294話 戦いの決着。
更新とても遅れました。すみません。
がんばります。
エリーゼが今の状況を手短にフララランに説明した。
現在、中級魔族のダリドーンと戦闘中であること。
この場所はエリーゼの生まれ故郷である狼獣人の里であること。
タマユラの霧で視界を遮っているためダリドーンからの攻撃を受けていないことなどだ。
「なるほどですっ。状況は理解できましたっ」
フララランは冒険者歴が長いというか、さすがSランクというか、とにかく状況を理解するのが早い。
なので即時参戦ということになった。
そして直ぐ様作戦会議が開かれることになったのだ。
「タマユラがいてくれるので、私がダリドーンを拘束できますっ」
フララランが熱心に説明する。
この地には土も草もあるので植物精霊魔法が使えること。そしてタマユラが幻術でダリドーンの視界を奪い続けてくれれば予約魔法が使用できることだ。
「なら、タマユラに霧を発生させてもらって、その間にフララランが魔法を予約ね」
「もうやってるのですっ」
フララランから返事があった。
なんとすでにダリドーンを捕らえるための魔法の準備に入っているとのことだ。
「木の根でぐるぐる巻きにしちゃいますっ。5分間時間をくださいっ」
「了解なのじゃ」
フララランの要請にタマユラが受け答えた。そしてエリーゼは魔剣を握り、フーシュは盾で身構える。
フララランは上位精霊であるドライアドのムルテーシアの加護により予約魔法をかなり短縮できるようになっている。なので中級魔族相手でも5分でいけるのだろう。
そして、ようやく5分が経過したのであった。
「もう大丈夫ですっ。さあ、魔族を倒しに行きましょうっ」
いつも陽気なフララランの一言だ。
フララランは物事をできるだけ陽気に考える性格だ。なので相手が中級魔族であっても悲壮感など欠片も感じさせず、その前向きさはエリーゼ、タマユラ、フーシュに伝染する。
「そうね。行きましょう」
「そうじゃのう。なら霧は任せて欲しいのう」
「わかったわ。敵の攻撃はあたいが絶対に防ぐよ」
そしてエリーゼたち4人はダリドーンが潜む地点に進む。ただし先頭を行くのはフーシュ、そしてその後ろがフララランだった。
フーシュはもちろん盾を構えてダリドーンの黒い炎を防ぐため、そして背後のフララランはいち早く魔法を放つためである。
そのためエリーゼとタマユラが後方に位置していた。
そして霧が徐々に薄くなる。もちろんタマユラの仕業だ。
するとうっすらと色々な物がシルエットとして浮かんでくる。里の家屋、樹木、……そしてダリドーン。
「どうやら霧を操れる者がいるようですね。厄介です」
そうダリドーンが発言した。そして直後に無数の黒い炎の弾たちがこちらに殺到する。相手のシルエットが見えたということはこちらのシルエットも認知されたからだ。
「あたいが止める」
そう宣言したフーシュが2枚の盾を左右の手に掲げて前進した。すると直後にガガンッ! ガガンッ! と盾に炎の弾が激突する音が響くのであった。
すると盾の背後に隠れていたフララランが身を乗り出した。
「じゃあ行きますっ!」
右手に持った長杖を高く掲げる。するとフララランの足元から極太の木の根が地面から飛び出す勢いで左右にうねりながらダリドーン目掛けて伸びて行ったのだ。
それはまさに一瞬の出来事だったのだ。
「ぬお。……これはなんです? 木の根ですか。動けません」
まだシルエットだがダリドーンに伸びた木の根がぐるぐると巻き付いたのはわかる。
そして晴れる視界。タマユラが幻術を解除したのだ。するとダリドーンの様子が見えた。体中そして頭まで極太の木の根に巻かれていたのであった。
だが、胸の中央だけは巻かれていなかった。そこだけ空けるようにフララランが細工したのだ。
「いい仕事ね。フラララン」
後方にいたエリーゼが一気に加速した。そして身動きが取れないダリドーンに迫り魔剣:五束剣を両手で握り勢いをつけて胸に突き刺したのであった。
「ぐおっ……」
ダリドーンがうめき声を上げた。
エリーゼの一撃は見事に心臓に到達していた。そのことからダリドーンの身体は徐々に崩れ始め塵となり風に流され消えゆくのであった。
「……やったわ」
「……やりましたっ」
「やったのう」
「……やったね」
幻覚とはいえ中級魔族を倒したのだ。その達成感、そして安堵の空気が周囲に満たされるのであった。
■
その頃、マキラと退魔官のドロシーは教会跡地を抜け出ていた。すると周囲の視界が広がった。
教会は森を背景として建っていたが前面は大きく広がった草原だったのだ。
「ここの風景も記憶の通りですか?」
「そうだ。昔のままだな。……この平原はなだらかな起伏があって見えないが、向こうが大きな河になっている。そして橋を超えてしばらく歩けば村があるはずだ」
「なら、その村に向かいますか?」
僕の提案にドロシーさんはしばらく考えていた。だが、やがてひとつ頷く。
「そうだな。この異空間から出るには移動をしないと駄目そうだ。ひとまず村に向かうか」
そして僕とドロシーさんは歩き出すのであった。
エリーゼたちも魔族を倒したのです。(`・ω・´)∩
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