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はた言ふべきに

 寝ても覚めても道長様の事ばかり考えていて、小説を書く事も出来ないような状態が続いていた。道長様に恋をしたばかりの頃は、まだ恋心地で小説を書いていられたのに。清少納言さんと、どうして巡り逢うか妄想を繰り広げていた、あの頃は本当に酷いものだったわ。私ったら浮かれちゃっていた。


「あの頃は、気持ちに素直でした。それなのに、清少納言さん、ごめんなさい」


 幸せ色に彩られて、清少納言さんと妄想する日々は楽しかった。決して道長様には振り向いて貰えなくても、幸せで楽しい時間だった。あの夏の思い出。現実が充実していたから、小説を書く必要がなかったのかもしれない。それを書けなかった理由にしてしまうのは、読者の方々に悪いとも思うけれど。

 もう結局、私はどうしたいのだろうか。失恋した悲しみ。今の私に満ちている気持ちがそんなものじゃないから、ますます私は自分の気持が理解出来なくなってしまう。私は何を望んでいるの? 清々しい気持ちで執筆に熱中出来ているように、私はこの状況を喜んでいるとすら感じられる。道長様、清少納言さん。

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