ってくるか?って、そんな暇があったら寝るよ! 寝かせろよ!
つまり、こむるさんはストレスが溜まっていたんです。
で、そうだ、なろうテンプレをおちょくろう、って(京都に行く感じで)。
要するに前書きのあれは、なろうテンプレに八つ当たりしてたんですね。実は本編にも、いろいろとママンへの恨みがこもっています。勇者さまの“善意の人”っぷりは、ママンがモデルだったりしますしね。本人に悪気は一切ないんですよ、ええ。
とはいえ、自分が面白いものを書こうと思って書いたのはほんとなので、その辺は安心していただければ……安心できないか。
あ、そういえばこのことでもお礼を言わないといけないんでした。
いわゆる赤文字ってやつがあるじゃないですか、感想が書かれました、メッセージが届きましたってやつ。
ログインしてあの赤い文字が目に入ったとき、はじめは本気で悲鳴あげてたんですよ、やめて、こむるに赤い文字を見せないで(恐怖)!って。でも、皆さんが感想とかメッセージとかぽつぽつ送ってくださったおかげで、だいぶ平気にななりました。最近では、赤いものを見てもちょっと構えるくらいですんでいます。ありがとうございます。
うん、最後までひどかった。
反省はしている。