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043話 弓部隊の拘束。

【毎日夜の18時に更新します】

よろしくお願いします。




 

「チッ。ちきしょうっ! まだ護衛が隠れていやがった」




 頭目の舌打ちと悔しがる怒鳴り声が聞こえてきた。

 やがて叫び声と剣戟の音も響き出した。




 そしてエリーゼと僕は森の近くまで到着した。

 そのときだった。

 森の中から一斉に矢が次々と飛び出してきた。




「マキラ、できる?」




「任せて。……転倒、転倒、転倒……」




 僕は迫ってくる矢たちに連続して転倒魔法を発動させる。

 空中に発生した多数の魔法陣に捕らわれて矢たちは地面に落下した。

 念の為、魔法は多く展開させたので飛んでくる矢たちはすべて捕捉できたようだ。




「行くわよ」




 エリーゼのその言葉に僕は頷いた。

 そして後を追って森の中へと突入する。

 すると次の矢をつがえた盗賊たち5人が見えた。




「転倒、転倒、転倒っ!」




 ――ツルリン、ツルリン、ツルリン。




 一列に布陣した盗賊たちの右側3人に僕は転倒魔法をかける。




「「「うおっ……!」」」




 すると狙いを定めている途中だった盗賊たちはその場で弓矢もろともすっ転ぶ。

 そして残り2人に魔法をかけようとして見るとエリーゼがすでに殺到していた。

 エリーゼの狙いは弓だった。

 まだ射る前の弓を短剣で払う。すると弓は真っ二つに折れた。そしてその横にいる盗賊の弓も返す刀の要領で薙ぎ、やはり二つに切断してしまう。




「転倒、転倒」




 魔法陣が盗賊2人の足元に浮かび上がった。




「「うげっ!」」




 そして残り2人の盗賊たちもその場で起き上がれなくなりもがく。

 こうして僕とエリーゼは森の中の弓使い5人を無効化したのであった。




「私はライナスさんたちのところに行くわ。マキラはここで盗賊たちを見張ってて」




「大丈夫。僕も行く。転倒魔法の効果は百メートルくらい離れても問題ないから」




 そうなのだ。

 僕は過去の実験で転倒魔法をかけっぱなしにしてどれくらい離れても効果が残るか確認済みなのだ。

 ここから馬車まで50メートルもない。

 なのでここでもがいている盗賊たちに逃げられることもない。




「わかったわ。じゃあ急ぐわよ」




「了解」




 エリーゼが商隊の荷馬車の方へと駆け出す。そして僕も追う。

 そして僕たちが乗っていた先頭の荷馬車の前に到着したときだった。

 戦いはすでに終わっていた。

 身構えを解いたライナスさんと片手剣の男性の前に倒れた盗賊たちがいた。

 頭目は生かされていて、片手剣の男性剣士がロープで身体を拘束している。

 残りの盗賊たちは始末されていて、地面に物も言わず倒れている。

 さすがの瞬殺。盗賊風情とはレベルが違いすぎるね。




 リサさんはどこだろう?

 僕は辺りを見回した。

 すると遠くに背を向けて全力で逃げる盗賊2人がいるのが見えた。

 そして魔法使いのリサさんが火弾を飛ばし1人の背中に命中させたのが視認できた。

 その盗賊は身体を燃やしながら前方に吹っ飛んで倒れた。

 そして残りの1人の盗賊は弓使いの男性の矢を首に受けて倒れるのも見えた。




 ……すげえ。

 距離、百メートル以上離れているのにリサさんも弓使いの人も命中させたよ。

 さすがAランク冒険者だね。

 そしてどうやらこれですべての盗賊を撃退したようだ。




「おう、おつかれ。森の中の盗賊はどうなった?」




 ライナスさんが僕たちに尋ねてきた。




「僕の魔法で拘束しています。ロープを貸してくれれば捕らえられます」




「わかった。馬車の中にいくつか長めのロープが入っているから持って行け」




 僕とエリーゼはロープを荷台から取り出した。




「興味あるから私もいい?」




 魔法使いのリサさんが言った。

 興味? なんのことだろうか。




「マキラくんがどんな魔法で拘束してあるのか興味があるの」




 なるほど。

 同じリサさんは僕と同じ魔法使いだ。

 リサさんの火魔法は見せてもらったんだから、僕のも見せるのが道理だね。




 森の中の現場に到着すると、5人の盗賊たちはまだもがいていた。




「ちきしょうっ! なんとかしやがれっ!」

「くそっ。立てねえぞっ!」

「「「くそーっ!」」」




 そしてわめき続けている。

 まあ、全員無傷なので口は元気だよね。




「驚いた。これってどんな魔法なの?」




 リサさんが倒れている盗賊の直ぐ側にしゃがんで観察している。

 倒れている盗賊は手を伸ばしリサさんのローブを掴もうしている。

 立ち上がれるための手がかりのためなのか、それともリサさんを人質にでもしようとしているのか……。

 どちらにせよ微妙に届きそうで届かない距離がリサさんには最初からわかっていたようで、微動だにせず涼しい顔をしている。

 そんな余裕さもやっぱりAランクなんだろうね。




「転倒魔法です」




「転倒魔法? 初めて聞く魔法ね」




「僕も僕以外に使える魔法使いを知りません。師匠も使えませんでしたから」




「それならマキラ君のユニーク魔法なのかな」




「どうでしょうか。……でもそうかもしれません」



全員拘束したのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「いらぬ神にたたりなし」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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