表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/58

霜のいと白きも

 清少納言さん本人に謝れば良い物を、わざわざ道長様に謝っているんだもの。それは、道長様に良い顔をしたいという私の欲望が入っているわ。もう完全に諦めると決めたのに、口ではそう言っているくせに、道長様の気を引こうとしているんだから最低よ。優しいと思われようとしているんだから。


「最低なんかじゃない。もっと自分には自信を持たないといけないぜ?」


「私は……、私は藤原先輩みたいにはなれません。自分を好きになんてなれないし、他人に好きになって貰う事も、出来ません。藤原先輩や清少納言さんと一緒にいては、嫉妬心から殺されてしまいますから。だからもう、私には構わないで下さい」


 全く理解が出来なかった。結局、私はどうしたいのだろうか。道長様を困らせたい訳じゃないのに、私はそんな事を言ってしまっていた。戸惑うような困るような、だけどどこか優しいような、そんな道長様の微笑みが、私には痛くて辛くて悲しくて。また逃げ出してしまいたくなる。何度も言い聞かせないと、私の足は道長様の優しさから逃れたくて、走り出してしまいそう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ