2話 いざ、小学校へ!
今回の話は説明口調になっています。もうちょい長引くかも。
入学式へ行くために手を引かれるままに外へ出た。
ほんとここまで来るまでちょっとヒヤッとした。
母親であろう人の呼び名がママかお母さんかそれとも違うのか分からなくて難儀した。結局ママ呼びをしてみたがまさかの「なんで私にママなんて呼ぶの?希空のお姉ちゃんは私でしょ。寝ぼけたこと言ってないで準備しなさい!」
なんて言われてしまった。まさかの母親では無くお姉様だったとは。姉妹とはえらくそそるものがあるな...いやいやそんな事考えてる場合か!
「で、要件は?」
理由なんて考えてる訳なかったので焦る。
「い、いやーそういえばママはどこにいるのかな〜」
それとなしい返しをしたら、まさかの返事が帰ってきた。
「ママはあんたを産んだあとに死んじゃったって言ってるじゃない、嫌なこと思い出させないで。」
わーおお母様はまさかの亡くなっているとは...もしかしてめちゃくちゃ失礼なことを聞いちゃった?やっべどうしよう。とりあえず謝ろう。
「ご、ごめんね変なこと聞いちゃって〜」
「あんた今日変だよ。私のことママなんて言うし、すぐ謝るし、喋り方もなんか男の人っぽいし。小学生になるからって大人ぶってんじゃないよ。」
あっぶねえ〜なんか勘違いしてくれたみたいで助かった〜。でもじじい臭いってなんやねん!(そんなこと一言も言ってない)
そして制服を着るのだが、もちろんスカートなのでひらひらしていて気になる。ただ、この学校は中に体操服のズボンを履いているので股がスースーすることは幸いなかったのだが。しかし、元々男だった影響もありこんなものを着てたら捕まりそうで怖い。お巡りさんどうか見逃して〜。
だが、そんな考えも鏡の前に立った瞬間に全て忘れる。素材が良すぎる!ショートの髪の毛に可愛すぎる外観、背の低さも相まって、中身がやばくなかったら絶対誘拐されるね。
こりゃ前世じゃ何回でも使えてしまうじゃろうが!お姉ちゃんにも、「希空結構似合ってんじゃん」なんて言われるし結構良いかもしれない。
そして外に出る時系列に至る。外に出ると、アパートであることがわかる。恐らく築10年程であろう。お姉ちゃんに引きつられるままにこれから学校を通う上で通るであろう道を歩く。お姉ちゃんにも、「これからここ通って学校行くからちゃんと見とくんだぞ。」なんて言われた。
そして当の本人は学校に行くなんて久し振りだからめちゃくちゃ緊張しているのである。なんなら外に出たのすら久しぶりなんだからほんと、中身が大学生なのにこんなんじゃまいちゃうよね。息切れしそうなとこを抑えて、道を忘ないように必死に周りを見渡していたら自然に学校についたのだ。
まず、受付が学校の昇降口にあるのでそこについれていかれる。受付には、
星野希空
と書いてあった。星とか空とか多過ぎだろ!なんて思っていた。前世のときなんて星が2つもあったし、なにかと縁があるんだななんて思っていた。しかし、前世と苗字同じなんてどんな縁なんだ?なんてボケーッと思っていた。
そして受付の先生に「星野さんは1年1組に行ってください。すぐ横の部屋なので迷うことはないと思いますが。」なんて言われて愛想笑いをしながら1組へ向かう。お姉ちゃんから頑張れ!と思うようなジェスチャーをされたので目の前でOK!と手を作った。
教室に入ると、20人ほど人が入っていた。真ん中より少し後ぐらいに入ってきたのだろうか。出席番号順らしいいので、自分の名前のシールが貼られている席に座った。やっべ〜この椅子座ったのなんかいつぶりなんだろう、テンション上がってきたーなんて思いながら辺りを見渡すとみんな神妙な顔持ちをしているものが多数、幼稚園の頃に一緒にいた子供であろう人が一緒に喋っているのがわかる。
因みに自分は、顔見知り程度の人ですら一人も知らない。それもそのはず、今日お姉ちゃんが教えてくれたのだが、最近ここに引っ越してきたらしいので全然幼稚園の友達なんていないらしい。最も、元々のこの子も友達はいなかったらしいが。
暇だなーなんて思っていたら、先生が、もうそろそろ体育館に行くので皆さん並んでくださいなんて言っていたので、自分も移動しなきゃなーと思って立った瞬間、後ろからいきなりガラガラ、ドンと強い音でドアを開けたのが分かった。いきなりなんだ?まあ、どうせこんなにドアを開ける音が大きい人なんてどこぞのわんぱく男子なんでしょ。なんて思っていたらまさかの入ってきたのは女の子だった。
「ふう〜間に合った〜準備するの遅れて危なかったんだよねー良かった〜」
こいつ、この年代にしてはよく喋るな、絶対陽キャだろ。こういう奴一旦関わりたくたいから早く並ぼうと。なんて思って列に並んでいたら、ソッコーで話しかけられた。
「幼稚園で見た事ないね、別の幼稚園から来てるの?」
ふうぇ!びっくりした〜初めて今回の人生で同級生と喋ったな、そもそも人生が二度ある事自体が珍しいのだけれども、
「そうだよ。今年からここらへんに引っ越してきたから見たことないだろうけど。」
と我ながらに的確な答えを返せたと思う。それにしても声が高いのだけはなれないものだが。
「へぇ〜、そうなんだ~。あっ、自己紹介を忘れてたね。私の名前は細川亜優菜よろしくね!」
この陽キャ感満載のの女子、細川亜優菜が、今生になって初めての友達となったのだ。
言われるがままに準備を全然してませんでした。
今回は全然ラノベ脳になってないし。