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4話1日を振り返って

暗い回

一週間ぶりの投稿。遅すぎんだよ馬鹿野郎!

 本当に今日は色々あったな。なんて思いながら一人家路につく。いや、意外とそんなにないか?まだ午前中ではあるし。

「早く帰って、色々調べなきゃな。」

 実際、さっきの細川さんとの会話で、だいぶ自分が周りと感性がズレているのが分かった。歳のせいでもあるかもしれないが。それでもジェネレーションギャップは直せるだろう。今日は帰ったら忙しいぞ〜

 なんて思っていたら家についた。やはり迷子になることはなかった。これで迷子になったら恥ずかしいがな。そう思っていたら、お決まりのパターンが来てしまった。

「のあちゃーん。家ここだったんだー」

 やはり来たか、細川。あれ、まさかくるんだなんて思っていたが、すぐに切り替えれた。

「そうなんだよ〜。細川さんもここら辺なの?」

「わたしんちのあちゃんの家のとなりだよ!」

 実はこのアパート、隣にいかにもな普通の家が建っているのだ。しかし、そこに住んでいたなんて。予想は、「実は隣の部屋なんだよ〜」っていうパターンかと思っていたので、隣の家なのは盲点だった。隣人の苗字は覚えていたが、隣の家までは覚えれねえよ!なんて考え事をしていたら、

「いきなりだまちゃってどうしたの?学校の帰り道に何かあったとか?」

 心配そうな目でこちらを見ている。こんなちっちゃい女の子に心配させてしまうとは、自分はなんとも罪な男になってしまったな〜。女だった。男だったらこんなに心配されないだろうに。

「いやいや、そんなことないよ。家、めちゃくちゃ近かったんだな、って思っただけだし。」

「なら良かった〜」

 安堵した様子で私も嬉しい限りである。

「じゃあ、細川さん。また明日、学校で。」

「あ、ちょっと待って!家近いなら明日一緒に登校しない?嫌だったら別にいいけど。」

 朝からこんなにいい子と登校できるなんて、ヒャッホイ。絶対変な男が寄ってきても私が撃退してあげるからね!なんて変なことを考えてしまっていた。

「いいよー。時間は8時でいいかな?」

「オッケー。アパート前の駐車場で。」

「じゃあまた明日の()()細川さん。」

「じゃあまた明日!」

 初めての友達との会話にルンルン気分な私はそのままの気分でドアを開けようとした。Oh、鍵がかかっていた。


 鞄の中に入っていた鍵を使って玄関の鍵を開ける。中に入いってももちろん誰もいなかった。この体だからだろうか、すぐに眠くなったので、自分の部屋にあるベットでウトウトしながら、今日のことを振り返っていた。新しい友達もできたし、ひとまずは大成功だと言っても過言ではないだろう。引きこもりだったしね、そんなのを考えているうちに寝てしまっていた。


「早く起きて、もう夜ご飯だよ!はい、これハンカチ。何か悲しい夢でも見たの?涙拭きな。」

 はっと目が覚めるとそこにはお姉ちゃんの姿が見えた。心配かけてしまったなと、思いながら、溢れる涙が止まらなかった。

 ご飯を食べながら友達が出来て明日の朝一緒に登校することを約束したことを話したら、

「それはとっても良かったよ。幼稚園の時も友達なんて出来ていなかったし、成長したね。」

 なんて言われた。

 幼稚園の頃を話されてまた涙が出てきそうになる。流石に我慢できたが。


 食べ終わった後、寝ている時の夢を整理していた。正直に言おう。私はこの子の兄である。つまるところ、私が思っていたお姉ちゃんは、俺の妹であったのだ。じゃあ、両親はどうなっていたかは、両方死んでいた。

 母親はこの子を生んだ後に肺炎にかかって死亡。出産後にかかったので仕方もなかったかもしれないが。

 父親はこの子が4歳になったときに自殺しやがった。あのクソ親父。いっつも優しく俺らのことを見守ってくれたのにそんなことで死ぬなんて。爆発に巻き込まれて死んだ俺の身にもなってほしいぜ。

 もう二度と関わり合いのないことだと思っていたのに。

 こんな事が起きていたなんて。

 残された子供二人が可愛そうで仕方ない。元引きこもりの俺が言っても仕方のないことだが。そんでもって、この子が見た最後の記憶が祈っている姿だった。

「お姉ちゃんを困らせないような、大人の心を持った人にしてください。私の自我は無くなってもいいから。」

 そしたら脳内に勝手に喋りかけて勝手に願いを叶えて、次の日には私になっていたって訳だ。そんなもの叶えるな神様!ってブチギレそうになるが、そんな事があって私が生まれたわけだ。

 好みなどは多少は残っているらしく、女の子の感性が私にもあることが判明した。神様がこの子の記憶で語っていた。

 あと、記憶を覗いてわかったが、この子元はめちゃくちゃ根暗だったらしい。俺より上の。だから、普通に会話をしていても、根暗が改善されたか〜ぐらいでしか思われないようだ。

 こんな重い設定持ちたくなかった。しかし、この子の最後の願いのためにも私が諦めるわけはいけない。本来の陽キャライフ満載の暮らしを今度こそっていうのも叶えたいが、この子のためにも精一杯生きて、俺の妹で兼私のお姉ちゃんを見送って、老衰で死ねるぐらい長生きするぞ!そう思った。

主人公。まさかの自分が死んだ後にこんな事が起きていたなんて知らなかっただろうに。それでも主人公なのでなんとか突き進んでもらいます。

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