これが、テスト?
今日も学校をやりきろう。「ねえらら、そんな冷静でいいの?もう8時だよ。」
キーンコーンカーンコーン
「えっ。すみれはどうしてここにいるのランドセルも持たずに校門で・・。」「ふふ。学級委員はいろいろ仕事があるのよ。」よく見ると、すみれは募金箱を首にさげて、持っている。そうか、募金活動か・・。あっ!やばっ。チャイムなってたし・・。
「はあ、はあ。間に合わなかった。」「どうしたのららさん。遅刻よ。もう出席確認しちゃったわよ」昨日性格チェンジのことについて真剣に考えていたら、寝られなくて。こんどから、家にいるときはポップチェンジにしよう・・。「早くしなさい。」「あ。はい。」
性格チェンジか、私の本当に自分だと思える自分。やっぱりわからない。
「授業を始めます。」先生の声に気づいた日直が号令をかけた。「礼。」「今回は漢字のテストを行います。」え・・。テストか。
でも、配られたプリントは簡単すぎた。
「うわっ。何この量!」「難しそう。」「全くわかんない。」意味不明の言葉が教室中に響く。
これなら、1分あればかけるかも。
キーンコーンカーンコーン
「だめだ。たぶん5問しかあってない。」
「こんな量出来るわけないよ・・。」
クラスでは、悲鳴のような声がどんどん聞こえてくる。
「じゃあ、採点しておくわね。」
先生がプリントを集めてひっこり。丸付けって、そんなに楽しいのかな。あの先生だけなのかあんなに喜んでいるのは・・。
「らら、どうだった?もちろん、私は、自信満々よ。」
「あ、りりあ。うん、簡単過ぎて1分もしなかったよ」
「私も、自信はあるわ。」
その後の授業も、
「5628×7864=44258592です。」
「現実の物体の運動には、ただ1つの力だけでの運動は数少なく、2力の力がつりあって物体の運動のようす決まっていることが多い。」
「らら!すごくない。なんだか、小学校ではならってなさそうなことも言ってたし・・。」
すみれが興奮している。
「あんなの、基本でしょ。」
「らら、あんた、ただのバカ!かと思ったら、予想外ね。いったい、どんな学校行ってたの?」
「まあ、普通の学校かな。私はよく、本を読むことが多いし、何しろ、勉強が好きだから。」
「勉強が好きって・・・らら、変わってるのね。」
「すみれの言うとおり。」
りりあとすみれの会話はよくわからない。この学校が普通じゃないと思ってた。
「テストを返します」
「よし。100点。」
テストを返された。
「私も。よかったわ。」
「今回満点だったのは、りりあさん、ららさん、すみれさんです。」
なんだか、初めてのクールチェンジで たのしい授業だったな。これからも、学校生活がんばろう。