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127話 対トレント戦。

【基本一日置きで夜の18時に更新します】

どうぞ、よろしくお願いします。



 

 それから僕たちは先に進んだ。

 そして通路の脇に所々、小部屋がある。見るとそこで冒険者たちが休憩をしている。どうやら地下2階は魔物が出るのは通路だけで逆に小部屋は安全地帯になっているようだ。

 なので僕たちも空いている部屋に入り、休憩を取ることにした。




 どうやらちょうど昼頃らしいので、僕たちはそのまま昼食を摂ることにした。今日はいつもの保存食じゃなくて、宿に特別にお願いして作ってもらった弁当。中身は様々な具が入ったサンドイッチだった。

 それを冷やしたお茶でいただく。




「おいしいですねっ」




 それはとても美味しかったが、いちばん喜んでいるのはフララランだった。喜怒哀楽がはっきりしているフララランらしいと言えばらしい。

 その後、僕たちは腹ごなしで順番に仮眠を取り、部屋を後にするのであった。




 迷宮を地図頼りで進んで行く。

 そして奥へ奥へと歩み続けているとだんだん冒険者の数が少なくなっていた。やはり強敵が多いので危険な戦闘を避けているようだ。

 だが僕たちはどんどんと進んで行く。




「いるわね」




 先頭を進むエリーゼが気配察知で敵を見つける。

 遠くの暗がりから姿を見せたのはトレントの群れだった。トレントは樹木型魔物で幹に不気味に嗤う人の顔のようなものがあり、枝を使って攻撃してくる。枝はだいぶ伸びるようなので遠距離でも要警戒だ。




 どうやらトレントたちはまだ僕たちに気づいていない。

 ならば僕たちは戦いの陣形を取って待ち伏せることがいい。そしてエリーゼを前衛にして中衛をタマユラ、後衛を僕とフララランという形になった。




 やがてトレントたちが僕たちに気がついた。その数4匹。2列になってこちらに向かってくる。その足はあまり速くない。




「マキラ。足止めお願い」




「わかったよ。――転倒、転倒、転倒、転倒」




 トレントたちの足元(根本?)に魔法陣が4つ浮かび上がる。

 が、……かなり遅くなったが進みは止まらない。




「ちょっと強いみたいですねっ。マキラ、もう一度ですっ」




 フララランにそう言われたので僕は了解の返事をして再度、転倒魔法を展開するのであった。




「――転倒、転倒、転倒、転倒」




 再び4つの魔法陣がトレントの足元に浮かび上がる。すると今度は有効だったようで足取りは完全に止まった。

 すると移動は止められたものの、攻撃手段を失った訳ではない証明として枝をするすると伸ばして槍のように攻撃してきたのだ。




 意外と速い。

 フララランの木の根魔法並の速度はある。そしてフララランの木の根の魔法同様に先端が尖っている。あれをまともに喰らえば串刺しだ。




「シッ……!」




 先頭に立つエリーゼが短剣で枝を弾いた。弾かれた枝は虚しく石壁を叩いている。

 だが相手は4匹だ。残り3匹も同じように枝を伸ばして攻撃してくる。それをエリーゼがタイミング良く弾く。

 エリーゼの身体能力は高い。なので時間差で伸ばされてくる枝を無駄な動きなく軽快に捌いている。

 だが、これでは駄目なのだ。僕たちはトレントたちにまったくダメージを与えていない。魔法図鑑によると火の魔法が有効らしいのだが僕には使えない。

 ひょっとしたらフララランなら使えるかもしれないが、彼女の魔法には発動までの予約時間が必須だ。




「我も参戦するかのう」




 そう宣言したタマユラが瞬時に霧を発生させる。するとその霧の中から脇差しを咥えたキツネが8匹現れた。

 そして地を蹴り矢のように飛ぶ。迫りくる枝をすべて回避するとトレント本体の幹に斬撃を加えるのであった。




「「「「ギギギ……」」」」




 トレント1匹につきキツネたちは2匹。一方が枝を引き付けてもう一方が隙を狙い斬撃を入れる。

 そして攻撃がおろそかになったことでエリーゼも攻撃に参加して人の胴体ほどの太さがあるトレントの幹にミスリル合金製の短剣ですぱりと斬撃を入れた。

 脇差しキツネとエリーゼの猛攻に身動きできぬトレントたちは、その後1匹1匹と順々に討伐されるのであった。




「……火魔法予約してたんですけど、無駄になってしまいましたっ」




 残念無念と言わんばかりにフララランが愚痴をこぼす。

 そんなフララランを僕とエリーゼとタマユラが慰めるのであった。




 そして更に奥へと進んで行く。

 地図を最初に見たときに思っていたのだが、このダンジョンは地下深い階層ほど広いようだ。それもあってすでに他の冒険者たちのすがたはまばらでほとんど出会うことがない。



 通路をどんどん進む。

 やがて大きくカーブしていて先が見通せない場所に来たときだった。




「……いるわ。2匹いるわね」




 エリーゼの気配察知に反応があった。

 僕たちは警戒しながら先に進む。するとやがて暗がりから2匹の巨体が見えた。

 青黒い肌に頭に2本の角。手には棍棒を持っている。




「オーガね」




 エリーゼのその言葉に僕たちは頷いた。




「「グオォォォ」」




 オーガは雄叫びを上げる。

 それはもちろん僕たちを獲物として認識した証だ。

 そのときふと僕はブルーオーガのミサイアさんを思い出す。ミサイアさんは人並みの背丈なので奴らより小柄だ。そして肌の色は目が覚めるような青空の青。だが外見だけは同じなのだ。

 でも、気づく。

 ミサイアさんと違ってただのオーガは知能が低い。なので人語を話せない。なのでやっぱり魔物だと確信するのだった。




「確か、オーガは魔法耐性が強いとありましたっ。なので物理攻撃押しでお願いしますっ」




 フララランがそう言うと後方へと下がった。魔法攻撃専門のフララランは参戦しないのだろう。

 だが、違った。

 僕たちの後方から唸りを上げて矢が続けざまに放たれたのだ。




 そうだった。フララランは弓矢が得意なのを忘れていた。サンバーンメの岩盤地下通路での腕前を思い出す。

 そしてフララランが放った矢はオーガたちの顔面に突き刺さった。




「「グガアァァァ……!」」




 致命傷には至らない。だがダメージが確実に入ったのはわかる。オーガたちは狂ったかのように暴れ出す。




「――転倒、転倒、転倒、転倒」




 僕は多めに転倒魔法を放った。さっきのトレントたちは一発では足止めできなかったので、オーガも耐性があると踏んでの作戦だ。

 それぞれのオーガの足元に魔法陣が二重に浮かぶ。すると効果はあったようでオーガは一歩も動けない状態になっていた。



地下2階の魔物は強いのです。(`・ω・´)∩



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。



私の別作品


「いらぬ神にたたりなし」連載中


「生忌物倶楽部」連載中



「夢見るように夢見たい」完結済み


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み


「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み


「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み


「墓場でdabada」完結済み 


「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み


「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み


「空から来たりて杖を振る」完結済み


「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み


「こころのこりエンドレス」完結済み


「沈黙のシスターとその戒律」完結済み



 も、よろしくお願いいたします。


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