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3人いる!

トラウマって言葉があるじゃないですか。どんな出来事がその人にとってどの程度の傷になるのかというのは人それぞれであり、他人からはその程度のことで?と言われるようなことがその人のトラウマであったりということも十分考えられるわけである。

だとしても、単に“ひどい目にあった思い出”くらいでトラウマトラウマと連呼してるんじゃないの、この人と思ってしまうこともしばしばであったり、特に、初恋の人に振られたトラウマで転生後自己評価最低の鈍感ヒロインになりました……ってほんとかよ。

似たような事例にコンプレックスという言葉がありまして。

これは、本来複合的に作用する感情(愛憎半ばするアンビバレントな感情、みたいな?)というような意味の用語でありまして、いろいろ経緯は省くけど日本では“劣等感”を表す英語くらいに使われている現状に違和感を覚える次第であります――そういえば、この二つの単語千鶴さんに言わせようと思ってたのに忘れてたな。失敗失敗。




2018/08/07 落書き倉庫に落書きを1枚追加。

 ベルーカ王国とエスター王国の勇者召喚に関する交渉が始まり、ナタンが王都ヨランダにやってきた日は魔法屋敷で夕食を食べていく習慣ができた。


 そこにアルスがいるのは当然として、少し前にサキの専属侍女に正式に決まったメイシーやその他の侍女さんたちも加わっての食事は賑やかでとても楽しい。


 エスター王国での話し合いに加えて、“ナタン添乗員のベルーカ城観光ツアー(冒険者のアルス君は実は王さまでしたドッキリもあわせて行われたもよう)”や“ジェラード将軍の魔の森探検ツアー(お城の裏門から一キロでギブアップ)”、“シドニー氏のたのしいまほうこうざ(王宮の魔法使いが対象、大好評だったらしい)”と、去年の魔の森演習ほどではないけれどお城はなかなか忙しそうにしている。


 とはいえサキ自身はといえば、おっかなびっくり案内されながらお城をきょろきょろ見回しているエスターの王族か高位の貴族かと思われる人たちを横目にしつつ、いつもどおり遊んだり勉強したりしていただけなのだが。




 やがて、勇者さま一行の遠征が終わってもうすぐ勇者さまが帰ってくるらしいという噂が、冒険者や小さいお子さまがいる家庭を中心に流れたり、勇者さまがたが街を歩いていたという目撃証言が人びとの口にのぼるようになったころ、国から正式に勇者さまの帰還が発表された。


 当代の勇者さまは“魔の森を突破するという史上初の快挙”を成し遂げ、王都ヨランダに帰還の暁には盛大なパレードが行われるらしい。


 とある情報筋(セニエさん家のナタンさんともいう)によると、パレードから少しして“魔の森の向こうに住んでいた人々と勇者さまが友誼を結び、手を携えて森の魔物に立ち向かった”という話が広まることになっているのだとか。


 ま、気長にやっていくのが一番だよねと内心うなずく。


 だから、油断していたのだ。








「ああ、もう少しでできるからちょっと待っててね」


 コックさんやパティシエさんがかぶっているような白く背の高い帽子をかぶり、パレットナイフを片手に真剣な顔つきで二段重ねの大きなケーキにクリームを落とす少年。


「適当にそこのお菓子とか果物とかつまんでてくれる?」


「あ、はい――」


 いつもならところ狭しとテーブルに並べられているケーキやお菓子たちも、今回はクッキーやチョコレート、マカロンなど小振りの焼き菓子が今にもあふれそうになっているお皿とくだんの二段ケーキ、それとおそらくデコレーション用なのだろう、各種果物の乗ったお皿のみ。


 くつろいでいいと言われたものの、ただ座ってお菓子を食べているだけというのも申し訳ないのでそばにあったティーポットを手に取り、紅茶を()()()用意し始める。


 三人分――つまりこの場には、珍しいことに少年――神さまとサキだけでなくもうひとりがいるのであった。


「なあ、サキ……」


 きっと、次に呼ばれるときはアルスもいっしょにと、日々賄賂(お供え)と共にお願いしていたのが効いたということなのだろう。隣に座るアルスの困惑まじりの声に、サキは苦笑してこっくりとうなずいた。


「うん、まあそういうことなのよね」


「やあ、久しぶりだね融くん――今はアルス君って呼んだほうがいいか」


「俺は覚えてないけどな」


 アルスは、お茶を配り終えたサキを膝に乗せ、ぎゅうぎゅうに抱きしめながら神さまと挨拶を交わしている。


「アルス、くるしい」


「ああ、すまない」


 神さま相手にそんなに警戒――というか焼きもち?を焼かなくてもいいのに。


 サキは拘束がゆるんだ隙に身を乗り出して自分のカップをお皿ごと引き寄せた。


「今日はね、君たちにお礼を言うために来てもらったんだよ」


 鼻歌まじりに神さまはクリームを絞り、果物を山盛りに乗せていく。


「君たちががんばってくれたおかげで召喚の問題が無事片付いて、ほんと助かったよ。これで僕の仕事もちょっと楽になる――よし、完成だ」


 大作のできばえに満足そうにうなずいている神さまに、サキは首をかしげた。


「片付いたって――でも神さま、まだ魔法陣は破棄されてないですよ」


 勇者召喚廃止への取り組みはまだまだ序盤も序盤といったところで、だからこそサキはこのタイミングでここに呼ばれるとは思っていなかったのだから。


「それでも、解決までの道筋はできたからね」


 にっこりと笑って、神さまはケーキをそれぞれの皿に取り分ける。とんと乗せた衝撃で、ぎりぎりの均衡を保っていたベリーやブドウがこぼれ落ちた。


 はい、かんぱーい、と気の抜けた掛け声でカップを持ち上げる神さまにならって、サキとアルスもカップを掲げた。






「――つまり、大きな運命の流れってやつがあって、その要所要所は確定してて動かせないんだよ。でも、その結果に向かうためのルートってやつはわりと曖昧だったりもする」


 と、神さまは頬杖をついた逆の手で苺の刺さったフォークをぷらぷらさせた。


「えーっと、要するに……勇者召喚をどうにかすることは決まっていても、それがどういうルートを通るかは未確定――?」


「まあそんな感じだね」


「はあ、なるほど……」


 わかったような、わからないような――ケーキを口に入れた。スポンジの間にラズベリーのソースがはさんであっておいしい。


「今回は、勇者ちゃんがかなり前向きに協力してくれたから、わりかし最短で未来が確定したよね」


 めでたいめでたいとうなずいている神さまに、


「勇者……」


 とアルスが繰り返す。


「疑問だったんだ。もっと前の時代のやつら――それこそ初代ユート王に忠告なりすればこんなことになっていなかっただろうに、()()()()()()()()()()って」


 神さまは静かに微笑んでいる。


「とはいえ――これまでにどれだけ勇者が喚ばれて、どれだけ巻き添えで“こっち”に来たやつがいたのかは知らないが、その中で“記憶持ち”の俺がベルーカの王――いわゆる魔王の立場にいて、明らかに当代の勇者の巻き添えだとわかる状態で“こっち”に来たサキもいて、しかも俺が勇者のパーティーに潜り込んでいる……これだけの条件が揃うタイミングってのはそうないんだろうな」


「君たち――特にサキ君には、苦労もかけたし、辛い思いもさせたと思ってるよ」


 紅茶にミルクを入れているサキの頭の上で、アルスは不機嫌そうに鼻を鳴らした。


「まったくだ、サキがどんだけ泣いたと思ってる。あんたが神さまじゃなきゃぶん殴ってるところだ」


 ぶん殴るとは穏やかでない。相手は神さまなのだからもう少し敬意を持って接するべきなのでは――とここまで考えて、そういえば自分も無理やりピーマンを食べさせたりしていたなと思い至った。


「おっかないなあ、アルス君は。ああでも、ここにはじめて来たときもそんな感じだったよね、懐かしいよ、うん」


「だから俺は覚えてないし」


 憮然とするアルスにひとしきり楽しそうに笑って――いつだったかアルスのことを“お気に入り”だと言っていたのは本当だったらしい――神さまは困ったような顔をしてサキを見た。


「気にしないでください、わたしなら大丈夫だから」


 しかし、その口が開くより一瞬早く、サキは謝罪は不要だと告げた。


「あ、いえ、ちゃんと飲み込めたかって言われるとまだなんですけど、でも知らないよりはよかったのかなとも思うし……。それに“こっち”に来なかったらアルスにも会えなかったんだし、それは感謝してるんです」


「そう言ってもらえると助かるよ」


 後ろからぎゅっと抱き締められた。お腹に回った腕をぽふぽふと叩き、それから、と続ける。


「こうしてお茶をいっしょに飲むお友達もひとり増えたもの」


 なぜか締めつけられる力が強くなった。


「もう、アルスったら。プリン食べる?」


「――食べる」


 神さまの笑い声が白い空間に響く。


 いつもの癖で“収納”からプリンを取り出そうとして――はたして神さまの空間でそれは可能なのだろうかとふと疑問に思ったが、問題なく取り出せて、無事にアルスの機嫌も直ったのだった。





友人に、ガレットを出している蕎麦屋に行って来たと自慢されてガレットが食べたくなった。

ので作ろうと思ったけど近所のスーパーに蕎麦粉は置いていない。

しょうがないからすっごい勢いでクレープを作って食べた。


クレープの作り方


材料:

パターン1

・小麦粉 100グラム

・砂糖 30~40グラム

・塩 ひとつまみ

・卵 2個

・牛乳 250㏄


パターン2

・・小麦粉 100グラム

・砂糖 30~40グラム

・塩 ひとつまみ

・卵 2個

・牛乳 250㏄

・バター 20グラム


生地の作り方:

パターン1

・ふるった粉類の真ん中をくぼませて、溶き卵を中央に入れて少しずつ土手を崩すような感じで泡立て器を真ん中でくるくるさせる。

・粉が混ざってきたら牛乳を数回に分けて加え、同様に混ぜる。するとダマになりにくい……多分。

・ふるい、こし網などで生地をこして一時間ほど寝かせる。


パターン2-1

・ふるった粉類の真ん中をくぼませて、溶き卵を中央に入れて少しずつ土手を崩すような感じで泡立て器を真ん中でくるくるさせる。

・粉が混ざってきたら人肌~50℃くらいに温めた牛乳を数回に分けて加え、同様に混ぜる。するとダマになりにくい……多分。

・溶かしたバターを加えて混ぜる。牛乳が冷たいと分離しやすいので注意。

・ふるい、こし網などで生地をこして一時間ほど寝かせる。


パターン2-2

・ふるった粉類の真ん中をくぼませて、溶き卵を中央に入れて少しずつ土手を崩すような感じで泡立て器を真ん中でくるくるさせる。

・粉が混ざってきたら人肌~50℃くらいに温めた牛乳を数回に分けて加え、同様に混ぜる。するとダマになりにくい……多分。

・フライパンで火にかけて茶色っぽく焦がしたバターを加えて混ぜる。牛乳が冷たいと分離しやすいので注意。

・ふるい、こし網などで生地をこして一時間ほど寝かせる。


焼き方:

・少し温めたフライパン(へたっていないテフロン推奨)に油をひいて生地をおたま一杯程度流し入れ、素早く回して薄く広げる。

・中~弱火でふちが乾いて茶色になるまで焼き、裏返して10秒ほどたったら出来上がり。

・濡れ布巾でフライパンを少し冷ましてから次の生地を焼く。



メモ:


・パターン1、2-1、2-2の順で本格的なクレープってやつに近づくと思われる。おフランスのお菓子って、焦がしバター重要よね。


・お子が自分でやってみたいと言ったときは、パターン1が簡単でよいかもしれない。


・ホットプレート(約160℃)、クレープ焼き器で焼いてももちろんよい。クレープ用のトンボがあるときはそっちの方が使いやすくて楽しい。


・焦がしバターを作った場合は、フライパンを洗わずに残ったバターでクレープを焼くとおいしい。


・お菓子には無塩バターがよいとわかっている。でもこむるは気にせず有塩を使う。塩の量を気持ち減らすとかする。


・甘さ控えめが好きなら砂糖大さじ2、甘めが好きなら大さじ2と2分の1と覚える。


・ひっくり返すときは、ちょっとめくって焼き色を確かめて、お好みの加減でひっくり返す。


・フライ返しを使う、端をフライ返しで持ち上げてから手で一気にぺりっとはがす(火傷注意)など、やりやすい方法で。


・具はお好みで。バナナクレープとかにちょっと塩のきいた薄焼きクラッカーも入れるとおいしい。


・ガレット風にベーコンエッグなどを包んで塩こしょうを振ってサラダを添えるとちょっとおされなプレートになる。


アレンジ:

・粉をふるうときに抹茶を小さじ3分の1~2分の1ほど混ぜて抹茶クレープにする。

・白玉だんごとあんこ、ホイップクリームなどがおすすめ。さらにフルーツ缶をトッピングしても可。


週末に大きなスーパーに行って蕎麦粉を買ってきてガレットを焼いた。うまかった。

蕎麦粉200グラムに対して水4~500㏄、塩小さじ1で混ぜて寝かせて(できれば)薄く焼いて、ベーコンエッグを包む。本当は焼いてる途中に卵やハム、ベーコンなどを落として包んで焼くらしいけど、家族全員分それをひとつひとつやってると時間がかかるのでね。

塩こしょうはギャバ○のやつが好き。味の素的なの入ってないし塩もこしょうも粗びきだし。

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