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いと小さく

「じゃあ土曜日に、約束だからな。時間もさっき決めた通りでいいんだろ？　何か不都合が出来たら、すぐに連絡頂戴ね。俺の我が儘聞いて貰ってるんだから、遠慮なく言ってね」

　いろいろと話を進めていって、私はそこまで辿り着けたのだ。道長様が約束をしてくれたのだ。今日は木曜日だから、土曜日と言ったら明後日になる。二日後に道長様と二人きりになれるって、そんな約束を私は勝ち得ることが出来たのね。連絡をする為にと、アドレスとか電話番号とか片っ端から貰っちゃったし。ごめんね、清少納言さん。

　でもここまで進展するなんて、私としても驚きが沢山だわ。自分の小説に自信を持って、勇気を出して道長様に見せて良かった。その決意のおかげで、こんなにも私は関係を進めることが出来たんだもの。道長様、道長様、道長様。ああ、私はなんて気持ちが悪いのかしら。それでも私は、道長様を想い続けたいわ。

「紫式部ちゃん、本当に来てくれたんだね。ありがとう」

　待ちに待った土曜日、そう言って道長様は私を迎えてくれた。ちなみに外は歩けまいと集合場所は直接だ。