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紫だちたる

 それと私に、競争心が芽生えた。

 想いを伝えたい。そう考えて、ラブレターを書こうと思った。それでも今は、清少納言さんに負けたくないと思う。自分でもらしくないとは思うけれど、そんな風に思ったんだ。


 仮に清少納言さんに勝てたとしても、仕方がないんだけどね。私は勿論のこと、失礼ながら言わせて貰うと清少納言さんも無理だと思う。彼は完全に次元が違う存在だし、手が届いたりする筈など無い。

 私が好きでないと言うだけで、清少納言さんも魅力的な方だとは思う。それでも彼は、そんな次元の存在じゃないんだ。文章力には自信が有ると言った私だけど、彼の魅力は言葉に出来ない。私の文章力なんかより遥かに彼は素敵なお方だから。神々しいと言うか、なんというか。


「五月蝿いわね。仕方がないから、特別に許してあげるわ。反省しているみたいだし」


 呪文のように謝罪を続けていると、清少納言さんは私を許してくれた。あそこまで感情の欠片も入っていなかった棒読みの謝罪、そうそうないだろう。それを反省していると言えるならば、案外無能なのかも知れないね。

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